いずれにしてもご本人の言い分も。。。と思っていたので静観していたが、いちおう会見が為されたので、書いておく。


連日の報道を見ながら、違和感を感じていた。


当たり前の話だが、生活保護の制度趣旨を踏まえない受給は正当化されない。特にメディアに露出することで収益(しかも、かなりの)を得ている芸能人であれば、不当な受給を受けていたことを非難されることも当然。




しかし、今回の場合、違和感を覚えるのはそこではない。




まだメディア自身が匿名記事の段階で、飽くまでネット上の噂でしかない段階で、




☆政治家が、自身のブログ等において、いち早く実名批判を始めたこと


及び


☆国政調査権をちらつかせて迫ったこと



に対する違和感である。




テレビなどに出ている芸能人は一種の準公人としてメディア批判に晒される。それは一種の有名税であるし、そもそも、メディア露出で飯を食っている以上、彼らがそれをトヤカク言うのは逆説的だろう。



しかし、一方で、政治・行政の立場、からいえば、どんなに有名人であれ、私人に過ぎない。違法行為を非難するのはいいが、飽くまで私人としてプライバシーは尊重しなければならないし、法律上の権限を有する、いわゆる「当局」が権限に基づいて調査なり捜査なりを行う場合を別にして、広範囲な権力を有する政治家が権限を対私人に対して行使することは抑制的でなければならない。



生活保護制度そのものの欠陥を調査し、その是正を図るための手段として、一事案を取り扱う、という姿勢ならば仕方ない面もあるが、今回の一連の事の進み方はそういう感じを受けない。逆に、有名人をダシにして政治家自身が売名行為に用いたように印象すら受ける。



結局のところ、彼らから、制度改正の提案がないからだし、もっと言えば、あまり国民生活の改善に貢献しないような仕事をしたフリをして、多額の議員歳費を、それこそ生活保護的に受け取っている、数多くの議員の問題を放置したまま、そして、未だに多くの国民が苦しんでいる景気低迷を放置したまま、一私人を非難して悦に入っている政治家の姿に、寧ろ辟易するからだ。