2020年10月17日の朝に愛猫さくらが亡くなりました。推定年齢17歳でした。

2019年終わりに嘔吐、排尿困難等の症状が現れ慢性腎不全と診断されました。食欲もなくなりどんどんやせ細っていき、元々3キロあるかないかぐらいの子だったんですけど、最後は約1.5キロと半分になっちゃいました。

 

いきなり具合が悪くなったりするからこれはもう長期の遠征とかできないなぁと悟ったわけです。同居している親に任せるわけにもいかないしね。しかし世の中はコロナ。普段遠征しまくっている私が珍しくずーっと家にいたわけですよ。多分、賢い子だから「今なら飼い主ずっと居るな」って発症時期を選んだと思ってる←

 

夏ぐらいから体調を崩すことが増え、変化にすぐ気付けるように一緒に出勤するようになりました。自由な会社でありがたいね。

9月からは腎不全以外にも眼振(めまいで歩けなくなったがすぐに治った)になったりしたので病院に通う回数も増えました。最後の方はかかりつけ医が長期休みを取っていたこともあり合計4軒の動物病院回って治療方針が合わなくてイラッとする病院もあったりとちょっとだけ大変でしたw今回の件でわかったのは男性の獣医は苦手だということですw

 

最期に過ごした一週間を記録として書いておこうと思います。

 

【10月10日】

かかりつけ医が長期休みなので近所の病院で午前中点滴をしてもらう。すると昼過ぎにいきなり痙攣。初めて見る症状でびっくりして慌ててまた同じ病院へ。おそらく腎不全からくる痙攣で、痙攣を抑える注射はあるがそのまま亡くなる可能性も高くどうしますかと問われる。決断しきれずに30分以上経過。ちなみに痙攣中は本人(猫)は意識がないので苦しんではおらず、見ている飼い主が苦しいだけですと教えてもらう。痙攣が治まる様子が全くなく、先生に痙攣止まることはあるのか聞いてみたら「ここまで長引くと止まる時は亡くなる時かも…」と言われたので注射を決断。これが最後かも、と見守っていたけど無事に落ち着き、一緒に帰ることができました。

また痙攣がおきた場合は座薬を入れてくださいと薬を処方してもらう。もうほぼ歩けない状態ではあるけれど歩く意欲はあるし、まだお水を飲んだり食事はできる状態。

そして夜中から再び小さめの痙攣再発。腎不全の痙攣って長くても1分ぐらいなんですよ。痙攣して落ち着いて、しばらくしたらまた痙攣して、の繰り返し。昼の時ほど大きくないし頻発もしていないけれど、ひとまず座薬入れようと決意したものの全然入らない!!色んなサイトやYouTubeを検索するものの「勇気を出して入れろ」ぐらいにしか書いてなくて泣きたくなる。結局座薬を入れることはできずに朝を待つ。

 

【10月11日】

朝イチで昨日の病院に連れていき、先生に座薬の入れ方を教わるものの大事なことは勢いということを知る私。お願いだからもう痙攣起きないでと願っていたら、その日はほぼ大丈夫で一安心。食欲は意外とあるもののもう全く歩けない。

 

【10月12日】

かかりつけ医が長期休みから明けたので点滴がてら報告へ。若干痙攣が起きていたので私が座薬を入れる姿を見てくれと先生にお願いし再びチャレンジするがうまくいかず。結局先生にお願いしていれてもらう。帰宅途中にキャリーケースの中で大をしていて、座薬も一緒に出てました。なので再び座薬チャレンジ。大をした直後なのでスムースイン。しかし完全に痙攣がおさまることがなく、夕方にかかりつけ医に電話して再び座薬を入れていいか質問。

「入れてもいいけど、もう今日はこれ以上入れないほうがいい」と言われ、再び座薬チャレンジしようとしたらまたちょうど大をしたところで。私が座薬入れるタイミングで大をするなんて本当に賢い猫だと感心する。

そして夕方。20分程外出して帰ってきたらまた痙攣している。そしてその痙攣が止まらない。1分程度で治まるはずなのに、もう何分も続いている。これはおかしいとかかりつけ医に電話するがもう診察終了時間で繋がらず。この状態を朝まで見続けるのは無理なので夜間診察している病院へ連れていくことに。有無を言わさず注射を打たれて痙攣治まる。別の病院では「覚悟してください」と言われていた注射だけど、ここの病院はそんなこと一言も言わないのねと思いつつひとまず痙攣が治まって安心するが、ここから息をしているだけの状態。目も開けたままで全く動かない。勿論寝返りもできないので一時間置きにひっくり返すお仕事を始める。偉いものでひっくり返すために夜中も目が覚める。寝不足にはなった。

 

