夏休みに書いた感想文が読書感想文コンクールで茨城県議会議長賞に選ばれました。おそらく一生に一度のことでしょう。全校集会でも全校児童の前で朗読し、誇らしげでした。(なぜ誇らしげってわかったかって?・・・ビデオカメラを持って参観させてもらったんです・・・親バカ?)

 「みんな、一生けんめい生きている」
  もも子と同じように、ぼくのお兄ちゃんもしょうがいがあります。ぼくのお兄ちゃんはようご学校の中学部に通っています。
 お兄ちゃんは言葉がしゃべれないのですが、「アーアー」と指をさしたり、人の手を引っぱったり、手話みたいなことをして気持ちを表わします。ぼくには、お兄ちゃんの考えていることが少しだけわかるのですが、まわりの人にはあまりわからないようです。
 もも子のお兄ちゃん、「力」のじゅぎょうさんかん日に小学校見学に行ったもも子が、ドッジボールをする力を大声でおうえんします。おかげで力のチームは勝つことができましたが、ドッジボールに負けた「りゅう二くん」は、くやしいからといって、「もう来させるな、ばかがうつる。」といいました。力はおこって、りゅう二くんをなぐってしまいました。そして、りゅう二くんはリレーのれん習にも来なくなりました。ぼくも、友だちが家にあそびに来たとき、お兄ちゃんが友だちの手をしつこく引っぱってしまったことがあります。そのとき、「きみのお兄ちゃん、へんだね。」と言われて、とてもいやな気持ちになり、「もう家には来ないで。」と言いそうになりました。ぼくの気持ちは、力がもも子をばかにされたときの気持ちと同じだと思います。
 でも、りゅう二くんは、もも子がたいへんなびょう気だと知って、リレーのれん習に出るようになりました。力とりゅう二くんのケンカをとめたのは、もも子だと思います。もも子はさんそボンベをつけ、こきゅうが苦しいのに、いつもゲラゲラわらってみんなをおうえんしていました。りゅう二くんをやる気にさせ、お兄ちゃんたちのチームをリレーでゆうしょうさせてしまうなんて、もも子はすごいなあと思いました。
 もも子は九さいで死んでしまいます。ぼくと同じ年です。力もりゅう二くんもみんなも、もも子から生きる力をもらったと思います。ぼくも、もも子から勉強もスポーツもがんばる気持ちを分けてもらいました。
 世の中には、目の見えない人、耳の聞こえない人、足が不自由で車いすで生活している人などいっぱいいますが、みんな生きる力をいっぱいつかって一生けんめい生きていると思います。そして、その力をぼくたちももらっているのだと思います。
 ぼくは、お父さん、お母さんから「うちにはお兄ちゃんがいるから、たいへんなことものりこえられるし、小さな幸せもよろこびあえるんだよ」とよくきかされます。ぼくも、お兄ちゃんがいるから人にやさしくなれるのだと思います。
 ぼくのお兄ちゃんは、人をきずつけたり、悪口を言ったりしません。いつもにこにこわらっています。それがお兄ちゃんのよいところだと思います。ぼくの友だちも、いつかお兄ちゃんのよいところをわかってくれると思います。
(星あかり著「もも子・ぼくの妹」大日本図書・刊 を読んで)

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