山茶花のブログその1 | 「これはペンですか?」「いいえ、これは丸山正吾のブログです」
山茶花、無事に終了しました。

観に来て下さったお客様、来れなかったけども、興味を持って下さった皆様、本当にありがとうございました。
何から書こうかな。
書きたいことは山盛りです。



まずはサンサカについて書くか。

このブログは、恥晒しブログと銘打っているので、稽古から本番まで感じたことを丸出しで書きまする。



なんか毎公演『冒険してるなぁ』って思いました。
もはやお芝居してる感じじゃなかったです。
大冒険してる感じ。

サンサカの"普通"の状態って最初の釣りをしてるシーン、シシに儀式が始まると聞かされるまでなんです。

2時間20分ある作品の20秒しか日常が無いんです。それから先は、ずーーーっと悩んだり怒ったり好きになったり悲しんだり諦めたり隠したり我慢できなかったり、もうずっと秒単位で心が大きく動いています。

正直、きっちりプランニングして緻密にお芝居を構築するみたいな事が、僕のキャパでは一切できませんでした。とにかく聞く、見る、オンリーです。
とにかくその時起きたことに反応していくというか。

初めての体験でした。

(演出の福地さんが言ってて、おおって思ったのですが、やまこ3人はこの作品中、ずっと大きな刺激の中にいます。はじめて東京に来た時のワクワク感を大切に。って。何その演出、超わかりやすい!!)


だから次に何が起こるかあまり把握できていませんでしたゆえ、毎回新鮮でした。
チャドが永楽院に乱入してくるシーンは毎回笑顔が入ってくるまで忘れてましたし、侘助が怒鳴るとこなんかも本気で驚いておりました。DVD出来たら観てみてください。僕めっちゃ動揺してると思います。

17年くらいお芝居やってますが、冒険してると思ったのは初めてです。のぶさんが前説でインドに言った話をしてたのですが、3m後ろで『僕も今から冒険にでかけますよ』って思ってました。
(ヤメトケ、クエナイ!の話好きです。小噺の前説って斬新。いつもやってるのかな?面白い。)


冒頭の釣りのときのサンサカはのんきだよなぁ。。。のんき。『お前2時間ちょいで大変なことになるからな!』って言いたいですね。


さて、そんな冒険野郎なサンサカですが、サンサカと丸山が解離して丸山側が暴走してしまったことが何度かありまして。

それはズバリ涙腺!!!

このサンサカを演じる上でとっても大変だったのがこの丸山涙腺暴発しがち問題。
まぁ本当に丸山は単純が服着て歩いてる感じの奴ですからね、他人の芝居とか表情にすぐ影響されちまうのです。



そこで!感動の蛇口がバカになっている人達の集まり、ボブジャックシアターの中でも民しょう、蜂巣と並ぶトップクラスの涙腺ぶっ壊れ野郎であります、わたくしが選ぶ『本番中泣いちゃいけないシーンで泣いちゃったよ、ごめんなさいベスト5』をお送りします。



まずは5位
『孔雀の謝罪』
これ、お客さんに聞こえてたのかな?たぶん脚本には無かったと思うのですが、チャドの暗示を解くときに孔雀がすごく小さい声で『、、すまん』って言ってたんです。本番三日目くらいに気付いて、孔雀の想いに涙腺がぶっ壊れました。
清も濁も同時に存在して、その時々によって個人の欲求が勝ったり、思い遣りが勝ったりするのが人間ですから、教光さんの孔雀はまさに人間そのものでした。
教光さんすげえや。

4位
『アカシ去り方』
アカシに、つばきの目を曇らせないと誓え!と言われ
お前に言うまでもねぇ!と答えたサンサカに対して、アカシベさん(アカシの石部さんの略)が、怒ったような悲しいような、ホッとしたような、諦めたような、何とも言えない目をするのです。
アカシの告白が全て本気だと知った直後にあんな顔されたら泣くわ!アカシベさん、好きだわぁ。。
リーゼント男が告白して玉砕って!!最高にかっこいい!!あのシーンは毎回アカシベさんがバイクに乗って去っていくイメージでした。かっけぇ!



