日本社会が抱える「ABCD」というリスク(p44~p47)で出井伸之さんは、次のように、提示されている。

①Aging(高齢化)

②Bureaucratism(官僚主義)

③Closed Society(閉鎖社会)

④Domestic Focus(国内中心主義)

他に、Environment(環境)、Energy(エネルギー)を5番目のEとして、挙げらるかもしれません、と述べています。


今日、お会いする医師の恩師も以前、言及されていたことと、重なる部分が多いと思います。

いつも通り医療従事者や研究者の方々も多く参加されますので、以下の問題を他の皆さんは、どう考えているか?を質問してみたいと思います。


②の官僚主義について、出井さんが指摘されている部分を引用してみます。

『日本の産業はこれまでずっと官僚主義でやってきました。

自民党政権であれ、民主党政権であれ、行政は変化しません。

たとえば製薬会社では、製薬会社と厚生官僚と大学医学部が一体となって、一心同体の構造をつくっています。

同じような「官・学・民」の密接な関係がすべての許認可産業ごとにあり、日本経済の発展を阻害するファンダメンタルな問題となっています。』


もちろん、リスク、ネガティブ・ファクターとして挙げてはいるものの、
始めから「こんな大きな問題解決は無理」を出発点にしては、何も変わりません。

大学の先輩で、産学連携で高い実践を挙げている先輩がいました。

私は、何ができるか?を考え、この先輩を思い出しました。

また、説得の技法としては、やはりグラノベッターの「strength of weak ties(弱い絆の強さ)の理論」を私なら、引用するな、と思います。

なぜなら、それは真理だから。
そうでなければ、この理論が2万回以上も引用されたりしないはずです。

イノベーションや、社会変革を起こす時には、知人同士のストロング・タイではなく、異分野、異業種のような、ウィーク・タイでのつながりが、シナジーを生みイノベーションが起きやすい。

そしてそれは個人のキャリア開発でも、企業コンサルでも、国の運営でも基本は一緒だからなのだと思います。

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『日本進化論 2020年に向けて』
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