映画「アルゴ」を見てきました。



煮ても焼いても食えない俳優と思っていたベン・アフレックが監督兼主役。

期待はいい意味で裏切られ、秀逸な作品でした。



ストーリーは、1979年、イラン革命後にテヘランにあるアメリカ大使館が占拠された実話を忠実に映画化したもの。



密かにカナダ大使公邸に匿われていた6人の外交官を、CIAの脱出専門家(ベン・アフレック)が救出する任務を受けます。アメリカ人と分かれば殺される状況下で、映画ロケのためにイランに来たカナダ人を装い脱出を試みるという奇想天外な方法が実際に行われたのです。



マカロンのサンクチュアリ  ~ココロは東へ西へ~


当時、ハリウッドの協力のもとに実際に映画の宣伝まで行ない、脚本も作って持っていく。70年代のハリウッドやビバリーヒルトンホテルの様子も再現して出てくるので、見ていて楽しい時代です。



このプロジェクトを成功させたCIA脱出専門家の主人公は、CIAにおける最高勲章を授与することになりました。



私は以前から大使館の治外法権に興味がありました。そして、こういう状況で誰が助けてくれるかという事も、よく考えました。以前私はアメリカ人と結婚していたことがあるのですが、アメリカ人はどこに行っても良くも悪くも「最強の国に守られている」のだと感じたものです。



外交官は実にスパイだらけと言いますが、実際に何人もCIAが送り込まれていたにもかかわらず、アメリカはイラン革命を予測できていなかったことが、映画の中で明らかにされています。



カーター大統領の治世におこなわれた史上最高の脱出成功劇は、イランを刺激しないために長い間極秘扱いのままでした。沈黙を破ったのはクリントン大統領だったそうです。(私はクリントンは実は頭のいい人間だったと思っています)



こんなに興味深い史実があったとは、驚きの内容でした。ベン・アフレックが好きではない人にも、とても面白い映画です。




明日も素敵な一日をお過ごしください。