珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
ゴーストタウンの決斗  1958年



 ニューメキシコの町で保安官になったジェイク(ロバート・テイラー)。彼は元悪党仲間のクリント(リチャード・ウィドマーク)を、かつてのよしみで脱獄させてやる。だがクリントは逆に、昔一緒に働いた銀行強盗で奪った大金のありかの自白を迫ってきた。やむなく隠し場所に案内するジェイクだったが・・・。


 ジョン・スタージェス監督の「決闘三部作」の第二作。全身黒づくめの主人公ジェイクを、『哀愁』の美男スター、ロバート・テイラーが演じているのも異色だが、ほぼ全編にわたり手を縛られている主人公はもっと異色であろう。

 とにかく風変わりな西部劇で、大金を埋めている場所へ向かう間中、ロバート・テイラーとリチャード・ウィドマークの二人の駆け引き(ジェイクは途中、わざと二度も落馬し脱出を試みる作戦に出る)が続き、ようやく目的地ゴーストタウンに到着したと思ったら今度はインディアンに襲撃される。このインディアンとの戦いが最大の見せ場で、インディアンの放つ矢が観客に向かって飛んでくる撮り方は、一時流行った3D映画に似ておりこれも異色なところです。

 そしてインディアンを撃退した後、二人の対決!これがまた面白く、二人は廃屋に隠れたり、屋外に現れたりの、かくれんぼ作戦を用いて撃ち合いを続ける。ラスト、ジェイクの一弾を浴び叫び声をあげながら倒れるクリント。リチャード・ウィドマーク面目躍如の死に様、やはりリチャード・ウィドマークは悪役が似合う。

 「決闘三部作」の中ではかなりの異色作ですが、一部のマニアには人気のある作品です。



珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
リチャード・ウィドマーク  ロバート・テイラー


珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・
ロバート・テイラー  パトリシア・オーエンス


珈琲の香りと紫烟の中で・・・・・