『お嬢様!!』

『ナイスタイミングね。彼を連れていって』

連行される青年は最後にMargotに汚い言葉を吐いた

彼も時代の犠牲者なんだわ

以前なら考えもしなかった弱い立場の移民青年を慮る

省略

KateはMargotにしがみつき身体を震わせている

ほんの数分前はどうなるかわからなかった

どんなことをしてもkateだけは助ける

覚悟のような決意に身体中から炎が立ち上っていた

庭の井戸を振り返る

『あたし死んでたかもしれないんだね』

Margotの腕をぎゅっと抱きしめた

『指輪は…』

『忘れてたわ!たぶんまだあそこね』

指輪は布にくるまれたままぞんざいに落ちていた

『ああ…。良かった…』

『お祖母さまをガッカリさせてしまうかもしれないけど、あの時はあなたしか見えてなかったの』

『………』

『よく顔を見せて』

涙でぐしゃぐしゃの顔を両手で包む

『ごめんなさい。ごめんなさい。疑ったりして』

『もういいことよ。あなたが無事ならそれで』

kateの唇がMargotの唇に触れる

何が起きたのかわからないMargotにkateは

『友情のキスじゃ足りないと思ったの』


続く