【10月13日】

相変わらずただ息をしているだけの状態。

そしてずっと考えていることが。実は10月18日、19日に己龍が7か月ぶりに客を入れて大阪でライブをするのです。最初は行くつもりなかったけれど19日は私の本命の生誕祭。「野外で一席空けて勿論マスク着用の声出し移動禁止とこれ以上無いぐらいのコロナ対策ばっちりな環境。しかもワンマン再開が本命の生誕祭(18日は事務所のイベント)。これ行かない理由なくない?しかもGOTOで交通費安いし」と19~20の一泊旅行を予約をしていたわけです。予約した時はまさかこんな状態になってるなんて予想もしていなかったよ。勿論行けるわけないけれど、ここまできたらどうせキャンセル料かかるので出発時間までキャンセルするのはやめようと決意。なんとなくキャンセルした瞬間に「よしよし、コロナ危ないから家にいることを選択したな。これで一安心だ」と逝ってしまいそうな気もしたし、その逆で「心置きなく大阪行ってこい」と早々に逝くんじゃないかとも思ったり。どちらにせよ飼い主思いの猫だなと盲目フィルターかかりまくりの飼い主。

 

【10月14日】

点滴しにかかりつけ医へ。久々に一瞬だけ鳴き声を聞いた。一昨日の状況を説明し、もしかしたら脳腫瘍があるのかもと言われる。腎不全でそんな長時間の痙攣はおかしいと。(夜間病院の先生も血液検査のデータを見て同じようなことを言った)しかし脳腫瘍を見つけるために全身麻酔する方が危ないし、見つけたところでもうどうしようもできないし、そもそも正直余命一週間だと思うと言われたのでそのことはもう考えないことに。床ずれしないようにこまめに体位を変えて見守るだけ。

 

【10月15日】

なんか急に目が覚めたって感じで鳴きだした。あと水も結構飲む。生きようとしてらっしゃる。今思えばここからエンジェルタイムが始まった(※エンジェルタイムとは亡くなる直前にいきなり元気になることらしい)。しかしリエ姉がさくらのためにと栄養食を送ってくれたが、食事はしてくれない。そして生誕祭の電子チケットが発券されて座席判明。まさかのこんな時に限って最前列。諦めにくいやんけ。

 

【10月16日】

今日もよく鳴くし水も飲む。リエ姉が送ってくれた栄養食も3舐めぐらいしてくれた。生きようとしてらっしゃる。点滴しにかかりつけ医へ。「正直あの状態でまた会えると思わなかった」と言われるw余命一週間って言ったやんけwまだ二日しか経ってないw「さくらちゃん来週もまた会おうね」と先生のお言葉。

 

【10月17日】

朝7時。今までとは違う鳴き方で私を起こす。猫は亡くなる直前に大きな声で鳴くことが多いと聞いていたので、まさかこれのことかと思う。しかし私が予想してたのは「にゃー!!」という鳴き声で、さくらさんは肺から声を出しているかのような「ぬぁぁぁぁぁぁ」というデスボイスで予想外すぎて。眞弥さんのようデスボだな。あ、デスボイスのデスって死じゃん、と冷静に考えたりする自分もいる。

そのまま無呼吸症候群のような感じで呼吸が止まったり復活したりを繰り返し、一旦落ち着く。そしてまたデスボで鳴き、呼吸が止まったり復活したりを繰り返し。呼吸が止まっている時間が長すぎたりすることもあり、「いや、これもう息を吹き返したところで脳死状態じゃないのか」と考えていたら、結局そのまま私に見守られた状態で逝きました。朝9時前でした。

この日は新月だったんですよ。だから数日前から「もしかしたら逝く日は17日かな」となんとなーく心構えはしてたんですよ。でもまさかこんな朝早いとは。せっかちさんめ。

 

初めて痙攣が起きてから一週間。完全介護状態だったけど長引かせもせず、心の準備する時間を与えてくれました。多分これ以上長引いたら私の体力持たなかったと思うし。本当に飼い主思いの賢くて優しい猫です。まじ天使。

 

2004年の初夏ぐらいに猫を飼いたいと思い、保護活動している団体に連絡。最初は子猫を引き取るつもりだったけどその子がオスだったのでお断りしようとしたら(去勢してもスプレー治らなかったオス猫で大変だった経験がある)、「じゃあこの子のお母さんはどうですか?もう乳離れしているので!」とやってきたのがさくらさん(推定一歳)。そこから16年間一緒に過ごしたから、もう娘みたいなもので。そういえば今まで猫がいない生活ってほぼなかったけど、ちゃんと看取ったのは初めてな気がする。


今でもいつもの定位置のベッドで寝ているような気配がするし、父親から「お前、もうどこからか猫拾ってきてないか?お前の部屋から猫の足音みたいなのがする」と。49日も終わってないから、まだ部屋にいるんだろうなー、なんて思ったり。でも夜中に寒くて目が覚めて無意識に布団を捲って腕枕してあげようとして。いつまでも入ってこないから「あぁ、そっか。いないんだ」と実感したり。

ちなみに我が家にはあと三匹猫がいますが、親の猫で私に全く懐いてないのであんまり慰めになってない。嫌がるのを無理やり触って(だから嫌われる)もふもふを味あわせてもらってはいるけれども。

 

あ、ちなみに大阪は行きました。「気にせず行ってこいってことだな」という判断で。ずっと部屋に居ても思い出だらけでひたすら泣いてたと思うので良い気分転換になりました。最前列だったのは落ち込んでいる私にさくらと己龍からの贈り物だと思うことに。

















今思えばもっと動画撮っておけばよかったな。写真は沢山あるけど動画が少なくてちょっと寂しい。