ただそれだけ | 手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

手が知っている異界の彩~絵師・緋呂 展示館~

神・仏・天使。そして、「あなた」の光を、緋呂が描きます。陰陽併せ持つ「人間」の中に、すべては在る。
描くべきもの、進むべき道。すべては、手が知っています。

この美しい世界に、



この瞬間

ここに

この場に

この自分として存在できている。

その奇跡。



たとえ、いかなる理不尽を見ようとも。

見ることができる、という僥倖は、なにものにも替え難い。

知ることができること。
立ち会うことができること。
聞くことができること。
触れることができること。
感じることができること。

手伝うことができること。

祈ることができること。


存在するという奇跡が、全てを可能にする。


憎むほどに近くにいる。
あの時、自分の中にその感覚が在ったこともまた、事実。

理不尽に見えるものを垣間見てさえ、それに怒りを感じるほどに近くにいる…と実感するのも、事実。


今はもう拒否も抵抗もしない。
それでも、人間だから、腹が立つこともある。

そういう時もある。

ただ、それだけだ。




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