菜の花3種を生まれて初めて食べ比べさせて
いただくことができました。
食べ比べの感想は、一番最後に
書かせていただきます。
まずはコレ↓をご覧ください。
これは、今回の菜の花食べ比べで、
私が勝手に「菜の花大賞」を授与した
「菜の花のアンチョビクリーム煮」です。
この料理が生まれた理由は、
ままともやさんから、
3種の菜の花とともに、
要冷蔵のアンチョビが届いたから。
それを見た瞬間、
え?要冷蔵の缶詰?と
意味が分かりませんでしたが、
食べさせていただくと納得です。
こんなおいしいアンチョビは
滅多にお目にかかれません。
お値段は決して高くありません。
さて、この料理は、シンプルなのに、
イタリアとフランスと日本が結婚したような、
文化と文化が口の中で炸裂するような、
そこはかとない深みが胸にじ~~んとくるような
仕立てになっています。
ほんとうにそうなので、
とても簡単ですし、
ぜひ一度はつくってみていただきたいです。
ポイントは、生クリーム+日本酒です。
これは、言ってみればフランスと日本の結婚です。
これが、最後にイタリアと結婚します。
料理の世界では重婚はOKです。
今回は、丁寧に作り方を
書かせていただきます。
(今回は長い長い前置きの前に、
先にレシピを持ってきました!)
【材料】
・NAKAZA〇A(〇沢)の30%生クリーム 100cc
(ブランドはどこでもOKですが、
脂肪分軽めのものをおすすめします)
・アンチョビフィレ 3枚
・日本酒 大さじ1(写真は玄米発酵調味料ですが
みなさまが作りやすいように日本酒で作りました)
・ゆでた、もしくは蒸して水分を絞った菜の花 1束分
以上!たったこれだけです。
これだけでなんでこんな深い旨みがでるの?
という感じです。
アンチョビと日本酒の
自然界のアミノ酸
が醸し出す
ハーモニーの賜物ですね。
【作り方】
①厚手の小鍋(なければテフロンのフライパンで)に
生クリームと日本酒を入れます。
②そこへアンチョビフィレを3枚投入し、中火にかけます。
③鍋のまわりがふつふつしてきたら弱火にし、箸で、
中のアンチョビを崩すようにひたすらかき混ぜます。
(フライパンで作る方は、傾けて生クリームが
手前に集まるようにするとやりやすいです)
④アンチョビのカタチがなくなったら、菜の花を投入し、
火を少し強くして天地しながらよくソースをからませ、
蓋をして弱火にして1分~1分半ほど温めたら
できあがり☆
※できれば、お皿を温めておいて、
できあがった「菜の花のアンチョビクリーム煮」を
そうっと丁寧に盛り付けてください。
どんなに忙しくても、
どんなに子どもが「腹減ったよかーちゃん!」
と泣こうとも、です。
盛り付けのときは、
心静かに、作ったものとお皿に
「今ここ!」とばかりに
しっかりと対峙してください。
ここで入る「気」が一番大切です。
これだけで、味がさらによくなります。
さて、(ここからが前置きです^^;)
今回、このレシピに採用させていただいた
菜の花さんは、
「べか菜」さんでした。
ままともやさんから届けていただいたのは、
こちら↓
大きいボールに3種類の菜の花が
所狭しとぎゅうぎゅう詰めです。
手前から白菜の花(白菜の菜の花)
左横が小松菜の花(小松菜の菜の花)、
右側が先ほどのべか菜の花(べか菜の菜の花)。
えぇっと、こんな風に書くとややこしいのですが、
菜の花って、つまり、
アブラナ科植物の花の総称で、
白菜、キャベツ、ブロッコリー、小松菜、野沢菜の花も
すべて菜の花と呼ぶんですね。
見た目も味もそっくりなものもありますが、
それぞれ、やっぱり個性があります。
でも今更ながらですが、
ここまで菜の花のことを考えたことはなかった
ことに気づきました。
毎年春になると、
必ずお世話になる菜の花さんたちに
失礼なことをしていました。
スーパーなどに行くと、
時期によっていろいろな菜の花が
並びますが、だいたい売り場に置かれているのは、
1~2種類なのでは?ないかと思います。
それを見て、あ~もう菜の花の季節だな~、
と思いつつ、カゴに入れるわけですが、
菜の花の種類に関しては、
あまり頓着していなかったように思います。
というよりも、
アブラナ科の野菜は虫がつきやすく、
慣行農業では、
わりとしっかり農薬が使うことが
多いのです。
だいたい普通のスーパーで売られているものは、
その手のものがどうしても多くなりますね。
そんなことで、
そもそも、菜の花は、ここ5年ほど、
季節に1~2回いただくだけで、
おしまい、という感じでした。
だから、私と菜の花さんのここ5年程の
お付き合いは、菜の花さんを魅力的に
料理してうんぬん、
ということはほとんどなく、
シンプルにブレイズ(蒸し煮)して
塩、オリーブオイルで、または醤油で
いただきます、という感じでした。
お仕事としてレシピを制作させていただくときは
必要があれば、使います。という程度に
なっていたのです。
こんな風に、
無農薬の菜の花を
3種類も、
しかも、ひとつひとつ、
ポストイットに手書きで
店長の長谷部敏子さんが、
「べか菜」とか「白菜」とか、
書いてくれてあったのには、
感激しました。
敏子さんの書いている
渾身のメルマガ(ブログ)に、
よく登場する農家さんの菜の花さん
たちなのだな~と、
会ったことのない、農家さんたちに
思いをはせます。
自然と、ありがたいな~という
思いが湧いてきます。
敏子さんのような役割は、
なかなかできることではないと思いますが、
(だって、育ち盛りの子育てをしながら、
きめ細かいサービス業のような
八百屋さんをしていらっしゃるのですから!)
そんなことをやる方が他にも出て下さったら、
消費者である私たちは、
もっと地球の髪の毛(植物)さんに対して、
そして「地(土)」に対して、
そして、そんな役割を担ってくださる方々に
対して、敬意を払う機会が増えると思います。
そういう流れが、
自然と、農家さんたちを、
慣行農業から有機農業や野生化農業(これは
呼吸大学がやっているものです)に
向かわしめるのではないかと
思います。
やれ無農薬がいい、
やれ有機がいい、
というのではなく、
そこに、
「愛」はあるのか?
ということだと思います。
あ。
忘れそうになりましたが、
それぞれの菜の花の味の感想を
簡単にまとめてみました☆
↓
それぞれ、生でかじったときの
ファーストインプレッションから、
感じる順番に書いてみました。
〇白菜の花・・・少しクセ、少し苦み、少しえぐみ、
最後にかすかな甘味
〇小松菜の花・・・苦み少々、爽やかな甘味
〇べか菜の花・・・甘味、旨み、わずかな苦み
↓ ↓ ↓