こんばんは(。>ω<。)ノ 

 

年度末でバタバタしておりお届けが遅れております(´ω`;)

今回はアラジンの続き!軽い感じでお読みください♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アラジンが魔人を住処に連れて行く道すがら、ランプの中から魔人がひそひそと話しかけてきました。

 

「あ!あれ美味しそう」

「魔人も食事を?」

「しなくても平気よ。でも人の食べ物は美味しいし、おもしろいから好きよ」

 

 魔人の楽しそうな様子に、ヨンは露天の串焼きや菓子などを購入してあげました。

 

「えっ?いいの?嬉しい!」

「あまり高いものは買えぬが…」

「十分よ!」

 

 その時でした。横を通り過ぎた男が、ヨンの財布をポケットから抜き取ったのです。ベルトにくくりつけられていたウンスはそれに気づき教えようとしたのですが、その前にヨンは男を捕まえていました。

 

「このやろう!離せ!」

 

 危なげなく男の腕を避けたヨンが蹴りを入れると、男は壁に吹き飛びました。その強さにウンスは唖然とします。

 

「あなた強いのねぇ!食べ物のお礼にやっつけてあげようかと思ったけど、不要だったわね。じゃあ早く帰りましょ!」

 

 買った食べ物を見ながら、早く早くと急かすウンスに、面白い魔人だとヨンは笑ってしまいました。

 

 

 

⭐︎

 

 

「ちょっと、痛いじゃないの!もうっ!もっと丁寧に扱いなさいよね!」

 

 ランプからボワンとウンスが出てきました。

 

 食事を堪能したウンスは、一休みと言ってランプに戻ったのですが、ヨンがあまりにランプを触るのです。これでは落ち着いて寝れません。

 

「すまぬ」

 

 プリプリと怒るウンスに、ヨンはランプから手を離しました。

 

「私とランプは一心同体なんだから!」

「ランプが本体だと?」

「…そうっちゃそうだけど、なんか…嫌だわ、それ。私はランプの魔人なんだから、ランプそのものではないわよ」

 

 ウンスは間違っていないと言いながらも憮然とした表情をしています。

 

「ランプはどのように扱えば良い?」

「いいこと?一日一回はちゃんと磨くの。ゴシゴシ擦るんじゃなくて、丁寧に優しくね。私が寝てる時はむやみに触らないこと」

 

 人差し指を立てながら、何とも注文の多いランプです。ため息をついたヨンはクッションの上にランプを置きました。

 

「あら、いい寝床ね!」

 

 そう言ってもう一度ランプに戻ったウンスでしたが、最後に顔だけ出してきました。

 

「あ、暇だから外出時はランプごと私も連れて行ってね!」

 

 

⭐︎

 

 

 ランプのままヨンに持ち運ばれたり、たまに人になって街を一緒に歩くようになって数日が経ちましたが、ヨンの願いは一向に見つかりません。

 それでも、一緒にいると楽しくて、ヨンはつい願いのことを忘れそうになるのでした。

 

「ねぇ絨毯、ヨンったらちっとも願いを言ってくれないのよ。わたしの仕事なのに」

 

 これ見よがしに絨毯に話しかけるウンスに、 絨毯がフリンジでよしよしと頭を撫でています。いかにも物語のような可愛らしい二人のやりとりに、ヨンはクスリと笑いました。願いが見つからないことは申し訳なく思っていますが、ないものは仕方ありません。

 

「ねぇ絨毯、わたしどうしたら良いかしら?」

「もし俺の願いが、このまま見つからなかったらどうなる?」

「うーん、今までそんな事なかったから分からないわね」

 

 ヨンを見て、ウンスはため息をつきました。

 

「あなたって本当に欲がないわね。今までの主人と大違い」

「今までの?」

「ええ。何にも言わないんだもの」

 

 そう言って、どこか嬉しそうにウンスは笑いました。

 そこでヨンは気付いたのです。

 

「俺の願いは見つからぬが…ウンスの願いは何かないのか?」

「私の?」

「それとも、魔人の願いを叶えた場合は俺の願いには入らぬか?」

 

 ウンスは驚いて目を丸くしてヨンを見ました。主人にそんなことを言われたのは初めてだったのです。

 

「私の願いは…。なんでもないわ。それより、あなたの願いをゆっくり考えて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔人とヨンの日常。

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ふざけた妄想が止まらなくなったお話。

ジーニーが大好きで、山寺宏一さんの歌がたまりません。笑

原作・ディズニー・映画、ごちゃ混ぜです。

 

