この一年以上、ブログが主力ではなくて、
facebookがブログ化していたので、こっちはおろそかになっていました。
でも
facebookをやらないユーザーがいるので、
アメブロはアメブロで楽しみにしてくれている方もいるんですよね。
ということで、今日からfacebookの連載シリーズをそのままコンバートすることにしました。
けれども、facebookと差をつけるために、
こっちは一日遅れの記事とします。
先を読みたい人は、facebookにアクセスしてね。
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今日から一週間はがらりと趣向を変えて「ヒプノシス」シリーズをお送りします。
一日目は「昨晩お会いしましょう」
これはユーミンのアルバムジャケットとなったアートです。
「昨晩に会う」という意味は過去に戻るということ、過去に向き合うことを意味しています。
明るい未来に進むためには、閉ざされた潜在意識にきちんと向き合わなければならない。トラウマ、ブッロクを解除しましょうというメッセージでもあるのです。
今週はあなたに、本来の魂と向き合うための「勇気」を贈りましょう。
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「昨晩お会いしましょう」は、ボクにとってもとても思い出のあるアルバムで、大好きな音楽でもあります。このタイトルはオペラの「椿姫」からヒントを得てつけられたと言われています。
このアルバムは、1981年『昨晩お会いしましょう』(12作目)から1997年『Cowgirl Dreamin'』(28作目)まで、17年間、17枚連続で、オリジナルアルバムが最高位1位を獲得するという快挙を成し遂げたもので、音楽業界でも、世界的記録になる第一歩の作品です。
アルバムのキャッチコピーは「過去、現在、未来、時の流れは 今 ユーミンに止められた。あなたの青春の一場面が息づく。」と謳われています。
このアルバムで、もっとも有名な曲は「守ってあげたい」。
まさに過去に戻り、「今のあなたを守ってあげたい」という意味が裏では込められていたのかもしれません。そして、その守るのは誰か? 自分自身が自分を守る、ということを意味するのかもしれません。
昨晩に会うという意味は過去に戻るということを意味しています。過去の思い出を大切にするという意味だけではなく、心の闇を取り除く退行催眠(ヒプノセラピー)のことも暗にほのめかているかもしれませんね。
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今週ご紹介する「ヒプノシス」とは、イギリスのアーティストグループです。
一人のアーティストではなくて、ストーム・ソーガソン、オーブリー・パウエル、ピーター・クリストファーソンという三人のアーティストの集団です。
そのほとんどの作品はROCKアーティストのアルバムジャケットデザインに費やされており、YES、ELP、PINKFLOYD、といった1960~70年代に起きた先駆的音楽「プログレッシブロック」のアートをビジュアル面から支えたアーティストなのです。
当時のヒプノシスは単にジャケットデザインをするだけではなくミュージシャンと共同でコンセプトワークを行い、哲学と美術を基礎にして「アルバム」という総合作品を創り上げる価値の高いアーティストだったのです。
そして、ヒプノシスがジャケットを手がけるとそのアルバムは桁外れにセールスを伸ばすという実績から多くのミュージシャンがヒプノシスにジャケット製作依頼をするという現象が起きました。
当時ボクは高校生で、思いっきり「プログレッシブロック」に傾倒していました。「プログレッシブ」とは「先進的」「進化的」という意味で、ロックンロールというジャンルではなく、クラッシックもジャズも含めて融合し、まったく新しいジャンルの音楽を創り出そうという動きがあったわけです。
この話は長くなるので、今週、おいおいとその情報も語っていきましょう。
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ちなみに、このユーミンのジャケットは日本人アーティストがヒプノシスに創作依頼をするのはとても珍しいことで、ヒプノシスとしてもイギリスアーティストではない人物の製作依頼を受け付けるのは初めてのことだったと言われています。当時まだユーミンは結婚したてでご主人の松任谷正隆さんからヒプノシスの存在を教えてもらい、ヒプノシスにオファーをしたものです。
このコートを着た女性はユーミン本人ではなく、ユーミンに似たモデルを採用してアイスランドで撮影したもの。
こういう裏話がボクは大好きです。
なぜならボク自身がこういうアートワークをプロデュースするのが本業だから。
世の中に出てくる作品の影には、いろんなエピソードが詰まっているものなのですよ。