今日は私達の住むこのアメリカ中西部の街に初雪が降った。

雪印がとてもはっきりしているきれいな乾いた雪が舞い落ちてきた。

あんな雪を見たのは私も生まれてはじめてだった。


思わず感動したので、ジョギング用ベビーカーに乗っている2歳の娘SKに

「雪よ!見える?きれいね」と言ったが、

いつもは「ゆーきや、こんこん!」としまじろうのCDでうたっているのに

実際の雪と言ってもちょっとピンとこなかったようだ。

確かに去年雪が降っていたときのことの記憶はどれくらい残っているのか

さだかではない。


彼女が感動を示さなかったのはもしかしたら、ただ単に前がみえなかったのかもしれない。


というのも、私は自分が寒いということに対してとても敏感なため、SKが寒くないようにとコート、手袋、帽子のほかにベビーカー専用の毛布でくるまれ、

更に風除けのためのレインカバーがベビーカーにかかっていたからだ。


私はSKが私とこの初雪の感動を共有できないのは彼女が2歳だからか、

それとも日本語の「雪」というものを実際に何か把握していないのかどうなのかと考えながら、雪の中、彼女のベビーカーをひたすら押し続け、

風が強くさむーい中を彼女の歯医者に行き、PLAYGROUPにも行き、

外でLUNCHをして、パン屋に行って、6時間後まだ降りしきる雪の中帰宅した。


ところが、SKはLUNCHの時、外を見て、"It's snowing!"と、

まるで今までは降っていなかったかのように叫んだ。

それまでもずーっと雪は降っていたのに。

私が雪を見て、感動したあの気持ちと同じようなものを感じているらしい。


でも、なんで「あ、雪!」ではないの?とがっかりしてしまった。


SKの第一母国語、いわゆるMOTHER TONGUEは日本語だが、6月から保育園に週3日通っており、そこでいろいろなことを英語で勉強してくる。


また、SKの父との会話は英語だし、英語を覚えてから住んでいるビルの人達や様々な人達と英語でならコミュニケーションが取れるとわかったらしくて、英語がかなり好きだ。


しかし、私は彼女には日本語にも堪能になってほしいので、私との会話はあくまで日本語でとおしている。


SKはかなり興奮し、、"It's snowing!"を連発し、どうしても歩くと言って、LUNCHからパン屋まで歩いた。

彼女のお気に入りのパン屋へ入るとそこの店員さんに、

"It's snowing!"とすぐ言う。

そんなにうれしかったのか。

これは完全に、"snowing!" ということに関して強い感情があるわけだ。



でも彼女の思考回路は英語なのだろうか?

うーん、とちょっとかんがえさせられてしまった。


2分くらい落ち込んだが、SKの素直な喜びをわかちあいたかったので、

「良かったね!」と言った。


でも、さりげなく、「雪本当にきれいね」を連発し、

「雪」という言葉をアピールした。



家について、窓から外を見たとき、

SKは「ママ、雪まだ沢山ふってるねー!」と言った。


今度雪をみて感動してくれるときは、、"snowing!"か 「雪」

どっちなんだろうかとふと思った。