楽しそうなチャニョルとスホオッパの背中を見て。
カイくんとの会話が、頭に入ってこない。
「・・・どした?」
「え?」
カイくんを見ると、不安そうな顔をして私を見てる。
どうしたのかしら、私。カイくんとだってお話、したいのに。
チャニョルのことばかり気になって。
気持ちを切り替えて、カイくんと次に行く店の話をする。
カイくんのお気に入りの店みたい。
お店まで楽しく話してたら、先についていたチャニョルが。
私たちをじっと、見ていた。チャニョルはカイくんのこと、大好きだから。
もしかしたら私にヤキモチを焼いたのかもしれない。
もうちょっとでお店につく。その寸前でスホオッパが手招きをした。
カイくんが私に微笑んでスホオッパについていく。
立ち止まったままのチャニョルは私を待っていてくれた。とても冷たい顔を、して。
「・・・チャニョル?」
「楽しそうだな」
「お店の話をしてたの。ここがお気に入りだって」
「・・・ふぅん」
どうでもよさそうに言うチャニョル。何が気に入らないのかわからない。
「ねえ」
チャニョルの腕をつかむと、一瞬驚いたような顔を、する。
「やっぱり、怒ってる。・・・どうして?」
私から目をそらして、小さく。
あとで、とつぶやいた。