 

 

 

 昔々、チェ・ヨンという男がいました。

 チェ・ヨンは貧しい路地裏暮らしでしたが、生来の運動神経の良さと腕っ節の強さで護衛などをして日銭を稼いでいました。

 

「ほらテマン、今日の収穫だ!」 

 

 チェ・ヨンの肩には、いつも相棒の猿がいて、チェ・ヨンはテマンと名付けて可愛がっていました。テマンは投げられた果物を受け取ると、美味しいそうに齧りました。

 

 そんなある日のことです。

 

「貴様が噂に聞くチェ・ヨンか?」

 

 その男は、キチョルと名乗りました。ヨンの運動能力を見ての依頼だと話したのです。

 

「どんな依頼を?」

「なに、難しいことではない。ある洞窟の中にある古いランプを持ち帰ってこい」

 

 特に難しい仕事とも思えず、ヨンは承諾しました。そうしてキ・チョルは、チェ・ヨンを町から遠くはなれた谷間までつれていきました。男が呪文をとなえると、なんと地面がぐらぐらゆれ、ぽっかりと大きな穴があきました。

 

「良いか?穴の中の部屋のおくにある古いランプだ。その他の物には触ってはならぬ」

 

 キ・チョルはヨンに言い、ヨンは早速洞窟の中へ入って行きます。

 奥の部屋に行くには、険しい崖を降りなければならず、テマンはその高さにブルリと身を震わせました。ですがチェ・ヨンは軽々と岩から岩へと飛び移り、あっという間に奥の部屋にたどり着きました。

 

 奥の部屋に入ると、そこはキラキラと輝く宝石や金貨で埋め尽くされ、男はその光景に唖然としてしまいました。

 

「おいテマン、触るなよ」

 

 びくりとテマンが肩を揺らしました。

 チェ・ヨンはまっすぐに奥にあるランプの元へと向かい、古ぼけたそれを手に取りました。その時です。

 

 つい目がくらんで、テマンが宝石を触ってしまったのです。

 

「くそっ!また失敗か!馬鹿者めが!」

 

 入り口にいたキ・チョルの慌てた声がして、振り向くと入り口から姿を消していました。

 地面はグラグラと揺れ、音を立ててひび割れて行きます。どんどん周りの崖が崩れ、岩壁が迫ってきました。割れた岩場の下では炎がメラメラと燃えていて、落ちればひとたまりもありません。

 

「なんだ!?」

 

 慌ててヨンは割れて行く岩を飛び移り、なんとか出口を目指します。

 しかし、少しずつ地面がなくなり、炎の熱がヨンを襲ってきます。なんとか足場を見つけて飛び移る中、岩に挟まれてじたばたと暴れている絨毯がいました。

 不思議に思いながらも、見捨てるのはかわいそうだと思い助けてあげると、絨毯は自分に乗るようにとフリンジで伝えてきたのです。

 

「乗れと?」

 

 こくこくと頷くようにフリンジが揺れています。そっと上に乗ると、ふわりと絨毯が浮き上がり、ヒュンと飛んだのです。びっくりしてフリンジを掴むと、絨毯は嬉しそうにくるくると回転しながら、迫り来る炎と崩れる岩を避けて飛び進みます。

 

 洞窟が崩れる間一髪で、絨毯に乗ったヨンとテマンは外に出ることができました。

 

「助かった…おい、テマン」

 

 絨毯は照れたようにフリンジをゆらゆらと揺らし、テマンが身を小さくして反省しています。

 あたりを見回しましたがキ・チョルの姿は既になく、どうやら依頼の報酬を受け取り損ねたようです。

 

 残ったのは古ぼけたランプで、どうしたものかとランプを見ながらヨンはため息を吐きました。逃げるときに煤がついたのか、ランプは少し汚れています。汚れを拭こうと擦ったその時でした。

 ランプの先からモクモクと煙が出て、その煙はどんどん大きくなって行きます。

 一体今度は何事かと身構えたヨンの前に、煙の中から「ハロー」と呑気な声がしました。

 

「はろー?」

「あら?知らないの?じゃあ、こんにちはかしら?あ、でももう夜なのね!ならこんばんは!あー!外に出たのは久しぶりよ!いい夜ね。風が気持ちいいわ!あら絨毯久しぶり!元気してた?」

 

