30 エホバの証人の「言語訓練コース」について② | エホバの証人(JW)について考えるブログ

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弁護士。元JW2世。1980年代後半13歳バプテスマ・90年代前半高校生で正規開拓者,18歳奉仕の僕・その後外国語会衆・一時的べテル奉仕・2000年代前半大学進学・自然消滅・JWと決別、その後弁護士という人生です。過去の経験を書き綴り皆さんとJWについて考えていきたいです。

言語訓練コースや外国語での奉仕については、当初、あまりたくさん書く予定ではなかったのですが、

・皆さんのコメントを拝見すると、皆さんの周りでも「海外での奉仕」についての例が山ほどあることを知りましたし、

・今のJW.orgの内容を見ると、「海外での奉仕がいかに素晴らしいか」についてずいぶん宣伝されていること、

・そして何よりも、「外国語奉仕」「外国での奉仕」を煽るエホバの証人組織の姿勢は、あいもかわらず非常に重大な問題を引き起こしている、

と感じていますので、

この点について自分が知っていること、自分が思うことを、少し長めに書いていきたいと思います。

 

【言語訓練コースの「教訓者」育成の話】

 

話の時期はすこしさかのぼりますが、まだ私がT兄弟とパートナー生活をしていたころ、

そのパートナー生活をしていた最後のほうの時期に、

T兄弟がなんだか心配そうな顔をいつもしていて、そわそわしていたことがありました。

 

彼は自分がもらった特権について、あまりべらべら話すタイプではなかったのですが、

「実は、なんかあまり聞かないような取り決めの『教訓者』をやらないかと打診されていて、そのことで自信がなくて心配なんだよね」

と話してくれたことがありました。

 

その取り決めというのが、先回書いた、新しくできる予定の「言語訓練コース」の話で、

その教訓者として推薦されていること、

T兄弟以外にも、

以前書いた、

・MTS卒の元巡回監督の任命も受けていたカリスマ兄弟のL兄弟、

・同じくMTS卒で、L兄弟とは別にもう一人、代理の巡回監督の資格を持っていたTM兄弟

(やはり素晴らしい人柄の叩き上げの兄弟で、この人は私たちの巡回区の2番目の巡回監督になりました)

・そしてべテル奉仕者で、比較的若いけれども長年この外国語会衆にいて、みんなから人気のあったQ兄弟、

こうした人たちが選ばれているという話でした。

 

そして、このメンバーは、私の目から見れば文句なしのそうそうたるメンバーでしたが、

私のパートナーのT兄弟は非常に立派な奉仕をしながらも、とても謙遜で、特に自分の言語能力についてはやや自信がないところがある人でしたので、

・自分のような人間が彼らと肩を並べて『教訓者』なんてやれるのか、そんな能力や資格があるのか心配だ

・何より、「開拓奉仕学校の教訓者」などとは違い、全く新しい試みの教訓者なので、「何をどうやったらいいのか、全く想像がつかない」ところが一番心配で、気に病んでいるという話でした。

いかにも謙虚で誠実なT兄弟らしい悩みでした。

 

この話を聞いて、私は「あれ?」{あれれれ?」と思いました。

 

実は、T兄弟から、その話を聞く少し前に、私も、英語会衆の兄弟で、元特開者でべテルで宣教者になる訓練も受けたことがあるという知人の兄弟から、

「IM兄弟、今度、べテルで新しく言語訓練コースというのをやるんだけど、その教訓者を育成する課程があるんだ」

「北米のエホバの証人の兄弟で、外国語大学の学長をしている兄弟がいて、その人が、統治体に派遣されて、日本でもやることになったんだけど、その人は英語でしか教育ができないので、まずは英語だけの授業で実験的にその教育課程を実施してみて、その後、その試験的課程をもとに、べテルで英語→日本語の通訳を入れて、本番の教訓者育成課程をやるんだ。」

「なので、英語だけで授業を受けられる兄弟たちを探しているんだけど、英語会衆以外の開拓者の兄弟で参加できる人が全くいないし、英語以外の言語の会衆にも応用が利くかどうか試したいから、IM兄弟、参加してくれないかな?」

と打診されていたところでした。

 

私は、この頃は、K君から受けたショックもあって、霊的にどんどん調子を崩していた時期だったので、

なんだか気が乗らなくて返事を保留していたのですが、

T兄弟にその話をしたところ、

「え!!そうなの??そしたらそれは同じ課程ということだよね??」

「自分は教訓者なんてできるかどうか心配で心配で仕方ないから、IM兄弟、ぜひそれに先に参加してきて、どんな感じか教えてくれないかな?頼むよ、本当に頼む」

と言われてしまいました。

 

すでに霊的なことへのバイタリティが下がり始めていた時期でしたが、

特に断らないといけない強い理由もなかったですし、

T兄弟がそういうなら、行けば何か良いこともあるかもしれないと思い、

私はその、正規の課程の前に、英語だけで行われる勉強課程に参加してみることにしました。