Amazon Prime Video(米国)を日本から利用する方法 | 学習メモ。

学習メモ。

長男(開成→東大理1[2016現役・専願]→東大大学院情報理工学系研究科→大手外資系IT企業)、長女(桜蔭→東大文1[2020現役・専願・TLP仏語]→東大大学院人文社会系研究科)の生活,中学・大学受験。暗記はAnkiが9割。リスニングは英語アニメが10割。

最終更新日:2024年5月21日
目次

1.Amazon Prime Video(米国)とは

2.契約形態による地域制限方法の違い〜VPN接続の要否

3.アカウント作成/プライム会員登録/Prime Videoチャンネル登録

4.個別課金番組のレンタル・購入

5.アカウント保留と復活方法

6.視聴方法

7.ダウンロード方法

 

1.Amazon Prime Video(米国)とは

 Amazon Prime Video(米国)は,米国の大手動画配信プラットフォームである。Amazon Prime Video(日本)とシステムの構造は共通だが,アカウントは別である。

 Amazon Prime Video(日本)と同様に,3つの契約形態がある。

契約形態 課金の仕方
(1) プライム会員特典視聴 次のいずれかへの加入が必要。プライム会員特典対象番組を定額見放題。
プライム会員(月額14.99ドルまたは年額139ドル)
Prime Video会員(月額8.99ドル)
Prime Student会員(月額7.49ドルまたは年額69ドル)
(2) Prime Videoチャンネル視聴 前提資格となる(1)のプライム会員費用に加えて,各チャンネル別月額費用がかかる。チャンネル対象番組を定額見放題。
多数の有料サブスクリプションチャンネルがある。広告付き無料チャンネルもある。
(3) 個別課金(レンタル・購入)視聴 個別課金。

 

 日本アニメの英語版(英語字幕版,英語吹替え版)も充実している((1)(3)対象の番組について「英語CC字幕付き英語吹替え版日本アニメの大量リスト(Amazon Prime Video(米国))」参照)。

 Amazon Prime Video(米国)は,CC字幕(セリフに一致する字幕。Closed Captions,バリアフリー字幕,字幕ガイド)が整備されており,英語学習に最適である。英語吹替え版を提供する以上は英語CC字幕も提供を原則とする。

【日本アニメ配信のあるPrime Videoチャンネルの月額費用と英語CC字幕提供状況】

Prime Videoチャンネル名 月額費用 英語CC字幕
Crunchyrollチャンネル 月額7.99ドル △(2023年以前の番組はAI音声認識ベースのCC字幕が多い。人の手による英語CC字幕がある番組のリストはこちら
HIDIVEチャンネル 月額4.99ドル △(あったりなかったり。ある番組のリストはこちら
Maxチャンネル 月額9.99ドル(広告あり)/15.99ドル(広告なし) 〇(スタジオジブリ作品完備)
RetroCrushチャンネル 月額3.99ドル
Pokémonチャンネル 月額2.99ドル
Freeveeチャンネル 広告付き無料

 

 通常は日本国内から利用できない。そこで私の出番である。日本から利用する方法を解説する。

 

2.契約形態による地域制限方法の違い〜VPN接続の要否

 動画配信サービスは,国別のライセンスに基づいて運用しているので,視聴に対して地域制限をかけるのが通常である。Amazon Prime Video(米国)も同様だが,地域制限の方法が,契約形態によって異なる。それに応じて地域制限の回避方法も異なる。

契約形態 地域制限の方法 地域制限の回避方法
(1) プライム会員特典視聴 視聴時のIPアドレスを米国に限定 視聴時に米国にVPN接続
(2) Prime Videoチャンネル視聴 チャンネル登録時のIPアドレスを米国に限定 チャンネル登録時に米国にVPN接続
チャンネル登録時のお支払い方法を米国発行クレジットカードに限定(Amazonギフト券不可) チャンネル登録時に「特殊なカード」を使用
チャンネル登録時のお支払い方法に対して使用する請求先住所を米国に限定 チャンネル登録時にお支払い方法(特殊なカード)に対して使用する請求先住所を米国とする
視聴時のIPアドレスを米国に限定 視聴時に米国にVPN接続
(3) 個別課金(レンタル・購入)視聴 レンタル・購入時のお支払い方法を米国発行クレジットカードまたはAmazonギフト券(米国)に限定 レンタル・購入時にAmazonギフト券(米国)を使用(課金時も視聴時もVPN接続不要)
※(2)の特殊なカードは使えるものと使えないものがある。
レンタル・購入時のお支払い方法に対して使用する請求先住所を米国に限定 レンタル・購入時には,米国住所を「Set as Default」(既定の住所に設定)しておく(Amazonギフト券には請求先住所の項目が存在しないが,かわりに既定の住所がその役割を果たす)。
レンタル・購入時のお支払い方法登録に,米国発行以外のクレジットカードがあってはならない レンタル・購入時のお支払い方法登録から,日本発行クレジットカードを削除しておく
※(1)(2)の会員費用支払いに登録しているクレジットカードであっても同様(次回の(1)(2)の決済更新日までには登録を戻さないと更新日に視聴が一時停止する。戻せば再開する)。

