彼は、
ものすごく警戒していた。
記録に残ってしまう
スマホの中の写真。
撮ったらだめだよ、と
何度も言われた。
なので、彼が写った写真だけ
SDカードに移して
隠し持っていた。
連絡手段として使っている
SNSも、
文字で残るのは良くないから
使うとき以外は
ログアウトするよう言われた。
もし、この関係が
旦那にバレてしまったら。
確実に、
暴力を振るわれるから
私を傷つけたくないと
いつも言ってくれていた。
そしてなにより、
もう2度と
会えなくなってしまうかもしれない
それを一番、恐れていた。
恐れていた、はずなのに
だんだん、私たちの
「会いたい」という想いが
止められなくなり
少しずつ、
でも確実に、
まわりが見えなく
なっていってしまった。
ものすごく警戒していた。
記録に残ってしまう
スマホの中の写真。
撮ったらだめだよ、と
何度も言われた。
なので、彼が写った写真だけ
SDカードに移して
隠し持っていた。
連絡手段として使っている
SNSも、
文字で残るのは良くないから
使うとき以外は
ログアウトするよう言われた。
もし、この関係が
旦那にバレてしまったら。
確実に、
暴力を振るわれるから
私を傷つけたくないと
いつも言ってくれていた。
そしてなにより、
もう2度と
会えなくなってしまうかもしれない
それを一番、恐れていた。
恐れていた、はずなのに
だんだん、私たちの
「会いたい」という想いが
止められなくなり
少しずつ、
でも確実に、
まわりが見えなく
なっていってしまった。