Mantovaへ 6
陽気なタクシー運転手、Andreaから
「Palazzo Teで電車を乗り過ごしたらMilanoまで送ってやる」
とか、
「有名になったらMantovaでAndreaのタクシーに乗った、って言って」
など
さんざんオヤジトークを聞かされた後
Palazzo Te へ。
ここでも、Palazzo内は撮影禁止でしたので、
お庭だけ撮りました。
Mantovaは湖に囲まれた町で
Palazzoの中にも水を使ったお庭があります。
ここ、Palazzo Teは
湖から少し離れていますが
噴水がありました。
館内を見終わって、
一番上のお庭の左端に
「秘密の洞窟」というネーミングの小さな建物がありました。
ここのPalazzoはもともと
Mantova公爵婦人、Isabellaの息子
Federicoが愛人のために作ったものなので
そういうのがあっても、おかしくないですね。
しかし、なんともなまめかしい名前。
このグロテスクな正面をくぐってみると
なんと、とても小さな、、
オブジェ・・
一応、下は洞窟の石が
ごろごろしているようには
なっていますが・・
これは、この洞窟(モドキ・・)の床。石の装飾。
ここから眺める、外界の方が美しかったりして・・?
上の写真の正面に見えるフレスコ画。
ちいさなデッサンで、とても凝っています。
このフレスコ画の回廊は、
またまた石のモザイク。
正味40分くらいの
急いで回った見学でしたが、それでも楽しめました。
でも、ここの宮殿は、華やか過ぎ、でこぽんにはしょうしょう目がちかちかしてきましたが。
タクシーを呼び、今度はLorenzoという運転手から
夏休みで撮った、自分と彼女の海辺ヌード写真を強制的に見せられ、
「どうだっ、美しいだろう!」
なんて自己陶酔に走った彼を
持ち上げて、
運賃量を清算時より2ユーロ安くしてもらって、
無事にMantovaの一人旅も終りました。
おわり。
Mantova へ 5
そういえば、殆ど歩きどおしでした。
ちょっと疲れてきたので
近くのバールへ入ることにしました。
午後3時半を回っていましたので
電車の時間を考えると
あと2時間の滞在です。
と、なると、、
駅へ帰りながらの道沿いにある
Palazzo d'Arcoを少し見るくらいかな、
と思っていたところ。
Barのお姉さんに
お水と桃の紅茶を頼みました。
自然と会話が生まれます。
「観光できたの?」
「ええ。MantovaはMilanoに比べると暑いですね、
びっくりしちゃった」
「それでも今日は、とても過ごしやすいのよ。
昨日までは9月、っていうには
ほど遠い暑さだったわ。
今年は異常ね」
「ところで次はどこへ行くの?
Palazzo Teは見たでしょうね?」
「実は、あと2時間しかいられないの。
結構疲れちゃったし、
駅へ帰りがてらPalazzo d’Arcoへ行こうと思って」
「だめよっ、Palazzo Teを見ないと、もったいないわよ!」
「でも、歩くと遠そうだし・・」
「Taxi呼んであげるわ、ここから5ユーロで着くから」
そういって、Radio Taxiを呼んでくれちゃいました。
でこぽん的には「えぇっ」だったのですが、
そういえば、
Palazzo TeにはVasariのLa Sala di Giganteがあったのを思い出し
行ってみるか。
そんな、ちょっと強引なお姉さんのいるBar。
Caffe Cavouer
Via Cavour,44,46100 Mantova
小さなBarでしたが、お姉さんは大きかったです
因みに、Palazzo Teからも
「タクシー呼んで駅まで行きなさいよ」
と、タクシー番号も手渡されました。
Radio Taxi
0376-368844
ここのタクシーの予約は、オペレーターが機械ですので
イタリア語が苦手な方は、ちょっと難しいかな・・
Mantova へ 4
近くのBarで生ハムとチーズのたっぷり入ったパニーノを買い、
Piazza d'Erbeで人間ウォッチングしながら食べました。
隣におまわりさんが、見回りで立っていたのですが
このおまわりさんが、面白い。
観光客が
「○○通りに行きたいんだけどどこか分かりますか?」
と訪ねると
「僕は、ここの出身じゃないから分からないんだ」
って、
私が聞き耳をたててた3組の観光客すべてに、そう答えていました。
最後の観光客が
「ああ、そうですかー・・」と、立ち去ろうとした時
「僕はここの出身ですから・・
Posso essere utile?(直訳すると、お助けいたしましょうか?)」
と、紳士が助け舟をだしていました。
わたしは、このおまわりさんに非常に親近感を抱いてしまい
わたしも質問してみようか、
と、
ちょうどパニーノも食べ終えたので
次の目的地、Palazzo Ducaleまでの道を尋ねてみることにしました。
「すみません、私も道を聞きたいのですが、
まさかPalazzo Ducaleはご存じないとは言われませんよね?」
「あぁっ、それなら知ってる、この道をまっすぐ行ったところだから」
「Grazie mille!」
そういって5分ほど、商店街を歩くと
Isabella d’Este、教養高きMantova婦人の住んでいた
宮殿につきました。
残念ながら宮廷内は撮影禁止でしたので、写していません。
興味のある方はここ を見てくださいね。
個人的にとても興味の湧いた絵画がありました。
