原因不明不妊の場合どう対処すべき? 今月号の論文から | 両角 和人(生殖医療専門医)のブログ

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不妊の原因がわからない原因不明不妊が多く認められます。

原因がわからないので治療法が選びにくい反面様子を見るケースもあり授かりにくくなります。

その一方すぐに治療を開始することが過剰ではとの指摘もあります。

今回の論文ではその辺りを調べ指摘しています。

 

原因不明不妊のカップルに対して、自然妊娠の可能性を予測するモデルを使うことで、どのカップルが治療を始めるべきか、またはしばらく様子を見るべきかを判断できると述べています。

 

この予測モデルは、特にハウノルトのモデルに基づいており、自然妊娠の可能性が高いカップルには即座に治療を始める必要がないことを示しています。

 

一方で、自然妊娠の可能性が低いカップルには、より積極的な治療方法(例えばIUIや体外受精)をすぐに始めることが推奨されます。

これにより不必要な治療を避けカップルにとって最も効果的な治療法を選択することができると述べています。

 

 

Fertil Steril® Vol. 121, No. 5, May 2024

Evaluating prognosis in unexplained infertility