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<引用ここから>


SGLT-2阻害薬は2型糖尿病患者における腎結石のリスクを低下させる
SGLT-2 Inhibitors Lower Risk for Kidney Stones in Patients with Type 2 Diabetes

Paul S. Mueller, MD, MPH, FACP, reviewing Paik JM et al. JAMA Intern Med 2024 Jan 29


この薬物クラスは他の糖尿病薬と比較して、リスクがより低いことと関連した。

2型糖尿病は腎結石の過剰リスクを伴う。
ナトリウムグルコース共輸送体2(sodium?glucose cotransporter-2:SGLT-2)阻害薬は尿量を増加させ、尿組成を変化させることで腎結石のリスクを低下させるかもしれない。米国で行われたこの研究で研究者らは、腎結石のリスクについて、2型糖尿病を有しSGLT-2阻害薬の新規使用者である成人600,000人を、傾向スコア(propensity score)でマッチさせたglucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体作動薬およびdipeptidyl peptidase-4(DPP-4)阻害薬を開始した患者600,000人と比較した。GLP-1受容体作動薬とDPP-4阻害薬にはSGLT-2阻害薬と同様の腎臓への作用はない。

中央値で6ヵ月の追跡期間中、腎結石のリスクは、SGLT-2阻害薬の使用を開始した患者のほうがGLP-1受容体作動薬(1,000人年あたり15件 対 22件)またはDPP-4阻害薬(1,000人年あたり15件 対 20件)の使用を開始した患者よりも有意に低かった。効果はより若年の患者(年齢70歳未満)でより大きかった。
コメント

この研究は、SGLT-2阻害薬を開始することが、GLP-1受容体作動薬またはDPP-4阻害薬と比較して、短期的にはより低い腎結石のリスクを伴うことを示唆している。この効果が長期的に持続するかどうかは不明である。SGLT-2阻害薬(別の糖尿病薬に対して)を開始するかの決定がそれ以外の点で五分五分である患者に対しては、腎結石の再発という病歴がSGLT-2阻害薬のほうに天秤を傾けるかもしれない。

 

CITATION(S)

Paik JM et al. Sodium-glucose cotransporter 2 inhibitors and nephrolithiasis risk in patients with type 2 diabetes. JAMA Intern Med 2024 Jan 29; [e-pub]. (https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2023.7660)

<引用ここまで>

 

うーん、尿量と尿組成ねぇ。

高インスリン血症が大事じゃないのかなぁ?

SMCT1とかがからんでいるように思います。