ミーガン | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ミーガン

70点
『パラノーマル・アクティビティ』のジェイソン・ブラムと『ソウ』のジェームズ・ワンがタッグを組んで製作し、全米で大ヒットした話題のホラー作。
おもちゃ会社の研究者女性が姪を引き取り2人暮らしする。その姪のために、ミーガンという女の子型のアンドロイドを開発し同居。しかしそのミーガンが暴走する話。
人形が大暴れする展開だと『チャイルド・プレイ』を彷彿させるが、こちらのミーガンは基本的に姪の味方で、いじめっ子や隣家の犬に仕返しをするなどもともと悪意ではないのが特徴。いきなり無差別殺人に走るチャッキーとは根本が違う。

そして終盤あたりは露骨に『ターミネーター』に影響されたと思われる演出。これはオマージュなのかもしれないけど。
予告を見るとわかるが、ミーガンは外見がチャーミングでユニークなダンスも踊ったり、コミカルな要素も多分に含みとにかく魅力的。母親代わりの女性や姪の子役も個性があり、キャスティングは良い。グロ度もほどほどで怖い映画が苦手な人でも楽しめそう。

ただストーリー、というか人間関係が少々面倒で、単純にホラーコメディを楽しみたい人には向いてないかも。前半のテンポも悪く、また見せ場も限られてるため、全編見ると意外と退屈な部分が長い。

けど本作は最初から続編を意識して作っていたようで、次作があるならこの先のストーリーの広がりには期待できる。ジェームズ・ワンは『ソウ』『インシディアス』『死霊館』と一つ当たると長期シリーズにする傾向があるが、この「ミーガン」というキャラならジェイソンやフレディ級に化ける可能性アリ。

ただし本作を単発で見た場合、期待ほど面白くはなかった。

監督:ジェラード・ジョンストーン
出演:アリソン・ウィリアムズ、ヴァイオレット・マッグロウ、ロニー・チェン
2023年  102分
原題:MΞGAN