6月、樺太に行ってきた。

父は樺太出身なので、子供の時から色々と話は聞いてきた。

なので、 20年来、行きたかった。

そして、商売柄、行きたいとも思っていた。

行った。

ショックだった。

そこは樺太ではなかった。

サハリンだった。

私は子供の頃から、樺太の地図、写真しかみてこなかった。

今回も樺太の地図しか持っていかなかった。

だから、日本人が作った樺太がそこにあると思っていた。

しかし、そこにあったのはサハリンだった。

いくら、テレビや新聞でサハリンは知っていても、私にはそれは樺太とは別物だった。

樺太は樺太だ。

まだ気持ちの整理がつかない。

ただ、戦争に負けることの惨めさというのは、親とか親戚の体験談からではなく、身をもって知ることができた。

日本人が築き上げた樺太が、終戦間際の火事場泥棒のおかげでサハリンになっていた。

惨めだ。

全く気持ちの整理がつかない。