こんばんは(。>ω<。)ノ  今回の更新はリク企画です!

 

企画は進行中!先着ですので、ご興味ある方はリンクからぜひ♬

 クリスマス&正月

 *クリスマス話のリクは締め切らせていただきましたm(_ _)m

 引き続き、お正月・その他のリクは受け付けておりますヾ(●′ω`)ノ 

 また匿名希望のリクはメールにて受付いたします♬詳細はリンクページへ。

 

 

yuria様よりリクエスト♬

お題:プレゼントをもらったヨンへのウンスの悋気

前・後編の2話完結です!

 

 

 

 

ミス・アンダースタンド 前編

 

 

 

 ウンスはキョロキョロと迂達赤兵舎の周りを見回して、目的の人物を探していた。

 用事などは特にないが、早めに典医寺から出たからちょっと寄って顔を見て帰ろうと思ったのだ。いつも目立つ人だからすぐに見つけられると思っていたのに、なかなか見つからない。

 

 一体どこに行ったのかしらと、普段は人気がないはずの角を曲がったところでその姿が見え、ぱっと顔を輝かせた。

 

「テー…」

 

 テジャンと呼ぼうとして、その前に人がいる事に気付き慌てて姿を隠してしまった。

 ヨンの前に女の子がいたのだ。そっと覗き見ると、可愛らしく着飾ったその子は、ヨンを目の前にほんのりと頬を染めている。

 

 なぜ自分が隠れなくてはならないのかとも思うが、今更出て行くのも気まずいではないか。 

 またかとウンスはため息をついた。チェ・ヨンは確かにあの容姿だ。普段は鬼神だなんだと恐れられているが、彼の優しさを知れば惚れてしまう者がいても仕方がない。自分の彼がモテるのは嬉しいが、それはそれで面白くないと言う複雑な乙女心である。

 

 ただ、ヨンはウンス以外に全く興味がないらしく、女性に話しかけられたヨンに少々ヤキモチを妬いて「誰?綺麗な人ね」と聞いても「誰かは知りませぬ。話しかけられた故に答えましたが、綺麗でしたか?」と全く顔を覚える気がないのだ。ウンスとしては嬉しいが、さらには「俺にとってはイムジャが一番です」などと、もはや恥ずかしさを通り越して、一体どんなフィルターがヨンの目に付いているのだろうかと心配になるほどだ。

 

 今回の子も可愛い子だが、ヨンはきっと興味を持つことはないだろう。振られる姿をこっそり見るほど趣味は悪くない。そっとその場を離れようとしたウンスだったが————聞こえた会話にピタリと動きを止めた。

 

「あの、大護軍様!これ…話しておりました贈り物でございます」

 

 ————話していた?贈り物?

 

 と言うことは、少なくとも会うのは今回が初めてではないということだろう。

 

「中を見ても良いか?」

 

 ————はぁ?

 

 貰ったものをその場で見る。それはまさに親しいものの間柄で。

 

「手作りですが、味は保証いたします。なんなら毒味もいたします!」

「必要ない」

 

 あろうことか、その場で一つその菓子を食べたヨンは「問題ない。礼を言う」と言ったのだ。

 「まぁ」と少し驚いた彼女はふふっと笑った。

 

「大護軍様はお優しいのですね。心よりお礼申し上げます」

 

 そう言って、その子はぺこりと頭を下げると嬉しそうに走り去って行った。走り方まで可愛いなんてずるいではないか。いや、今はそんな女子力を観察している場合ではない。

 

 ————何よあれは!

 

 ウンスの怒りが向いたのは、もちろんチェ・ヨンである。あんな可愛い子に期待させるだなんて、一体何を考えているのか。

 

 ウンスはすっと目を細めるとくるりと踵を返してその場を去った。

 

 

 

 

***

 

 

 

「イムジャ、ただいま戻りました」

「おかえりなさい。待ってたわ」

 

 夜になり警護を終えたヨンはウンスと住まう兵舎の自室に帰ったのだが、出迎えたのは全く瞳が笑っていない笑顔だった。

 

「イムジャ?どうされ…」

「チェ・ヨン。よく聞いて。私ね、不誠実な人は嫌よ」

「は?一体何を…」

「一夫多妻とか、絶対無理」

 

 何を今更…とヨンは訝しむが「分かってるならいいの」と言うウンスの声から全くそう思っていないであろうことが分かる。

 

「私は、一人しか娶る気はありませぬ」

 

 それがウンスだと言うことはもう分かっているだろうに。何か変な話でも聞いたのだろうか。婚姻だ何だと話を持ちかけてくる輩は全く相手にしていないが、ヨンの知らないところでウンスが耳にした可能性もある。

 

「何か言われたのですか?」

「いいえ?言われた訳じゃないわ」

 

 ————見ただけよ

 

 そうとは言わず、ウンスはヨンにじとりと目を向けた。

 

 

 

 その目を受けたヨンは、ウンスが何に対して不機嫌なのか全く心当たりがないのだから困惑してしまう。

 

 ————腹でも空かせているのだろうか

 

 そう考え、ハッと自分の荷物の中を思い出した。ちょうど良い物があるではないか。これで機嫌が直るかもしれぬと、綺麗に包まれたそれをウンスの前に差し出した。

 

 それが最悪の一手であると知らずに。 

 

「これを…」

 

 ヨンが差し出したのは、あの贈り物だった。

 

 

 

 

 

 

 

最悪の一手を真正面から出すチェヨン

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