毒娘 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

毒娘

57点

原作はネットの掲示板で話題になった都市伝説。後に週間ヤングマガジンの漫画とこの映画がコラボしている。

謎の少女「ちーちゃん」が出没し家族に危害を加える展開。予告を見る限りホラーだが、本編を見ると何やら様々な要素が絡み合い、正直よくわからない作品。
主人公の主婦(佐津川愛美)は夫と娘と3人暮らし。そこへ突然不法侵入して娘を襲うちーちゃん。

このちーちゃんのインパクトは最強・・・かと思いきや、よく見ると普通の可愛い18歳くらいの女の子。その辺のキャラ作りはやはり邦画だと甘くなってしまう印象。
全体的にストーリーはあまりよく練られておらず、行き当たりばったりなのは否めない。ただ逆にそこで意外と不気味さが出ているのは怪我の功名。突っ込み所も満載だけどそこは欠点と思わず、特徴と思えば楽しむことができそう。よくわかんないけど怖いぞ!みたいな。
前半のちーちゃんは、理不尽に殺人鬼ジェイソンのような存在かと思わせるも、実はこれミスリード。真相は襲われる側の家庭にも問題があるという展開で、後半は意外な方向にシフトチェンジする。その辺純然たるホラーではない一筋縄ではいかないストーリー。
うーん、とは言っても全体像は支離滅裂で意味も伝わりづらく、特にどんでん返しもなく見終わったあとは面白くないと言われそうなクオリティ。

もっとも個性は抜群で、個人的にどこか捨てがたい作品でもあるんだな。ではもう1回見る?と言われてもおそらく2度と見ないと思うけど(笑)

監督:内藤瑛亮
出演:佐津川愛美、植原星空、伊礼姫奈、竹財輝之助、馬渕英里何
2024年  105分