5月に入り、今日は4日。
大型連休後半に入っているという方も多いかと思いますが
新聞📰業界は月極め購読料と1部売り定価の値上げに打って出るところと
ページ数を見直し、実質“値上げ”に踏み切るところ

そして限界まで頑張って身を削る努力を続けると宣言するところと様々で

読者である僕は「なんだかな~」とため息💨が漏れてしまいます。
 
まず、値上げに踏み切ったところから見ていきます。
こちら、福岡市の中心、中央区天神の南にそびえる百貨店と新聞社の複合ビル。
はい、西日本新聞社でございます。
※下層部が大丸福岡天神店、上層部が西日本新聞会館
 
さて、3月31日で地域密着のスポーツ紙
「西日本スポーツ」の発行を休止したのもつかの間
先月12日付朝刊1面で

朝夕刊セットの月極め購読料を4,400円から4,900円に。
福岡県外の統合版エリアは3,400円から3,900円にそれぞれ500円値上げ上矢印
朝刊1部売りは150円から160円に10円値上げ上矢印とする社告を掲載。
博多区井相田の紙面印刷拠点「西日本新聞製作センター」を
子会社だった「西日本新聞印刷」と統合し「西日本新聞プロダクツ」と再編するなど経費削減をしてきたが
発行部数減少と物価高を受けて、やむにやまれず2019年以来4年ぶりの値上げに…。
 
そして新定価初日の1日付朝刊1面の社告で
今や西日本新聞といえば、これと言われるようになった「あなたの特命取材班」の
パートナー社の記事を紹介する特集を毎月第2日曜に掲載。
テレビ面「脳活新聞」、西スポ休刊を受け西スポ読者つなぎ止めの意味合いを込めて始めた「もっとホークス」(毎週火曜日掲載)を打ち出していますが…
中身を見ると、はっきり言って改悪と言わざるを得ません。
なぜなら、地域面が滅茶苦茶に改悪されているからです。
福岡県内は「ふくおか都市圏版」「北九州・京築版」「筑豊版」「筑後版」と4つの地域面を展開し
県内ニュースをまとめた「ふくおか面」と見開きページで展開し
福岡県内同様に重要視している「佐賀版」「ワイドながさき 長崎・佐世保版」も同様に
時に見開きページで展開してきましたが
今回の値上げにより地域面最初の「もっと九州」が無くなり、地域版は1ページのみ。
福岡県内では地域版の中に県内ニュースを詰め込むという、一番やってはいけないレイアウトに改編されているんです。

【訂正してお詫びします】
「もっと九州」は、無くなっておらず、水曜~土曜の朝刊に引き続き掲載されていて、福岡
、佐賀、長崎県内向けの地域版見開きページも毎日ページ数を減らすことなく掲載されています。
「一番やってはいけないレイアウト」と改編されていると指摘したのは、ゴールデンウィーク期間でニュースが少なくなることを考慮していなかったという、要は自分の早合点でした。
自分の穿った見方で間違った情報を記したことを反省し、ここにお詫びします。
大変申し訳ありませんでした。(5月25日(木)追記)



僕は、デジタル媒体「西日本新聞me」を契約して毎日紙面ビューアーで地域面もチェックしていますが
こんな読者を無視したやり方はないだろうと、内心激しく憤っております。

地元紙に押されてもともと読者が少ない熊本、大分では地域面は1ページのみになっているのですが

それと同じ形にするなんて、これでは読者離れは止めようがないものになるなと思います。

そしてスポーツ面で随時掲載の石田泰隆デスクの「タカ番コラム 好球筆打」ですが

これは時に「西スポWEB OTTO!」と紙面との内容が異なっている時があるので、このあたりがどうなるか注目したいです。

はたして中日新聞のドラゴンズコラム「球心」、中国新聞のカープコラム「球炎」と肩を並べることができるのか?

