ヤフー！がどんどんサービスを終了していて、最近だと「欧州からの接続遮断」というニュースが入ってきた。
これに限らずヤフージャパンが近年多くのサービスから撤退していることは、ポータルサイト事業の限界と広告宣伝事業収入の減少やネット社会の法令順守に相当かコスト増などが原因と思われる。少なからず親会社のソフトバンクが出資を止めたらこの会社はおしまいだ。
思えば、ヤフーブログやヤフーボックス（これはまだある）などのほか、普段使っているメールアドレスもヤフーでまとめている。これについて、「ひどい！」とか「横暴だ！」などと思ってはならない。これが資本主義であり新自由主義の末路だからだ。おそらく、日本もそして世界の経済も「儲からないからやめる」とか「めんどくさいから撤退する」とい傾向が強くなり、潮流となるであろう。
このような記事を書いていて思い出したことがある。
ヤフーブログでコメントのやりとりをしていたブロガーさんが亡くなったのだ。映画や絵画、アートなどに詳しく、いつもきれいなお花がブログで紹介されていた。とても上品な印象の方だった。記事の中にお具合がよくなくて入院されるという内容が紹介され、病院でも熱心に映画を鑑賞している姿が印象的だったが、しばらく記事の更新がないので気にかけていたら、その方の連れ合いの方のコメントで、当人が亡くなられたことを知る。
ブログの世界とはいえ、生きてコメントのやりとりをしていた方だっただけに、突然の不幸におののき狼狽する。しかしそれでもその方のブログはそのまましばらくは残されていて、古い記事などを読み直したりしていたが、冒頭の「ヤフーブログ終了」を受け、いまはどこにも存在しないものとなってしまった。
ポータルサイトとはそういうものなのだ。
これを批判したりするつもりはない。しかし、とても便利に使わせていただいたものが「なくなる」という衝撃は大きい。この世の記憶から消えてなくなるのだ。これは「自分にも来る」ことである。そう思うとさらに寂しさと恐ろしさを感じる。
目の前にあるものがなくなるのである。
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