次回、安達原玄写仏画教室 
2月14日火曜日 午前10時〜
掛川市倉真生涯学習センター
講師 :  小澤亜希子 (安達原玄直弟子)
 
 
 

 
掛川市倉真の生涯学習センターで毎月一回の
写仏クラスでは、現在、仏母准胝観世音菩薩の制作がはじまっています。
以前、友人のために、私も、下絵を描いたのですが、
↓のCDジャケットがその絵です。

 

 
 
 

 

仏母准胝観世音菩薩とは、どういう菩薩様!?

 

 
私は、まだ、如意輪観世音菩薩坐像です。↑です。
この如意輪観音は、全く、ヴィシュヌ神様ですよね。
 
さて、そう云うわけで、チョット仏母とは何か、
考えてみました。
 
多分、この菩薩様は、インドの女神様のドルガ女神さまだったと思います。
インドでは一般的に、
シヴァ神の神妃ドルガ女神さまは、弁財天さまと吉祥天女さまと、
歓喜天ガネーシャさまと、韋駄天さまの葉は神様です。

シャクティータントラ密教では、
無形の究極の実在原理パラブラフマンの女性相の
アーディーパラシャクティー女神と同一とされます。
そう言うわけで、無常なる現世を生み出す
幻影の女神でもある准胝観世音菩薩は、
現世を通して仏を生み出すため、仏の母と呼ばれるのでしょう。
、、、、、。
 
宇宙は大きな一つの渇愛!?
 
そういう見解は、真理ではないし、
極論と言えますね。
 
2つに分けて考えると解りやすくなります。
 
◉一つは、宇宙意識、
 コスモス=秩序と一体化する道。神人合一、梵我一如の道
 これは、ヒンドゥー哲学のテーマです。
 
◉一つは、真我に至る道。ヨーガのテーマです。
 仏教では、自己を認めませんから、悟りへの道です。
 
悟りに至る、道では、関係性、縁起を停止させる方向に
修行をしていち早く、悟りに至る道を進みます。
 
悟っていない人同士が手を繋いでも、
穴ボコに堕ちるだけですから。
 
一般的に、ヨーガでは、プルシャに合一すること(自己実現)は、
宇宙意識の根源的意識であるイシュワラと合一することであるから、
神と合一したと同じと考えられています。
 
しかし、
そのように、悟りに至った人でも、
自分の神の毛の色1つも変えられません。
なぜでしょうか?
 
自分の前に展開される現実は、
宇宙意識、宇宙の心と、自分の心が、相互に依存して
出来上がったものだからです。
 
だから、
宇宙意識を無視して
【引き寄せる】は、成功しません!
 
自己のプルシャに至ったからと言っても、
本当の宇宙根源意識に至った訳では無いからです。
 
だから、
プルシャに到達したヨーギでも、宇宙意識を無視したら、
宇宙意識が貸してくれている
身体や、現実に対して制御力がないのですよ。
 
悟ったけど、超能力は無いよ。
 って人が結構いるのはそういうわけです。
 
世俗の顕教、世俗に現された宗教では、
神智学で言うところのモナド(神智学的意味での真我)の
霊的進化が説かれません。
 
故に、顕教では、
個人の悟り、自己実現をすると
宇宙意識と合一すると教えられています。
 
しかし、
実際は、そうではなく、
自己のモナドのいる霊的階層に上昇が出来た、だけです。
 
宇宙の根源的意識、つまり、神との合一、
は遥かに遠いのです。
 
これが、
シャンバラ直系の神智学の教えです。
 
仏陀は、相対的な、【世俗的な猿知恵】ではなく、
相対的なこの無常なる世界を超越した
不滅の幸せに至る道を教えたのです。
 
それを、相対的なこの凡夫の世界で
実現するものが、
【無償の愛】といえる【慈悲】です。
 
出家でなくとも、これは実現できます。
 
それは、あなたの気持ち次第です。
 
夫婦の問題、未婚の男女の恋愛問題、
人間関係の究極的な回答は、コレしかありません。
調和とは、相互に【慈悲】を維持できるかどうかですね。
大体、結婚して賞味期限がすぎると、
【エゴ】の主張大会になって、別れちゃいますね。
 
最初は、【貴方がいるだけで幸せ】だったのに
日々の不満か、幸せが見えなくなるぐらい、
積もってくるのです。
 
何の理由もなく、
その人が居るだけで幸せを感じられるのなら、
本物でしょう。
 
そうでない、関係は、愛ではなく、利害関係です。
人生をビジネスにするか、
愛に満ちたものにするかは、
これ【慈悲】です。
 
これを【心】に書き込むのが、
【慈悲の瞑想】です。
 
さて、話を戻します。
 
先程も、言ったように
顕教では、
個人の悟り、自己実現をすると
宇宙意識と合一すると教えられています。
 
また、
悟りを得た者は、何をしても
カルマが付かない、罪にならない。
と教えられています。
 
しかし、
それは、増上慢であって、間違えです。
 
宇宙の真理を犯したら神でも仏でも罪になる!
 
人間に明かされた宇宙の真理は、
 
ヨーガのヤマ、ニヤマです。
 
如来でも、神でも、人間でも、
それを犯すと罪に問われます。
 
人間も、如来も、神も、
宇宙意識が顕現した世界を通して進化し
それらの存在になったからです。
 
なぜ、アートマンと、
ブラフマンと言う2つの言葉があるのでしょうか?
 
明確に違う意味があるからです。
 
顕教の
梵我一如思想では、
アートマンに至れば、
即、ブラフマンに至ったと
考えられていますが、実際は違うのです。
 
アートマンは、霊的進化途上の、謂わば子供であり、
ブラフマンは、親の立場です。
神の子である我々の、
アートマンは、親神様から生まれてきたのです。
 
この件に関しては、
サーンキャ哲学の方が事実に近いでしょう。
宇宙意識を女性相のプラクリティと捉え、
自己を男性相と捉えるからです。
実際は、女性相の女神とも言える宇宙意識から
分け御魂として、プルシャが生まれてきます。
 
だから、
真我に至る道を歩むものでも、
宇宙意識を無視しては進めないのです。
 
何故か、
宇宙意識が、与えてくれた世界を通して悟りを
得ることができるからです。
 
だから、宇宙の意志ともいえる真理、
ヤマ、ニヤマを守って修行に励むべきです。
 
故に、この宇宙意識プラクリティが仏母であり、
我々のプルシャは、そこから生まれた、仏子です。
 
◆「准胝観音菩薩像」室町時代 14~15世紀
着衣に細密な文様が施され蓮華座を2人の龍王が支えている↓