インフルエンザ | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療専門医の立場から不妊治療、体外受精、腹腔鏡手術について説明します。また最新の生殖医療の話題や情報を、文献を元に提供します。銀座のレストランやハワイ情報も書いてます。

以下日本産婦人科学会のHPから引用です。

 

 

今季インフルエンザに関して、妊娠している女性へのお知らせ

 

平成26年1月31日
公益社団法人 日本産科婦人科学会

 

Q1: 妊娠している場合、今季のインフルエンザについて特別な注意が必要ですか?

A1: はい。インフルエンザワクチンを受けていない妊婦さんには特別な注意が必要です。

現在流行しているインフルエンザで最も多い(約半数)のがH1N1(2009-2010年時に新型インフルエンザとして大流行)によるものです。このウイルスに妊婦が罹患すると重症化しやすいことがわかっています。したがって、感染予防のための一般的注意(手洗いやうがいなど)の他に、特別な注意が必要です。

ただし、インフルエンザワクチンを昨秋以降受けた方は感染しにくい(あるいは感染しても軽症で済む)可能性があります。

 

Q2: 特別な注意とは?

A2: 発症後、あるいはインフルエンザ患者と濃厚接触(同じ部屋に長時間滞在等)後は、できるだけ早く抗インフルエンザ薬を服用することです。

2009-2010年のH1N1による大流行時、発症後早期(48時間以内)の抗インフルエンザ薬服用は妊婦重症化防止に極めて有効でした。また、濃厚接触後の予防的服用(発症前の服用)も重症化防止に有効だったと考えられています。そのため発熱したら、ただちに医療機関を受診します。インフルエンザと診断された場合、あるいはインフルエンザを否定できない場合(感染していても検査陰性とでることがあります)、抗インフルエンザ薬を服用します。

妊婦に汎用される抗インフルエンザ薬中、今季のウイルスの一部はタミフルが効きにくく、リレンザ、イナビルは有効と報告されています。抗インフルエンザ薬の選択にあたっては、医師とよく相談することをおすすめします。

受診前に電話で発熱していること、インフルエンザを心配していることを医療機関に伝え、マスク着用で受診します。これらは他の健康な方へのエチケットとなります。

 

Q3: 分娩前後の罹患時の注意やその時の児への対応、薬剤の服用法については?

A3: 日本産科婦人科学会ホームページ(平成22年12月22日掲載の「お知らせ」http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20101222.html)をご覧下さい。(なお、この平成22年お知らせは、タミフル耐性が確認されていない当時のものですので、抗インフルエンザ薬選択にあたっては十分ご留意下さい。)