ホン酒家の画策で、デソン都家の株主である親戚たちが皆、デソン都家をホン酒家に譲る決断をする。
ホン・ギフンは、デソン都家の姉妹ソヒョンとウンジョ、そしてデソン都家の従業員を救うために、ホン酒家の政治家へのワイロの証拠資料とデソン都家を陥れた詐欺行為の証拠資料をつきつけて、さらにつきつけた時の会話を録画して転送する。そして、（自分が拉致された場合は、ウンジョがきづくように、パソコンのキーワードを紙に書いてウンジョに渡して、彼は出かけていく。）
ウンジョは、心のなかで、『ギフンが罪など犯したことのない人のように手招きする』、と言う。人は恩師を裏切ったという罪をおかしても、生きてつぐなっていく以上、他者からはつねに「罪がなかったかのように」ふるまわなければならない存在かもしれない。（もしかすると、太宰治が心中して生き残った後、どうしても、罪障感を消すことはできずに、とうとうまた自殺したのも、そういうことだったのかもしれない。）
ウンジョは、ギフンが「これからおきる事態に、けっして騒いだり泣いたりしてはいけない。かならず、解決することだから。」といわれたことを思い出して、デソンの親戚の提案にしたがう。
親戚たちは、母ガンスクがデソン家のお金を横流したとか、さまざまな、悪いうわさを言い立てる。
ガンスクは皿洗いしている時も、ソヒョンとウンジョのことを思い出していた。
ウンジョはガンスクとはじめて会ったときの思い出を話して、そして、あの、８年前、ギフンが旅立つとき、ウンジョに書いた手紙を渡さずにしまいこんだ手紙を、ウンジョに渡す。
（ソヒョンもまた、取り返しのつかないような深い罪をおかしていたのかもしれない。この物語はホン・ギフン、ガンスク、ソヒョン、ウンジョという主要人物４人がそれぞれに、とても背負いきれないような、他者に対する深い罪の意識を抱えているという物語だということがわかる）
※ソヒョン（ソウ）は、ホン・ギフン（チョン・ジョンミョン）の手紙を隠して、ウンジョ（ムン・グニョン）に渡さなかったために、二人の運命を根本的に変えてしまっていた。）
ギフンが書いた８年前の手紙を読んで、ギフンの気持ちを知るウンジョ。
あの人が１８歳のこなまいきな小娘以外にたよれる人がいなかったのだと知っていたら、（その時のウンジョは自分のことだけでせいいっぱいで、自分を捨てたと思ったギフンを憎んだ）
私も自分の名前を呼んで泣く必要はなかった・・・・
ラスト近く、ウンジョは、ギフンが帰ってこないので、なにかがあったのだと気づいて、ギフンがくれた紙に書かれたパスワードをパソコンに入れて、「ホン酒家での会話音声」を聞く。
ウンジョはホン酒家のギジョンに「ワイロのことやデソン都家にかけた罠の件は公にしないわけにはいかないかもしれない。だけど、弟を拉致したという恥までは、かかせたくない。ギフンさんを解放するなら、そのことはふせると約束する、と言う。
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