3人の演奏家、歌い手、リュート弾きが使っていた楽譜が
Periの楽譜だったのです。
PeriはMonteverdiと力を争って
結局、いろんな意味でやり手のMonteverdiに先を越され
現在では、どちらかという影の薄い作曲家になっているのですが、
こうして、絵画の中に実際、
Jacobs Periと表紙に名前の入った楽譜をみると
うれしくて、その作品のまえにしばし、たたずんでいました。
では、おまけの画像を2つ。
Mantova へ 3
Piazza d’Erbeへ向かいました。
Palazzo di Ragioneの横
レンガ造りの小さなS.Lorenzo教会。
ロマネスク様式です。
入場料はありませんでしたが
一人のおじいさんがいて
入場者にこの教会の寄付を任意で呼びかける
紙を配っていました。
私も少しですが、寄付してきました。
10本からなる円柱をを中心として建物の形を作る
当時の素晴らしい技術に
心を奪われました。
円柱は上下、2つあり、上下とも10個です。
Piazza d’Erbeでは文学市のテントがいくつも張っていました。
中世からルネッサンスにかけての思想学に関する本を探していたのですが
残念、見つけられませんでした。
ひとつはあったのですが、アメリカ人が書いたものを
イタリア語に翻訳しなおしたもので・・
・・考えて、やっぱりやめました。
専門書の取り扱いが少なかったように思えます。
もしかしたら私の探し方が悪かったのかもしれませんが。
結局でこぽんが買った本は、読みやすいRomanzo・・・
「真珠のイヤリングの少女」。
それから、この本をちょっと立ち読みしている途中に
イタリア人の女性二人が
「どうして犬は死んだのか」
・・タイトル的にはかなりショッキングですが・・
という本が、とても良くて
何度も読み返した、
と話しているのを聞き
彼女たちに話しかけて
「タイトル的にはなんだか悲しそうだけど、、それに読みやすいかしら?」
と質問すると
「大丈夫!悲しくなんて無いわ、逆にとてもかわいらしい話よ。
それに、文章も難しくないから。話し言葉のように読めるわよ」
それでこの2冊を買って帰りました。
ただ今、読書中です。
Mantova へ 2
町の中心を目指して歩いてみました。
ローマ時代から使われている
丸石の道です。
この町でも自転車が大活躍していました。
S.Andrea教会へ行きました。
でこぽんが訪れた時
結婚式があっていました。
式をしている祭壇前には
邪魔してはいけないと思い行きませんでしたが
とーっても広い教会で、十分堪能できました。
Leonardo Da Vinciの師匠
Mantegnaの作品もありましたよ。
祭壇へ向かう前に、フレスコ画の贅沢な丸天井がありました。
祭壇です。
天井は、フレスコ画なんですが。。
この通り。。
でも・・
じゃん!これが本物の立体装飾。
Mantegnaの作品は撮影禁止でしたので、撮っていませんが
美しい作品はたくさんありました。
そのなかから2つを紹介。
受胎告知
嘆き
柱の一つずつにも
このように凝ったフレスコ画。
去年1年間、大学院で図像学の勉強をしたでこぽんは
以前とはちがった美術鑑賞の仕方ができるようになりました。
「すごい」「美しい」だけでなく
どうしてすごいのか、だから美しいのか、など考えながら。
興味があって履修した図像学でしたが
やはり美術大国でもあるイタリア、
本当に細かく勉強させられ、何度かねをあげそうになりました。
自分の専門分野から見ると
結局は遠く、果たして必要だったのか、など思ったり、
また、イタリア人の中、外国人は私一人ということで、
容赦ない専門用語の羅列、話す速度は慣れてくるものの、教授の方言(これには勘弁よ!)、
最後にとどめの口頭試験と、とても苦労したのだけれど
今、あの苦労がこうやって実を結んでいるなぁ
と、実感しています。
Mantova へ 1
8時15分 Milano 発
10時17分 Mantova 着。
昨日から、アレルギーがひどく、
朝から抗ヒスタミン剤を連続使用したため
約2時間の列車の旅は
ずっと眠っていました。
ミラノは昨夜、ちょっとしたTemporaleがあり
やっと連日の暑さが沈められて
朝は13℃と一気に寒くなりました。
でも、Mantovaはそれに比べて
かなり暑かったです。
いつもの様に、予定時刻から数分送れて到着。
駅についてからまず行くところ、、、
それはやっぱり、女性ならお手洗いですよね。
同じく観光へやってきたGiuseppinaおばさんと入ってみると、
使用料なしなのにも関わらず
とてもきれいで二人で驚きました。
Barへ入って、わざわざコーヒーを注文して
それに便乗してトイレを借りても
はずれのあるイタリア、
ここのトイレはお勧めです。
それからお互いに
「Buona Visita !」
と言い合って分かれた後
まず足を踏み入れた教会が
S.Francesco教会。
この写真は正面へ向かう途中で撮影したものです。
実は真正面が駐車場になっていたので
上手く撮れませんでした。 残念。
広く、素朴な教会に思えました。
上の写真に写っている
床の模様を写してみました。
おそらく色違いの大理石で
作ったものです。
電車の旅
今日は、日帰りでMantova へ行ってきました。
週末にかけて
Manifestazione di Letteratura (文学市、文学フェスタとでも言うのでしょうか?)