3位
『つばきはアカシに任せた!』
つばきとの別れを決めたことをヒゴに伝えた瞬間、ヒゴ星(ヒゴ役の星璃の略)がとんでもない目をするんです。これも言葉にしづらいんですが、暖かく決意した顔っていうのかな?裏向きだったんですが、お客さんに見せたかった!!星璃の他人のお芝居を受け取る能力、すごい。
その後のシシトミン(シシ役のシトミンの略)の優しさ100%の励ましもやばくてね、サンサカ丸は、つばきに会うころには完全にハナタレ小僧になっておりました。
鼻水垂らしながらの『キレイだ、、』で笑わなかったもかさんえらい。


2位
『誓い』
嘘をついてヒゴシシとお別れする時の最後の誓いです。
これはね、稽古中からね、演出の福地さんには辛すぎる別れのシーンにしないでくれと言われていたのですがね、、、ダメでしたね。サンサカは強えな。。僕はダメですあれ。泣いちゃう。
"誰も来ないところ"で出会った3人。同じように疎外された過去がある3人。一緒に人間の世界に憧れた3人、たのもう!って100万回練習した3人(想像)が、、、ダメな兄をずっと庇ってくれていた弟達と離れ離れになってしまうんですよ?無理です。そこへつばきが『何も言わずに、、』ってくるもんだから『後悔は無ぇ!』って台詞の説得力の無さ。
これに関しては我慢できた回のほうが少ないです。反省しております。




そして1位
『ヒゴ、、、』
話題の三國の2文字!!これはもうしょうがないよね!泣くよあんなもん。何あの訴えかけてくる感じ!2文字で心えぐられるじゃん!!まぁでもサンサカとしては『あ、喋った』くらいで、泣く理由ないはずなので、甘くみても『私も連れてって』ってワードが出るまでは泣いちゃいかんと思うのですが、無理でしたね。
100%泣いちゃうので、最終手段としてあの瞬間は二桁の掛け算を暗算するという裏技で乗り切りました。
おかんのヌードを想像するという最終奥義を使わずにすんで良かった。


他にも心が動くシーンは山ほどありました。
侘助の表情なんか鉄板でグッときてしまうし。

源兵衛の目もやばかったなぁ。。源兵衛も可哀想なんだよなぁ。。

親がいなくなったことで歪んだ源兵衛と、義兄弟という心の拠り所のおかげで?歪みはしなかったが自分を諦めた?サンサカ。
『辛いからって誰かに当たっても何にも変わらねぇ』
って台詞はサンサカの実体験からきてるのかなぁ。
孤独とか、同じ人を好きになった共感性とか。
源兵衛を最後まで嫌いになれなかったですね。

源兵衛が清さんだからかな?むしろ好きでした。


チャドも!チャドに関しちゃサンサカ的には何度も命を助けてくれる人ですし。
チャドの真実を知ってからなんて絶対憎めない。

(稽古中盤で『俺がじゅんさんが好きすぎるから敵意を持てないのか?』と本気で考えました。たぶん半分当たりです。好きなんだよなぁ。。昔からじゅんさん。じゅんさんは馬の役をやっても気品があるんです)

チャドに、何かを憎んでも仕方がないって伝えたいだけだったのかもしれません。
つばきと兄弟以外の関係性についてはほぼノープランでやっていたので、毎回少し感じることが変わっていました。
最後に蹴られるシーンで気づいたらチャドに微笑んでいたり。ズタズタに斬られてもチャドを安心させてあげたかったのかなと、もうそんなに苦しまなくていいよって。自分でもなんで微笑んでたかわかりませんが。

その時のじゅんさんの表情もすごい良いんだよなぁ!!あーーー!お客さんに見せたかった!!

みんな本当にすごい役者!!

もう!!




まだまだ書きたいことは盛りだくさんなのでちまちま書きます☆

推敲無しで書き散らかしてるので読みづらいと思います、読んで下さった皆様、すみません!!