こんばんは!昨日は花金でしたね♬
皆様、今週もお疲れ様でした(。>ω<。)ノ
シンイロミジュリ、ウンスが頑張りますよー!
では、「シンイOSTの03.나쁜 사람」をバックミュージックにどうぞ!笑
良い週末をお過ごしくださいませ♬
ねえチェ・ヨン
私は、貴方を護れるのなら
命だって————惜しくはないわ
信義のロミオと不屈のジュリエット6
ガチャガチャと鈍い音を立てて、鉄格子の扉が開かれる。
「チェ・ヨン殿、其方にかけられた容疑は偽りであると確認されました。長らく拘束した事、お詫びいたします」
「何故急に?一体何が…」
「キ・チョル殿より通達がございました」
「キ・チョルだと?」
「はい」
—————なぜ奴が?奴はウンスとの婚姻を望んでいたはず。
自分を解放する理由がないのだ。まさか…と心臓が騒ぎ出す。
ヨンとて何も手を打たなかったわけではない。
チェ家である自分に、いくら嫌疑があると言っても簡単に手出しはできない。査問が開かれ、判決が下されるまで時間はあるのだからと、面会に来た部下を通じて情報を集めていた。
さらにスリバンに命じて無実の証拠を集めさせ、それでもダメならと脱獄の算段まで整えていた。その時はウンスを連れて———と。
嫌な予感がする。焦る気持ちを抑え、隊の棟に戻るとすぐに部下であるテマンが駆け寄って来た。自分が行けなかった時にウンスの所へ行かせており、ウンスのことを知る一人だ。
「隊長!良かった、解放されて」
「テマン、何があった?」
「そ、それが…ウンス殿が、婚姻を結ばれたと…」
————くそっ
ヨンはがんと拳を壁を当てる。嫌な予感が当たってしまった。
————ウンス!何故、俺を待たなかった!?
俺が守ると言ったではないか。なぜ婚姻など!
目の前が赤く染まり、じっとしていられずに外へと向かう。
「隊長、どこへ!?」
「ユ家へ行く」
その時だった。
スリバンの一人が慌ただしく扉を開け、息を切らしながら告げたのは
「た、大変だ!ヨンが言っていたユ家の女人が…!」
残酷な————事実だった。
「毒を飲んで、亡くなられた————と」
***
————時は数日前に遡る。
「チャン先生、お願いがあります」
そう言ってウンスは、目の前にいる男に頭を下げた。
「私に、鉄魚毒を飲ませてください」
「ウンス、あなた一体何を!?鉄魚毒など!」
「危険なことは分かっています。でも、私は諦めたくないんです」
ウンスはこれまでの経緯を説明し、計画を話し出した。ウンスの計画はこうだ。
まず、キ・チョルに婚姻を結ぶと伝え、ヨンを解放させる。
そして自分が————死ぬ。
そうすれば、ヨンは何も失わず今のままいられるし、自分の家族だって、婚約者が亡くなっての婚約破棄なのだから、キ家からの制裁も受けずにすむ。
とは言え、ウンスだってそう易々と死ぬつもりはない。死んだと見せかけるだけのつもりだ。
家族には悪いが、このまま家にいたところで、ウンスに待っているのは政略結婚しかない。それならばいっそ、亡き者として家を出て、そのまま医者になろうとウンスは決めた。
「貴女は、全てを失っても良いと?」
「分かってます。でもそうなったら、チャン先生が助手として雇ってくれるでしょ?」
正直、その後にヨンと一緒にいられるかは分からない。ウンスが全てを失ってしまったら、平民となったら、自分がチェ家と婚姻を結ぶことなんて許されないだろう。
————それでも彼を、そして彼が大事なものを失うより、ましだわ。
重要なのはどうやって死ぬかだ。望まぬ婚姻を嘆いての自殺に見せかけるのは良いが、仮死状態などそう簡単には作れない。
そこで思い出したのが鉄魚毒である。以前ウンスはチャン医師から鉄魚毒について聞いたことがあった。神経毒で、痺れや呼吸困難を引き起こし、被毒量に応じて1~8時間で死に至る毒薬。だが逆に言えば、持ちこたえる事が出来れば、体内で分解して生き返ることもある——と。
「ウンス。鉄魚毒は決して安全ではありません。失敗すれば、あなたが…」
「ここに来る前に、婚姻承諾の旨はすでに家の者に伝えて来ました。もう、後には引けないんです」
「あなたは…」
「私の無鉄砲さは、先生がよくご存知でしょう?それに私、頑丈だけが取り柄なんですよ?だから、毒なんてすぐ解毒できるわ」
そう言って、大丈夫だと笑う。それに、あの人を置いて逝くなんて出来ない。放っておけない人から、だから自分は絶対に戻って来れる。
「恐ろしくは、ないのですか?」
「正直、怖さもあります。でも、やらないで後悔するより、ずっといいんです。あの人が危ないのにじっとしてるなんて———私には出来ない」
「ヨン殿はこのことは?」
「知りません。連絡取りようがないですし。言ったら反対されるから」
反対するに決まっているだろう。想い人が死ぬかもしれないなど、誰が許容できるだろうか。
それでもやるのだと言い切るウンスに、チャンはそれ以上止めても無理だと諦めた。きっと自分が協力しなければ、どうにかして決行するのだろう。それならまだ自分が調合した方が助かる確率が高い。
「薬を飲むのは、キ・チョルが動いてからの方が良いでしょう」
「ええ、もちろん。念のため、彼が約束を守ったことを確認してからにします」
彼が書簡を出すのさえ確認できれば、あとは決行するのみだ。とは言え、キ・チョルが約束を破ったところで彼に益はないから、破られる心配はしていない。
婚姻さえ結んでしまえば、破棄などそう簡単ではないのだ。つまり、婚約後であれば、ヨンが解放されたところで為す術はない。むしろ刑罰の手続きの方が手間になる。
「でも彼に…ヨンに伝えるのは、私が毒を飲んで、死が確認されてからにしてください」
そうじゃないと、彼はきっと全てを捨てて自分と逃げようとするだろうから。
「ちょっとだけ天界まで行ったらすぐ帰るわって、私がそう言っていたと伝えてください」
そう言って、軽やかに
————笑った。
続
この曲(ラップ)はどうやっても歌えない…ヾノ∀`)ナイナイ