8/11の日記
オスナブリュックより南に約20km、トイトブルクの森キャンプ場にて起床。
相変わらずの寒さで6時過ぎには自然に起きた。
テントと寝袋をひなたに移して結露を取る間に朝飯ムシャムシャというのがもはやルーティンと化している。
なかなか結露が取れないので向かいのキャンプ客夫婦の撤収作業をぼーっと眺める。
出発は9時前。
朝の涼しい時間に距離を稼ぐのだ。
最初の補給はまたしてもソニャにお勧めされたアップルパイ、あとチョコレート。
チョコは日中の暑さで確実に溶けるが、夜の寒さでまた勝手に固まる。朝飯に食べる頃にはちょうどいいくらいになってるわけで。
途中から運河沿いのサイクリングロードを進む。
未舗装だったが砂利は少なめで踏み固められているので進みやすい。
さすが運河だけあって貨物線が行き来する。
時速10km制限なので僕でも追いつけちゃうくらい。
狭い水門もぶつかることなく器用に入っていった。
お昼過ぎにミュンスターの町に到着。ミュンスターには絶対に観ておかなければならない観光名所があるのだ。
市庁舎である。
昨日のオスナブリュックと今日のミュンスターは有名な観光都市ではないが、この辺りはドイツ語でヴェストファーレン地方、英語で言うとウエストファリア地方と呼ばれている。
おわかりになった読者もいるはず。
あのウエストファリア条約締結の地なのだ。
ベーメンで起きた宗教反乱を皮切りに、1618年〜48年にかけてヨーロッパ全体のカトリック諸国とプロテスタント諸国を巻き込む三十年戦争が勃発した。その講和であるウエストファリア条約が結ばれたのがオスナブリュックとミュンスターの市庁舎だったのだ。
プロテスタント側がオスナブリュック、カトリック側がミュンスターで講和したと言われている。
国家主権の概念が確立した近代初の国際法としても大変有名である。
オスナブリュックの市庁舎の扉にあったFriedeとは平和を意味し、1648とは条約が結ばれた1648年を意味するわけで。
室内には条約にサインをした時の権力者たちの肖像画が掲げられている。
しかしこんな狭い部屋によく大勢集まったな。みんな同じような髪型と格好で区別はついたのだろうか。
歴史の重みをしっかり噛み締めて退館。今旅の目的を一つ果たせた。
昼食は3日振りにケバブをいただく。
気になる盛りは、、、、普通!
5.5ユーロならこんなもんだろう。味は美味しかったケバ。
木に吊るされた自転車を横目に小道を進む。
今日は時間的に余裕があるのでマックで一休み。
2〜3日に一回は充電と情報収集を兼ねてマックを利用している。
毎回コーラしか頼まないけど、約3ユーロの出費はまあまあ高い。これは必要経費みたいなもん。
19時頃に本日のキャンプ場に到着した。
テントサイトは狭いけど利用客は僕だけなので広めに使える。
シャワー使い放題で7ユーロなら安いかと。
夕食は新しいものにチャレンジしてみる。エビの横に並んでいたニシンの酢漬けである。
エビばっかり買ってるけど、当然生鮮コーナーにはエビ以外の海鮮も並んでいる。
サーモンやらニシンやらも当然気になっていたわけで。
パンに挟んでサンドイッチにする。
見た目は絶望的だが味はまあまあイケる。結局僕は酢漬けが好きなだけかもしれないな。
あとはエビ。
いつもとは違うスーパーで買ったのでブランドも違う。今日のは少しニンニク強めかも。
ニンニク臭の充満するテントにて就寝。
走行距離:85km
走行時間:5時間21分
総走行距離:23815km