8/12の日記
ミュンスターより南に40kmにあるミューレンバッハ(Mühlenbach)のキャンプ場にて起床。
昨夜は冷え込みもそれほどではなく、油断してたら二度寝して7:30に起床。
ここは後払いのシステムで、出発前に管理人に7ユーロを渡す。
静かで良いキャンプ場だった。
今日の行程はほとんどが市街地。
補給に困ることはないけど、信号待ち多すぎのせいで自転車に乗ってる時間の割にはなかなか距離は稼げない。
時々運河沿いのサイクリングロードも通ってみたりする。木陰のおかげで涼しい。
狭くても運河は運河。
しっかり貨物船が行き来している。
12時頃、空腹に耐えかねてケバブ屋に入る。
市街地なのでケバブ屋も至る所にあるが、ここのケバブ屋は当たりかもとなんとなく勘が働いたのだ。
ケバブマシンにはどえらい量の肉が張り付いている。
気になる盛りは、、、、「普通ケバブ」か?
肉がこぼれ落ちる程ではない。
まあ5.5ユーロならこんなもんかと思ってムシャムシャしていると僕は気がついてしまった。
肉が、、、肉が厚切りなのだ!
ケバブ屋は大抵ビーフかチキンかを選べるようになっており、僕は飽きないように交互に選ぶようにしている。
ビーフの場合は削り節みたいなペラペラ肉が詰められているのがほとんどなのだが、ここのビーフはなんと厚切りなのだ。
パンに挟んだ焼肉を食べてるような感じ。
しかも厚切り肉はパンの奥に方にしっかりギュウギュウに詰められていた。
これは判定翻りで「満足ケバブ」に認定ケバ!!
今日に関しては勘が当たってラッキーだった。
ちなみに勘は外れることもある。
チェコのブルノでは2件連続してガッカリスカスカケバブだったし、スロバキアのブラチスラバではプチボッタクリをかまされた。悲しいことに、当たりケバブよりもガッカリケバブの思い出の方が色濃い。
昼食のあとは社会科見学を行う。
今僕がいるのはエッセンという町。
この辺りはルール地方(Ruhr)と言い、ドイツの一大工業地帯なのだ。世界史にももちろん登場する。
巨大な立坑櫓(たてこうやぐら)がお出迎え。
30年ほど前まで稼働していたツォルフェアアイン炭鉱は世界遺産登録されており、内部は博物館にリニューアルされている。
入場料8ユーロ払って中へ。
巨大なエスカレーターで最上階へ上がっていく。
展示はルール地方の先史時代から始まるが、ところどころにむき出しのまま置かれた炭鉱の設備や機械の方が観ていてワクワクするじゃないか。何に使うための機械なのかは文系の僕にはさっぱりわからない。
昨年、北海道夕張の炭鉱博物館を訪れた時は館長が解説を交えながら機械を動かしてくれたので、それに近いような機械だと自己完結しておく。
最上階から階段で下階へと降っていくシステムだが、階段が溶鉱炉風でまたオシャレ。
第一次大戦の賠償金支払いが滞ったことで、ルール地方はフランスとベルギーによって占領されるに至った。
占領に対してドイツの労働者たちは怠業をもって対抗した。
このためドイツの工業生産は激減し、空前のハイパーインフレを招く結果となったわけで。
その時のプロパガンダと思われるポスターも展示されている。
1時間半ほどで見学は終了。
展示は興味深いものが多かったが英語解説が少なかったのが残念だった。
非常に覚えにくく発音しにくいツォルフェアアイン炭鉱であるが、後で調べたところ、この名はドイツ諸領邦の経済的統一を促した「ドイツ関税同盟(Deutscher Zollverein)」にちなんでいることが判明した。
石炭層を発見した実業家がそう名付けたそうで。また一つ勉強になった。
午後の西日きつい時間を頑張るためにスーパーで買った炭酸を流し込む。
メゾミックスとかいう炭酸はコーラとファンタオレンジを混ぜたような味。
やっぱりコーラの方がシンプルにして一番うまい。
エッセン駅前にて吊るされた靴のモニュメントを発見。
昨日は自転車で今日は靴か。ドイツ人は何かと吊るすのがお好きなようで。
さらに駅前にて気になるケバブ屋を発見した。
何が気になるって、ケバブ3ユーロの看板である。
物価高が深刻な中、3ユーロはなかなか魅力的じゃないか。
今日は昼にもうケバブを食べてしまっているが、値段に釣られて入店してしまった。
ここでは食べずにキャンプ場で夕食にするのだ。
夕方ごろキャンプ場に到着。
すみっこのスペースを確保。
気になるケバブの盛りは、まあ3ユーロ相当といったところ。コスパは良いかも。
このまま静かに眠れるかと思ったら、夕刻に若者グループがやってきて宴会始めやがった。
しかも結構至近距離に車停めやがるし。
走行距離:52km
走行時間:3時間57分
総走行距離:23867km