が行われていています。
欲しい本があるかな、
また、
まだ一度も足を踏み入れたことのない町でもあったので
行って来る事にしました。
私は、電車の切符を買う際
Cartaviaggio という
1等席が割り引きになるカードを持っています。
電車で移動をする職業なので、たいへん重宝しています。
このカードを持っていると
ミラノ中央駅で長蛇の列をしながらの
ストレスのたまる切符の購入をしなくて良くなります。
と、いうのも
このカードを提示すると
主要都市では
Club Eurostarという別室で
親切なお姉さんが対応してくれ
それ以上に、水やコーヒーなどのサービスもあります。
「1等に乗るなんて贅沢なっ」
という感もありますが
2等には、さまざまな環境で育った人が乗ってきて
正直、ちょっと怖いイタリアです。
また、電車のように、限られた空間だとなおさらです。
私は、これで旅の安全を買っていると思っています。
Ravennaへ 3
おぉっと、もう3時を回っています。
あと2時間半しかいられない・・
で、メインのS.Vitale教会へ早足で行きました。
途中、イタリア人の女の子に道を訪ねました。
私の住んでいる北イタリアよりも、随分応対が親切な気がします。
今回の旅も、こうして多くの現地の方に声をかけて
「昼は、ここの店がおいしい」だとか、
「こう行けば近道」
だとか、「どこそこのモザイク店に行くと、良いものが買えるよ」
などなど、随分助けていただきました。
こういう出会い、素敵だと思いませんか。
さて、目指したS.Vitale教会は、外壁を工事中でした。
何処から入れば良いのやら、うろうろしていると、
2階で修理をしているおじさんと目がバチッ
「入り口、分からないの、、、ここでいいの?」
すると、おじさん、うん、うん、と頷いてくれました。
さて、入ったは良いけど、また、ここから迷路のよう・・
教会、というのだから、そういう建物があるはずなんだけど・・
見当たらない。
そこで、ちょうど良い具合に、関係者らしいおにいちゃんが
プラプラしていました。
「S.Vitale教会に行きたいんだけど、良くわかんなくなっちゃった」
「あ、ここ入り口だよ、
なんだかそれっぽくないんだけど、ここなの。
切符見せて」
、、なんと、目の前、切符切りのおにいちゃんでした。
祭壇はこの階段をくぐって行きます。すると・・
黄金の祭壇がありました。
でこぽん、うっとり。。
上手く撮れていませんがそのひとつひとつ、
すべてがモザイクです。
芸術に対する愛と、信仰心がひとつになり、
こんなにすばらしい作品が出来上がるのですね。
この風景、きっと昔から変わっていないでしょうね。
大切にしていきたいものです。
そして、昔の人が、
ここのモザイクの中と同じ衣装で
この扉をくぐって
お祈りをしに来ていたのかと思うと・・・
モザイクの作り方を紹介しているものを
見つけました。
とってもかわいい絵です。
大人が書いたのでは・・なさそうな気がします。
次に訪れたMausoleo di Galla Placodaは残念ながら、写真を撮りませんでした。
撮るのを控えました。
ここは、真っ暗にしてモザイクを見るところです。
シャッター音をなしに静かに堪能したかったのです。
もう4時を回っています。
さ、昼休みで見られなかったS.Francesco教会へ行かなければ!