自分も合格体験記の類が好きなので、何冊か読んでみました。
三田誠広「パパは塾長さん~父と子の中学受験記」河出書房新社
高橋秀樹「中学受験で子供と遊ぼう」文春文庫
井上一馬「中学受験、する・しない?」ちくま新書
石原千秋「秘伝 中学入試国語読解法」新潮選書
どれも面白く、参考になりますが、とくに石原氏のものは進学塾や私立校各校の評価がはっきりと記されていて(私立校関係者が見たらひっくり返りそうな露骨な表現もあって、面白い)、有用だと思います。また、後半部の国語入試問題解説は、さすがに日本文学の専門家だけあって、下手な参考書・問題集とは比較にならない内容の深さです。また、三田氏のものは内容的には古くなりましたが、作家らしくユーモアを交えた語り口で一気に読ませます。
自分としては「現時点では」井上氏のものが一番役に立ちました。親の心構え、子供との関わり方、志望校や塾の選択法について示唆に富んでいると思います。著者の立場が、この4人の中では一番「普通の人」だからか?
ところで、父親の関わりが深い子供は第一志望校に合格する、という「迷信」があるようです。しかし、サラリーマン家庭では上記のお父さん方のような関わりができるはずがありません。上記の著者は、いずれもある程度時間が自由になる立場の人である事に留意する必要があります。こうした迷信を信じこんだお母さんが、お父さんに対して不満を爆発させる事(「アンタ、少しは見習いなさいよ~!!」なんて責めないでほしい)の方が受験に悪影響を及ぼしそうです(笑)本当のところは、子供の受験について、両親がどの程度切実な問題としてとらえているか、ということではないでしょうか。どちらか片方が無関心だったりすれば、成果が上がらないのは当然でしょう。忙しいお父さんは経済的に家庭を支えているわけですから、休みの日の関わりを通じて間接的にサポートする、というスタンスになるでしょう。
ちなみに、自分の場合は自分(父親)が次男の勉強に関しては、ほとんど全ての面倒を見ています。仕事が暇なので(苦笑)それぞれ家庭で事情が違うわけですから、自分たちにあったやり方で役割分担すればいいのでは。条件が違うのですから、合格体験記をそのまま真似しようとしてもうまくいきませんよ。

パパは塾長さん―父と子の中学受験/河出書房新社

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中学受験で子供と遊ぼう (文春文庫)/文藝春秋

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中学受験、する・しない? (ちくま新書)/筑摩書房

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秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書)/新潮社

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