元請けと下請け | CGアニメーターサバイバル

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アニメのCGをやる会社でも「元請け」と「下請け」が当然あります。


世の資本主義の構造です。


でもとても大事なので、これから仕事をしていく上で知っておく必要が有ります。
学生的には業界研究とてもいいましょうか。


アニメCG会社では、アニメを企画から作っている会社と、CG制作のみをやっている会社があります。



では、どちらがいいのか?



この質問は明確な答えはありません。
労働環境のみにおいては、元請会社の方がいいでしょう。



ただ、僕が色んな人を見てきた限り、一概にそうも言えないのです。



ある元請の会社では、スポンサー企業の資本が入っていて、安定的に仕事が入るため、経営も待遇も安定していて土日も休み、ボーナスも出る。有給も長期休暇もある会社があります。


ただ、毎年毎年、自社案件ばかり。仕事も同僚、飲み会も同僚と。スキルもその会社に特化していき、新しい刺激も無くなっていき退職していく人も多いそうです。



かたや、下請け企業。毎日、サービス残業で、時に徹夜続き。会社都合で短期案件を何個も詰め込まれて、身も心もぼろぼろになりながらも、見方を変えるとある素晴らしい事に気づきます。



まず、仕事時間が長いと言う事は業務経験をそれだけ長く積んでいるということ。定時に帰っている人達との差は、同じ経験1年でも雲泥の差です。



複数の案件を抱えるということはそれだけ、新規のお客さんに恵まれているということです。
また、切羽詰った際にお世話になる、外注先にも人脈が出来ます。



また下請け企業は、人がどんどん辞めて行く為、2~3年の経験で、いつの間にか上の立場で仕事をするケースも多く人をディレクションする経験がいつのまにか積めます。


また、お金の話を現場がやりくりするケースにも恵まれ、相場も知れます。


以上のことから、フリーなどで独立するにあたっての必要なスキル、知識、経験、人脈、全てが蓄積されていくんですね。


僕はブラックな環境で仕事していましたが、後悔はしていません。
むしろ若いうちにこの環境で働けた事が今の基盤になっている為、感謝すらしています。