 ポン!と音を出して現れたのは、赤い髪と神秘的な青い肌を持つ美しい女人でした。姿は美しいのですが、とても元気の良い女人です。いや、女人と言って良いのかも分かりません。足はなく、腰から下がランプの先からヒュルリと出ているのですから。

 警戒したヨンに、その女人はあら?と言う顔をしました。

 

「あなた、私を知らないの?じゃあ自己紹介するわね!」

 

 コホンと咳払いをして続きました。

 

「私はウンス、ランプの魔人!およびとあらば即参上。ご用命は何なりと。願いを三つ叶えましょう。ご主人様のお望み通り!」

 

 歌うようにそう言ったウンスでしたが、ヨンは怪訝な顔をしています。

 

「信じてないの?ならこんなのはどう?」

 

 ボンと音がなると、テマンが人になっているではありませんか。爆発したような頭は、猿のボサボサ頭と同じです。

 

「そのお猿さん、あなたと話したそうだったから。ちょっとの時間だけだけど、大サービスよ!」

「わっ!お、お、俺!に、に、人間になってる!す、すごい!あ!あの、さ、さっきはごめんなさい!いつもありがとう!こ、こ、これからもよろしくお願いします!」

 

 そう言ってニコリと笑うと、またボンと言って猿の姿に戻ってしまいました。

 

「トライアルはこれくらいね!じゃ、願いをどうぞ、ご主人様!」

「願い…特に思い浮かばぬ」

「ええ!?なんでもいいのよ?お金が欲しいとか、モテモテになりたい~とか?ん?でもあなたその容姿じゃモテモテはもう必要なさそうね」

「?」

 

 顔を見てウンウンと頷いている魔人ですが、ヨンはなんのことかよく分かりません。

 

「王様になりたい、とか…後はそうねー…こんな能力が欲しいとか?」

「俺には必要ない」

「って言われても、3つ叶えるのが私の仕事だもの。なんか探さなきゃ。一緒に探してあげるわ!」

 

 こうして、魔人ウンスはアラジンとともに過ごすことになったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?ヒロイン…?

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こんばんは♬

君歌8-3です。やっと8話が終わりました笑

 

新型コロナウイルス肺炎、すごいニュースで本当怖いですね。

予防も何が有効か分からないところがまた恐ろしいですが、スタンダードに手洗いうがい、消毒など、心がけたいですね。。。

皆様もどうぞお気をつけくださいませ。

 

 

 

 

 

 

8-3

 

 

 その言葉に、ヨンはウンスの手を強く握りしめた。

 

 そんなヨンの手にウンスのもう片方の手が優しく添えられる。その暖かさに、伏せていた瞳をウンスに向けると、穏やかに笑うウンスの瞳がヨンを見つめていた。

 

「私が天界に帰りたいって、そう言ったら…なんて、考える必要ないの」

 

 その言葉に、ヨンの瞳が丸くなる。

 

「私はねテジャン、故郷より何より…あなたを選んだ。とっくに覚悟なんてしてるわ。だから後悔なんてしない。あなたが側にいてくれるなら—————絶対に。そうね、もし私が帰りたいって言うとしたら、テジャンが心変わりした時かな」 

「有り得ませぬ」

「本当に?絶対って言える?」

「誓って」

「だったら…あなたも疑わないで。私が…あなたの側を離れることができると思う?私の覚悟はそんなに軽いもの?あなたの不安を聞いて、そう思われてたと感じて…悲しかった」

「そのようなことは!されど、俺がイムジャから故郷を奪ったのは事実です。あの男に会いたいと言われ…きっと故郷を思い出したのだと…」

「私が故郷恋しさにジュウォンに会いたかったと?」

「違うのですか?」

「もうっ!私はね、未来から来たって言ったでしょ?だから…私以上に何か知ってることはないか、聞きたかったのよ。それがもし、あなたの危険に関することなら…って」

 

 ヨンはウンスの言葉にポカンとしてしまった。

 

 —————俺の…ため?

