世の中の正月休みも終わり・・私は二日間の休みをもらい、家族旅行に出掛けたのだけど。

 

留守を守ってくれてるスタッフからのラインに血の気が引いた。。

 

敷地内に、白い毛が散乱している、、そして朝から誰も、ジェリーを見かけていない、と。。

 

 

写真を見てゾッとした。

 

 

 

確かに、、信じたくないけど、ジェリーの毛だ・・。

 

あの子は遠くに行くような子じゃないし、よっぽど体調悪くても、厩舎付近から離れることはなかった。

 

ジェリーの身に何かが起こったのは間違いない。。

 

よそからきた猫と喧嘩したか?

 

そういえば、その前夜、ガレージに入れていたアイリッシュたちがけたたましく吠えたのを思い出した。

 

タヌキかアナグマか何かが侵入してきたか?

 

その二日前には子ヤギたちが生まれたばかりだったから。。

 

旅行の道中も、楽しいながらに頭の片隅ではずっとジェリーのことを考えていた。

 

そんなさなか、もっと衝撃的な連絡が。

 

なんと、丸馬場に、猫の上半身の死体があった、と・・・・!!

 

ジェリーか!?

 

・・・と思ったけど、どうやらジェリーではないらしく、それだけは少しホッとした。

 

見かけたことのないキジ猫の、切断された上半身・・・発見した女子スタッフたちはさぞ衝撃的だっただろうね・・・

話を聞いただけの私もショックだったから。

 

でも何故?どうしてそこに?ジェリーとの関連性は??

 

ますます、謎に包まれたジェリー失踪事件・・・

 

早く帰って、監視カメラをチェックしよう。

必ず、答えがあるはずだ。

 

******

 

牧場に帰り着き、ご飯も風呂もそっちのけでカメラを片っ端から見返していくと・・・・。

 

何か写ってる・・・・・!!!?

 

この動物は何!?

 

 

よくよく見ると、なんとそれは、キツネだった!

 

正直言って、キツネはかなり想定外だった・・。

 

そして、キツネの動線を追ってみるとやはり、生まれたての子ヤギがいる小屋の周りをウロウロしていた。

 

そして、ジェリーは出合い頭だったのか、キツネに襲われたのだろう・・・。

ちょうど例の、毛の散乱した場所は死角になっていたので推測だけど。。

 

ただこの動物が、ジェリーらしき身体を咥えて持ち去っていないことで、ジェリーはまだ生きている!と、確信に変わった。

 

これで、もしジェリーが連れ去られていたら、もう絶望的だったけど、、望みはつながった。

 

スタッフにもその夜、犯人はキツネだったわ、きっとジェリーはどこかで生きているから、手負いになってじっと身を潜めているだけだと伝えた。

 

猫は、何日でも飲まず食わずでじっと身を潜めてることがあると、以前、獣医さんにも聞いたことがある。

 

 

 

そして、その翌朝!!

 

信じてた通り、ジェリーは帰ってきてくれたのでした~!!!( ;∀;)

 

いや~、嬉しかった!!

 

今回ばかりは、本当に肝が冷えた。

 

スタッフが見てくれたら、5,6か所、咬まれ傷があったけど、幸い大事には至らず。

 

丸々してて、皮もだるだる伸びるから、それで救われたんだろうね・・・

 

なんにせよ、本当に良かった!!

 

ジェリー、よく耐えたね!!

 

 

それと、残る一番の謎は、半身の猫の死体・・・

 

よくよく思い返せば、その数日前、線路の近くでカラスが大騒ぎしてたのを思い出した。

 

おそらく、その時に撥ねられた猫ではないか?

 

何故、丸馬場にあったのか・・・カラスなのか、あのキツネなのか、第三者なのか・・・

 

それだけは解明できなかったけど・・・

 

うちのスタッフたちが、埋葬してあげたそうです。

 

 

色々あったけど、どうにか無事収束したジェリー失踪事件でした。。