逢いたくて逢いたくて(66)~ミノ篇~ | えりんぎのブログ







────完全に日は暮れて真っ暗な部屋の中、カーテンの隙間から月明かりだけが静かに揺れていた。


べッドライトを点けようとしたユノを止めたのは恥ずかしいから。


真っ暗闇でもあなたの匂いと感触があれば、それだけで…………。


素肌と素肌で抱き合うことの幸せを初めて知ったから。


僕の顔の横に置かれた手をとって、その細くて長い指1本1本に隙間なくキスをする。


「………ユノ……好き……。」


吐息に含ませるように呟いた告白……あなたに届くだろうか?


ピクッと動きを止めたユノ。

「……チャンミナ。…なに、それ?…ホント勘弁して…。……俺、…これ以上好きになったらマジでやばいから。」

切なそうに囁いた後、鎖骨の辺りを思いっきり吸われた。

「…!……痛っっ!」

「……だろ?……我慢出来なくなる。」

「………ユノって、…相手を喜ばせる事言うの、上手いですよね。……その…何人くらいと経験…あるんですか?」


───よせばいいのに、また余計なこと聞いちゃう僕が自分でも分からないけど


「ん…?……初めてに決まってんじゃん。……なぁ、舌……出して。」


……聞いてないね、人の話。

だから、…って言おうと口を開いた僕の中へすかさず入ってくるユノの舌が好き勝手に僕の口内を弄んで───


「………ハァ、…ハァ、…だから…レイさんとかも入れて……何人くらい?」


「……ハァ……なん…で、…レイが、ハァ……出てくんの?」


「……だって……ハァ、……。」


「……もう、…喋んなよ……。」


───自分で言っておいて…本当、自業自得だけど……レイさんのこと思い出したら……また悲しくなってきた。


───身体の相性は最高だったのに。

そう、…言ったよね。

この隙間なく触れた腰や絡めた脚…あなたの重さや熱を……また、涙が零れそうで、枕に顔を埋めた。


「…………。レイに…俺と、…たくさんシた…とか、言われた?」


僕の首の後ろに舌を這わせ耳を甘噛みしながら、意地悪そうに囁く。


「………………。」

「……会う度にシてました……とか?」

「……!!!……ウルサい、ユノ!」


僕の身体をクルッとうつ伏せにして、背中から、ぎゅっと強く抱きしめて…深い深いため息……。


「……っと、ばかだなぁ。…チャンミナは。……今が大事…って、何回教えたらわかってくれんの?」


枕のなか、くぐもった声で…身体の相性、最高だったんでしょ?って呟いたら、ちょっと間をあけたユノが、あははーって笑い出した。

……ちょっと、そこ、…笑うとこ?

あまりのあっけらかんとした笑いに睨みをきかしても全然効果なしで。

「ユノ!!…笑うな!////////」

すごくくだらない事に悩んでたみたいで恥ずかしくなっちゃうじゃないか!


さらに背中から首に腕を回してぎゅっとするから苦しいのに、そんな事お構いなしに頭をスリスリと擦り付けてくる。


「チャンミナ──!好きだぁ──!!」


ちょ……っっ!///////
なんなんだよ…!!!


「そんな事で、…もしかして、泣いてくれた?……チャンミナ?」


「……ぼ、僕にとっては、…そんな事じゃ…ないし。」


ニッコリ笑ったユノが、
「…でもさ、相性なんてその本人の感じ方次第じゃん?……俺、チャンミナとのキスの方が断然感じるし、気持ちいいし、……最高なんだけど?」……なんて言ってくるから…つい顔がヘラヘラしちゃったところをまた頭スリスリされて、…こそばゆいっ!!って誤魔化した。






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momokoさん。お言葉に甘えましてσ(^_^;

チャンミン目線では一生モチャモチャと話してそう(^^;)

明日はユノ目線で!!