朝が来たのに

眠気なんて全然なかった


心が、
ずっと遠くにあるような

そんな感覚のまま、

これからどうするのか、

答えを迫られた




子どもを引き取るなら、

あいつとは、

一生会わせない




そう、言われた。






すべてを手に入れるなんて
甘かった。甘すぎた。



私は母親。

子どもを手離すなんて、
どんな理由があろうと


それだけは
考えられなかった。



だけど、

だけど、

どうしても、
彼と離れたくない


ここまで来ても私は、
心の底から彼を想った





もう、彼には会えなくなるんだな


人生の終わりだと

ぼんやり思った。