不安と心配の違い | 産業カウンセラーあや相談室/気の向くままにGoing my way♪

産業カウンセラーあや相談室/気の向くままにGoing my way♪

ひとりで悩まず、なんでも相談してください♡
カウンセリングの内容をブログに掲載する際は、必ずフェイクを入れて、お名前のイニシャルも適当にしています。
あくまでも読み物としてご覧ください。

私たちの脳の目的は、生き続けること、生き延びることです。

そのために脳は、私たちを少しのことでも不安がらせて、危険を回避させて命を守ろうとします。

つまり、生きるためには、不安はなくてはならないものなのです。

とはいえ、不安が好きって人はいないでしょう。

 

不安は、得体の知れないことに恐怖を感じている状態のことですあせる

一方、心配は、何が不安なのかが分かっている状況のことです汗

 

つまり、不安は、何が不安なのかを明確にしてあげることで、心配に換わるのです。

心配は、その対策を考えていくことができます。

 

~企業内のカウンセリング室にて~

新しい部署に異動してきたクライアントのAさん。

今までしてきた仕事とは全然違う仕事を任され、何をどうしたらいいか分からず不安でたまらないアセアセあせるとのこと。

 

Aさんは、自分がどんな行動をとればいいのか分からなくて不安なんですね。

 

Aさんに、どんなことが分からないのかとお聞きしたところ、「全部分からないアセアセ」とおっしゃいます。

上司の名前もですか?とお聞きしたら、「それくらいは分かる」とのこと。

そんな質問を繰り返しながら、現時点でAさんが分かっていることに全意識を集中してもらったところ、漠然としていた不安が徐々に心配事に換わってゆきました。

 

今は何をすればいいかを知っていくべき段階にいること。

そのためにも積極的に上司や周りの人たちとコミュニケーションをとることが大切であること。

今やるべきタスクがいくつか分かり、それらを1つ1つこなしていくことがAさんの今後しばらくの目標となりました。

 

Aさんのように、不安があるときに、それについて誰かに話すというのはとても良い対処法です。

その際、不安は漠然としているほど高まるので、なるべく詳しく表現(言語化)することがポイントですひらめき電球

 

また、不安に思っていることを紙に書き出すオエー(吐き出す)のも、話すのと同じ効果がありますメモ

スマホやPCよりも紙に書くこと(手書き)を強くおススメします。

手書きは、指で文字を打つよりも脳を刺激するからですキラキラ

例えば、理解の促進、脳の活性化、創造性、思考の整理、自律神経が整う、集中を助ける等々

 

それからももう1つ、自分ひとりで出来ることがあります。

それは深呼吸です。

 

不安が強くなると、心臓がバクバクしたり、息が苦しくなったりして、体がフリーズしてしまいます驚き

この状況をいち早く脱するためには、深呼吸が効果的です。

このとき、息を吐くことに意識を向けます。

パニックを起こしているので怖くて辛くてたまらないけど、とにかく深呼吸を続ける。

 

ゆっくり吐く(15~20秒)⇔ゆっくり吸う(5秒)を繰り返し行います。

 

でも、「長くするのは吐く方?吸う方?どっちだったっけーあせる」なんて考えていたらますますパニックになるので、とにかくゆっくり呼吸を続けるだけで100点満点です合格

 

最後に、あなたの周りにもし不安そうな人がいたら、なるべく気にかけてあげてほしいです。

新しい環境においては特にそうしてあげてほしいです。

 

年齢、性別に関係なく、私たちは自分を待っていてくれる人の存在に安心するからですチューリップピンク

 

不安そうには見えない(見せない)人もたくさんいます。

みんな、不安を感じながらも、勇気を出して何かをしたいと思っているはず。

 

大丈夫だよ。ここにいるから。何かあったらいつでも来て、話して。

嫌なら逃げていいんだよと伝えてあげてほしいです。

どんなに相手を思いやっていても、言葉でちゃんと言わないと相手には伝わりません。

 

今、その人が安心する言葉をかけてあげてください。

今を生き延びるためには、今この瞬間が安心できればいいのですから虹