失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ | 日々これ口実

失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ

KADOKAWAの本です。

 

実によかった。人を信じること、が災害対策に必要、という考えが伝わってきた。

 

帯にある、「レジリエンスエンジニアリング」、「セーフティⅡ」の実践入門書であり、また、「失敗を減らす」から「成功を増やす」へ、の意味が分かりやすく書いてある本である。実例も多く、また、共感を持つ人が多いだろうが、やはり難しいところもあり、安全を常々考えている人にはベストだが、それ以外の人には知識として新しい考え方に触れるものである。

2020年に出版されているが、Covid19には触れていない。その代わり、2011年の東日本大震災については、書かれている。それは、この本の大きな特徴を表すかもしれない。

 

タイムリーより、ヒューマンエラーの中にある真実を見出すコツコツとした丁寧な仕事ということだ。

Covid19については、大きな影響があり、安全において社会とのかかわり方が一層変化した、進化したものだと思う。その中で、この成功を増やすとは何か。

個人的に考えると「ワクチンを打つ」「マスクを着用」「手洗い実行」という行為を具体的に示し、それを社会的に好意的に認めることがこの「災害」からの脱却だったのではないかとも思う。

 

それはそれで、コツコツとした丁寧な本は、ざっと読んで、再度丁寧に読んでいくことがおすすめだろう。実際私ももう一度読んでみる。そして、取りこぼしていた概念の説明などを味わいたい。考えることと行動することをしていくことで、レジリエンスが深まってくる、と第7章を読んだ後思った。

 

ぜひとも読んで、なにか気付きを持ってほしいなあと思う本であった。