 
 
一方で、購読料を据え置きにする代わりに
ページ数を見直し紙面をコンパクトにすると表明したのが
熊本日日新聞社(本社:熊本市中央区世安1丁目)
 
4月2日付の朝刊一面掲載の社告で
 
ページ数を見直し記事のレイアウトを工夫する他
各種情報コーナーをコンパクトにし、掲載曜日や面を変更すると発表。
 
その代表例が「エンタメプラス」(第2テレビ・ラジオ欄)。
こちら下矢印が先月2日付け。
数年前まで佐賀のサガテレビと、長崎・鹿児島の民放テレビ各局の番組表が掲載されていましたが
サガテレビが真っ先に削られ、長崎・鹿児島各局の分もカットされ
残るは福岡の民放5局(とはいえ熊本県内で視聴可能なのは荒尾市と長洲町の一部。荒尾はほとんどの世帯で大牟田市の甘木山方面にアンテナが向いていて、実質福岡文化圏の一部)でしたが
  
3日付けで、ついに福岡各局の番組表が消滅し
注目ドラマの裏側などの番組寸評に切り替わり
BSにJ:COMチャンネル、コミュニティFMを含め完全に県内向けの番組欄になりました。
荒尾市は熊日よりも西日本を読む世帯が多く、完全地デジ化が完了してもその分をつなぎ止める意味合いもあったのですが
アナログ放送終了で地デジ化で遠距離受信が困難になっていることも一端にあるのかもしれません。
さらに言うと、夕刊休刊からの流れで京都新聞の「おばんざい」が毎週土曜掲載で続いていましたが、3月いっぱいで終わったようで…。
紙面全体のページ数を見ると、最大でも24ページ、平均して20ページ前後と
月極め購読料3,400円を考えると、実質「値上げ」と受け取らざるを得ないと思っています。
 
そして、真っ先に購読料据え置きを社告で発表したのが、読売新聞。
西日本の値上げ社告よりも先(3/25付朝刊)に「読売新聞は値上げしません」と、少なくとも向こう1年間値上げしないと社告で発表。
その一方で宿敵、朝日新聞は4月5日付朝刊1面で
朝夕刊セットの月極め購読料を4,400円から4,900円に、朝刊1部売りを160円から180円にという2年持たずの大幅値上げを発表。
民主主義社会を支えるための値上げと強調していますが、どう考えても偏向報道による読者離れが一因かと…。
朝日が値上げした1日付から読売では新型コロナウイルス関連の新連載「コロナの先へ 危機の教訓」がスタートしましたが
「医療の読売」を標榜する読売ならではの骨太の構成になるのではと、少しだけ期待しているところです。
その一方で朝日が同様の連載を始めたら、児玉龍彦、上昌広、渋谷健司、岡田晴恵、徳田安春、大谷義夫、倉持仁、花木秀明、伊藤隼也、久住英二、押川正毅、川上浩一、テレビ朝日報道局の玉川徹の各氏らに代表される”PCR真理教”の教祖とやら尊師と呼ばれる人たちにインタビューして徹底した政府・与党&政府分科会批判を展開するという、エビデンスもへったくれもないデタラメが並んだものになるのが目に見えているし、はっきり言って読みたくないです。
 
そしてこちら九州でも、朝日と西日本が値上げした1日に、長崎新聞社が「値上げしません」と購読料据え置きを社告で発表し
限界まで頑張りますと、ほんとに潔いなあと感心させられました。
それより前には佐賀新聞社が4/15付社告で「購読料は変わりません 読者に負担かけず」とこちらも据え置きを宣言。
どちらも地域の方々のために頑張っていただきたいなと願う次第です。
 
本当に新型コロナウイルスの5類以降で本格的にウィズコロナへ舵を切るこの国の社会ですが
フェイクニュースが横行し社会全体にまだまだ閉塞感漂う状況が続く中、新聞がどこまで真実に迫れるか、しっかり見ていきたいと思います。