8/16の日記。

 

 

ブカレスト郊外のキャンプ場にて起床。

明け方5時頃に雷の轟音で目が覚めた。

屋根のある場所がなかったので露天のキャンプとなり、テントのフライシートに雨音がたたきつける。

だがどれだけテントが濡れようと、これが最後のキャンプ泊である。

明日・明後日はブカレストのホテルに泊まるので、部屋で乾かせばいいだけの話だ。

 

 

起きてしばらくして問題が発生。

ここまで苦楽を共にしてきたシューズが片方なくなった。

おそらくは夜のうちに野生動物が咥えて持って行ってしまったためだと思われる。

キャンプ場ではまれにこういうことがある。

 

 

靴底の滑り止めの凸凹がごっそり削れるくらい履きつぶしたので、そろそろ潮時かと思っていたのでそれほどショックはない。

どうせ後はブカレスト市内まで15㎞ほど走るだけなので、予備のビーチサンダルでやりくりすればいい。

峠の手前とかで紛失していたら絶望的だったな。無くなったにしてもまだ運がいい。

 

管理人が出勤してきたので宿泊費30レイ(約1000円)を支払って出発。

 

 

中心街が近づくにつれて渋滞が激しくなってきた。

 

 

ホテルのチェックインは14時なので、マクドナルドで2時間ほど時間をつぶす。

マックのコーラは7レイ(220円)なので、ブルガリアやセルビアより物価は安い。

 

 

12時過ぎにマックを出て、いよいよブカレストの中心街へと向かう。

 

 

 

目に飛び込んできたのは世界で二番目に大きい建造物(建設当時)として知られるルーマニアの国会議事堂。

 

 

通称「国民の館」と呼ばれるこの施設は、共産党政権のチャウシェスクが権威誇示のために建てたもの。

明日は国民の館の見学ツアーを予約しているので見学が楽しみである。

 

 

少々早かったがホテルにチェックイン。

自転車を部屋まで持ち込むことができたので安心。

エレベーターは壊れていたけど2階の部屋なので大した負担ではない。

 

 

併設のファーストフード店で買ってきたケバブとレモネードで昼食とする。

ケバブはビッグサイズで27レイ(830円)。

昨日と同じ値段なのでどうやらボッタクリ価格ではなさそうである。

 

 

ホテルはブカレスト市内の主要駅であるガラ・デ・ノルド(北駅)の目の前という好立地。

明後日の早朝はこのガラ・デ・ノルドから空港への直通列車に乗って帰国するのだ。

 

 

 

念のため構内の下見をしておく。

旅行雑誌ではガラ・デ・ノルド駅は治安が非常に悪いので要注意と書かれていたが、それほど危ない感じはなさそう。

タクシーのしつこい客引きや、物乞いやホームレス風の人々もいるが、それは別にブカレストに限った話ではない。

 

 

 

続いてやらなければならないのは帰国便用の段ボール箱確保である。

ブカレスト市内には結構な数の自転車屋があるが、都合よく段ボール箱を用意していてくれるとは限らない。

確保できてもとてもかさばるのでホテルまで持って帰るのに大きな負担となる。

 

だがそこは抜かりない。

到着1週間ほど前に自転車屋の下調べをし、手当たり次第に「箱をもらえないか」という問い合わせメールを送っておいたのだ。数日後にこのヴェロペディアという店が「箱あげるよ」という返事をくれた。

幸いなことにホテルから一番近い自転車屋だったのだ。

 

 

パンクロック風の店主は気さくな人だった。

箱の代金は無料。丸まった状態になっていたので持ち運びも楽ちんだった。

 

 

ホテルの部屋に持って帰ってきて、まずは箱の大きさをチェックする。

 

 

横幅が少し狭いかなと思われたが、解体した自転車は難なく入った。

去年もフランクフルトのホテルで同じようなことやった気がするが、エアコンがない部屋の中で滝のような汗をかきながらナイフでちょうどいい大きさにカットしていく。

あとはガムテープで補強しまくれば崩壊することはなかろう。

これで帰国に際する不安材料はすべて解消された。

 

 

自転車を再び組み立てて、日差しがきつい中ショッピングセンターに出かけてみる。

このショッピングセンターが市内では一番規模が大きいとのこと。

 

 

館内は涼しくて雰囲気はかなり良い。

 

 

三輪車に乗ったプレッツェルの移動販売もあるなんてなかなか面白いじゃない。

 

 

アイススケート場なんかもあって、とてもルーマニアがEUの最貧国とは思えないレベルの繁栄っぷりである。

 

 

 

そして結局靴を買った。

今朝靴を紛失した時には「あと2日だしビーサンで余裕でしょ」と思っていたが、ビーサンはやっぱりビーチで使用するものであって、街歩きには著しく不適だ。

ましてやドン・キホーテで買った199円の代物で、クッション性は皆無。

素足でも履けそうなメッシュ素材の靴は100レイ(3100円)と安かったが、かかとがあるだけで歩きやすさは段違いに良くなった。

 

 

ホテルに帰ってきて夕食とする。

タイトルの「もっと早く出会うべきだった」というのはモチロン蟠桃のことである。

スーパーで4つ買ってきて、2つは明日の夜に回そうと思っていたもののあまりの美味さとジューシーさに我慢ができず4つとも食べてしまった。

なお1つ50円くらいなので財布には痛くもかゆくもない。

日本でも一応道の駅とかで売っているらしいが、1個数百円くらいするらしい。

 

 

日焼けした肌をいたわるためにジョーマローンのクリームをたっぷり塗る。

成田空港の免税店で配っていたサンプルを大事にとっておいたのだ。

 

 

暑い夜だったが、掛布団なしでぐっすり熟睡できた。

 

 

走行距離:26km

走行時間:2時間7分

総走行距離:26284km