ZEPのコンサートが終わり
広島から佐賀までの帰り道
一体どうやって帰ったのかも
覚えていない。
おそらく亀の子市丸くんは
変わらず対向車が来たら
路側帯側に車を寄せて
スピードを緩めていたであろう。
ひょっこりくん今給藜博美
は、元々存在感のない奴やから…
興奮がレッドゾーンを振り切った時
俺の魂は鎮まるのをその時知った。
それから何日か経って
俺達は日常に戻る…が
ロックミュージックへの想いは
静かに、時に、激しく燃え上がり
俺の思考回路はあちらこちらで
ジッジッジッとショートし出し
悲鳴をあげていた。
そんな矢先
ドドド〜ンっと
控え室兼寝泊まりしていた
寝ぐらが大きく揺れた！
無謀な石橋くん
『なんや！危なか！地震ばい！』
変人小山田くん
は既に女が出来ていて
此処にはいない。
ベーシストやからネ…笑
ひょっこり今給藜博美
意外とマメでひょっこり女が出来ていた…汗
したがって此処にはいない。
俺は高1の時に
崖崩れで被災した経験が
あったからなのか？
たった一回の揺れやから地震やないと
割と冷静に
事の次第を確かめる為
直ぐに外へ飛び出した。
なっなんと！
佐賀ホールの解体が始まっていた！
俺『なんばしよっとですか？！
中にオイ達がおっとですよ！
危なかろうが！！』
解体業者の親方
『あっ！そいは聞いとらんやった！』
俺『中ば見らんでいきなり壊すとですか？
こがん 太か てっ鉄球が目の前にあったら
たいがいビックリすっさ！』
すったもんだがあって
呆気なく佐賀ホールは
解体され長崎と同様
俺達は佐賀から消えた…
無謀な石橋くん
『オイが大阪に仕事ば探して来っけん
待っときやい』
なして大阪？アメリカやなかと？
めっちゃスケールダウン
してるとばってん…
佐賀ホールと同様我々も解体した…
3日も唄を絶ったら禁断症状が…
魂が騒つく…
モテたいが為にだけで
唄をを選んだ俺が…
今や唄無しには
生きて行けない男になっていた。
変人小山田くんが俺を訪ねて来た。
『マー坊、長崎に行かんや？
オイの知り合いから「歌の上手い人ば
探しとるとばってん」って言われてさ』
俺にとっては渡りに船である
一も二もなく二つ返事で
よかばい！！
変人小山田くん
『そいぎ今から行くばい！』
こん人はほんなごて変わっとらす…汗
俺『今からや？
なんも準備しとらんばい！』
変人小山田くん
『なんも要らんさぁ、着替えと
マー坊の大事なシャンプーセット
だけで良かろうが。』
俺はチッヤッチャッと支度をし
手にはあの佐賀大生市丸くん
が教えてくれたブルースハープを
握りしめて車へ乗り込んだ。
いざ長崎！！
ってなしてひょっこり今給藜博美
がおるとか〜！！
今夜はこの辺で
よかろうか…
よかろうはずはなかろうばってん
つ・づ・く