広島県福山市にある鞆の浦をレポートするシリーズの3回目です。
前回に引き続き、太田家住宅に飾られている雛人形をレポートします。
この人形は、百歳雛(ももとせびな)です。
ともに白髪となったおめでたい人形で江戸時代から健康と長寿を祝う人形とされてきました。
現在は還暦や米寿のお祝いとして喜ばれるだけでなく、「後の雛(のちのひな)」という風習でも飾られます。「後の雛」とは、桃の節句(雛祭り)で飾った雛人形を、半年後の重陽の節句で虫干しを兼ねて再び飾り、不老長寿、厄除けなどを願う風習です。
今年の干支の兎の姿をした可愛らしい雛人形も沢山飾られています。
古今雛です。
日本橋の人形師、原 舟月(しゅうがつ)による江戸時代生まれの代表的な江戸っ子雛です。
新興の江戸雛の心意気を技法とした美しい衣装と近代的な容貌をしています。
大型の古今雛です。内裏雛のみですが、この内裏雛の大きさに合わせたら、超豪華な段飾りになってしまうと思います。
内裏雛は、男雛と女雛の一対のものを指した名称です。
島臺(しまだい)です。
超大型の古今雛と同じく、群馬県安中市旧家から出てきたものです。
婚礼の時などの飾り物です。洲浜(すはま)台の上に、蓬莱山の形に似せたものです。
高砂の人形の顔も、とても素晴らしい出来のものと思います。
豪華な「御殿飾り」の雛人形もありました。
御殿飾は、平安時代における京都の寝殿(天皇が居住していた宮殿)を模して雛人形を飾っています。
御殿飾りのスタイルは、京の御所をモチーフとした「御殿」のなかに天皇皇后を模した内裏雛(男雛と女雛)を配置し、官女や仕丁、随身(右大臣と左大臣)といったお人形を添えて飾っています。
現代のドールハウスのような雰囲気です。
現在は、御殿飾りを販売しているメーカーはほとんど見られず、一般的に見かける機会も極めて少なくなっています。
今回の最後は、中庭の写真です。
右奥の部屋は茶室です。
係りの人に話を聞いたら、これらの雛人形は何日もかけて飾ったとのことです。
これらを片付けることを考えると、ゾッとすると言ってました。
次回は、主屋の奥にある酒蔵などを紹介したいと思います。
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