 

 たったそれだけのために…とヨンは思う。ヨンにとっては自分の身のことより、ウンスの方が大事だからだ。それなのに、自分の危険を知るためだけに、ウンスは会いに行きたいと望んだのだ。今回はそうではなかったが、もしかしたら、己の身を危険に晒していたかもしれないというのに。

 

「もう分かった?だから、最初から不安になる必要なんてなかったのよ」

 

 ふふっと笑って「ね」と言うウンスから思わず顔を背けてしまった。ウンスが自分から離れるなどといった思い違いの気恥ずかしさに、はぁーと力なくウンスに崩れ落ちる。

 

 ウンスのことになると冷静な判断を失うのはいつものことだが、冷静になってみればウンスの気持ちを疑うなど、ウンスが怒るのも当然だ。

 

「もしそうであれば俺も天界にと…」

 

 力が抜けて思わず吐露してしまう。これがぐるぐると考えながらも出した答えだった。そのために、どれだけの事をしなければならないかとまで考えていた。

 

「あら、来てくれる気だったの?」

「されど俺は武士です。天界に行ったとて俺は何も出来ずに、おそらくイムジャに迷惑をかけると思うと…」

 

 そう簡単に、言えるものではなかったのだ。

 

 天界では戦いなどないとウンスは話していた。一度ウンスを連れに行った天界で、自分は明らかに異質だった。このままでは、録も稼げぬ身となることは想像に容易い。

 天界に付いて行きウンスの足枷になるなど、己の矜持が許さなかった。

 それでも離したくないのなら、ウンスと共に在るために、向こうで一体何ができるだろうかと真剣に考えていた。その答えは結局未だ見つかっていないが。

 

「そこまで考えてくれて悪いんだけど、私はもう高麗で生きるって決めてるのよ」

 

 ふふっと笑ったウンスはすっと立ち上がると、座ったヨンの前に立ち腰を屈めた。

 

「それとね」

 

 ぱん!と音を立てて両頬をウンスの両手に挟まれ、顔を覗き込まれる。地味に頬が痛い。一体何をするのかと驚くが、どこか怒ったように、強い意志を宿した瞳がしっかりと自分を捉えていた。

 

「私はあなたから何も奪われちゃいないわ」

「されど…俺は故郷を、家族を…イムジャから…」

 

 自分が高麗にとウンスを望んだことで、ウンスが失ってしまったもの。その代償は大きい。ウンスを愛しく思うからこそ、手放せないからこそ、自分を責める気持ちがずっと心の奥底にあった。

 

「いいこと?チェ・ヨン!私は奪われたんじゃないわ。私が、あなたを選んだの!分かる?!」

 

 いつだって自分の道は自分で決めている。ヨンと共に高麗にいると決めたのは自分の選択だ。それをヨンの所為だなんて思ってはいない。むしろそんな罪悪感を持ったままそばにいられるなんてまっぴら御免だ。

 

「きっと、両親だって…私の選択を誇りに思うわ」

 

 そんな人達だ。どんな道に進もうとそれは自分で選択したことだ。選択した道に責任を、そして自信を持ちなさい。そしてその選択に誇りを持ちなさいと言われて来た。

 だから、ウンスは高麗にいると決めた自分に、こんな風に心から人を愛せた自分に誇りを持っている。

 

 ヨンは何も奪っていない。それどころか、人を愛して何よりも大事に思う心を与えてくれた。そして、その心を返してくれるからこそ、自分を大切にしようと思える。

 

「あなたはずっと、与えてくれているわ」

 

 それでも、思い出すとジワリと涙が出てくるのは仕方がない。寂しい気持ちはあるのだから。

 

「故郷?家族?ええ、確かにそれは高麗にはないわね。だったら!今の私にないって言うなら、だから心苦しいって言うなら…あなたがなってよ!故郷も家族も!そしたら万事解決でしょ」

「俺が…?」

「何よ!不満!?」

 

 この涙が何処からくるものなのか、ウンス自身にも分からない。ただただ色んな感情が押し寄せて涙となって溢れて来た。

 

 

 そっとヨンがウンスの頬に手を添えると、暖かい涙が手を伝ってほとりと落ちた。

 

 —————本当に…このお方は

 

 自分の不安など、ウンスの前ではこうも簡単に吹き飛ばされてしまう。そうして尚、心からの喜びをももたらしてくれる。

 暖かいものがヨンに巣食っていた不安ごとふわりと包み、胸を埋め尽くす。

 

 自分が家族であれば良いとウンスは言うのだ。

 故郷、それはつまり、自分がウンスの心の帰る場所なのだと。愛しい女からそう言われて嬉しくない男が何処にいるだろう。

 

 ヨンはその喜びのまま、ウンスを引き寄せ抱きしめる。

 

「本当に、あなたには敵いませぬ…」

「やっと分かったの?」

「ええ、確かに言う通りです。俺がなります。イムジャが帰る場所は、俺の元です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウンスさん、無自覚の逆プロポーズ?笑

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