雨のち「いちこ」



『家族みんなで揃ってご飯食べられるだけで、幸せだ』





今回の震災を通じて切に感じたこと。

日々の余震・原発の見えない不安・・・

日々ぬぐいきれない不安の毎日を過ごす。


5時までしか運営しない百貨店

閉店直前かのように食品棚が空っぽのコンビニ

電気のついていないオフィスビル

電車のホームに上がれない溢れる人々

30台以上もの車が並ぶガソリンスタンド

ACしか流れないテレビCM

頻発する「緊急地震予報」


どれもこれも「非」日常である。


そんな中、大規模停電が懸念され、帰宅命令が出た17日

平日18時、実家に家族5人が集まった。

平日に皆でご飯を食べるなんて何年ぶりだろうか。


別に特別なメニューなわけでもなく、ただ普通に囲んだ食卓。

でも、なんだかその『普通』の日常がとてつもなく安心し、幸せだと感じた。


言ってしまえば、皆一緒にいれば、もうここで死んだとしても


幸せだな、と。




会社の先輩とも話した事

「なんかもうこんな環境になってくると『自分のキャリア』よりも

  家族一緒に幸せに過ごせるか』の方が、ずっと大事だと感じるね」


たぶん今回の事態を経験し、多くの人が

  「家族のありがたさ、大切さ」を実感したのではなかろうか。





そして同様に今、就職活動をしている学生達の価値観も多く変えたであろう。

おかげさまでこの緊迫した状況下、さすがに採用活動を進めるわけにもいかなく、

商売あがったりである。

今週は暇、暇、暇であり、18時には帰社し、毎晩旦那とご飯を食べて帰る。

この3連休も計らずも、ちゃんと連休になってしまった・・・

学生も就活に専念出来る気分でないことはつぶやきを見ていてもよくわかる。


震災の打撃をくらった損保、大手家電メーカー、自動車メーカーを皮切りに、

鉄鋼、商社、金融、・・・相次いで採用活動の6月までの休止を発表。

こんな中やっているのは、中小企業のベンチャーや、一部企業くらいだ。


おかげで就活生は暇になったようだが、再開の目処や

採用人数に変更はないだろうかと不安の声も多い。


そんな中聞こえてきた声

 「『自分が何がしたいか』という自分本位でなく、

     『社会に何が出来るか、貢献できるか』を軸に仕事選びをするべきではないか」


何が正しいかはその人次第だが、

インフラ関連など「社会貢献性の高い」企業への関心度は高まるのだろう。





なにはともあれ、


「普通にご飯を食べ、

  普通に暖かい床で寝、

    普通に家族皆でいられること」


に感謝の念を持ち、忘れずに過ごしていかなければ