 

注意 ライセンス地域に基づく制限ではないが,日本発行クレジットカードの初回使用では,「通常と異なる支払いアクティビティ検出」とみなされ,高確率でアカウント保留になる。「垢BANされた」とあわてる必要はない。これも想定内の手順の一つとして冷静に対処し,アカウントを復活させればよい(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。

 

 (1)(2)の契約形態での視聴時にかぎり,米国へのVPN(Virtual Private Network)接続が必要である。ここではVPNサーバーを経由することにより,接続元の国が偽装される効果を利用するのである。ネット帯域を占有する性質上,無料のVPNサービスは動画配信サービスには使い物にならない。無料では十分な帯域を提供できるはずがないし,それでも提供しているとしたら情報抜きとりなどの裏があるに決まっている。また,動画配信サービスが頻繁に実施しているVPN規制への対抗措置としての新規VPNサーバー設置も資金の都合上,消極的である。実用上は,有料のVPNサービスと契約するほかない

 有料VPNサービスの候補はいくつかあるが,少なくとも米国の動画配信サービス利用目的にはExpress VPNがおすすめである。米国については最速,安定,そして各種OS向け接続ツールの使いやすさが理由である(すべて日本語化されており操作もシンプルである)。私も使用しているが,Amazon Prime Video(米国)について少なくとも過去5年以上,VPN規制に負けて接続できなくなったことがない

 

 ただし,ExpressVPNの難点は,競合する業者より価格設定が若干高めなことである(最も安い1年プランの場合で月額6.67ドル)。経済性を重視する場合は,NordVPNがよい(同じ1年プランの場合で月額5.99ドル。より長期のプランもある)。

 少なくともAmazon Prime Video(米国)のダウンロード利用目的には,高速性が重要なので(ダウンロードが早く終わる),Express VPNが効果的である(こちらのお友達紹介リンクから申し込めば,いずれのプランも利用期間が無料で30日間延長される。さらに(友達紹介リンクを踏んだあとで)こちらの特別割引リンクから申し込むと,1年プランでは+3ヶ月延長される[お友達紹介との併用により計4ヶ月無料延長])。

 

 いずれにしても,何らかの有料VPNサービスと契約し,ロケーションを米国と指定して接続すれば,(1)(2)の契約形態に対する地域制限を回避して視聴できる。

 

3.アカウント作成/プライム会員登録/Prime Videoチャンネル登録

■アカウント作成

  1.  メールアドレスさえあれば,こちらからアカウントを作成できる(VPN接続不要)。必要事項を入力して「Verify email」(メールアドレスを確認する)をクリックする。

    「Your Name」(氏名):英語表記。
    「Mobile number or email」(携帯電話番号またはメールアドレス):日本の携帯電話番号も入力可能だが,後々,何らかの制約の原因となりうるので(たとえば,ここで使用してしまうと,他のアカウントでは同じ番号を使用できなくなる),ここではメールアドレスを選択するのが無難である。混乱を生じないよう,Amazon(日本)とは別のメールアドレスにすべきである。
    Gmailのエイリアスの利用(その1) Gmailのエイリアスとは,メインのアドレスに対して一つまたは複数のエイリアスアドレスを作成し,そのエイリアスを使ってメールを送受信する機能である(無料)。エイリアスの作成方法は,メインのGmailアドレスの「@」の前に「+」と任意の半角英数字を入れるだけである。
     たとえば,メインのGmailアドレスが「○○@gmail.com」だとしたら,そのエイリアスである「○○+△△@gmail.com」も「○○@gmail.com」と同じメールボックスで送受信できるのである。
     Amazonは,メインのGmailアドレスとそのエイリアスとを別アカウントとして取り扱う。だから,たとえば,次のようにAmazonの日米のアカウントを使い分けるのにも有効である。
    ○○@gmail.com Amazon(日本)
    ○○+amznus@gmail.com Amazon(米国)
     用途によって使い分ける案について,「Gmailのエイリアスの利用(その2)」参照。
    「Password」(パスワード):しいてAmazon(日本)と同一のメールアドレスを使用する場合には,せめてパスワードはAmazon(日本)とは別のものを設定すること。さもないと,AmazonデバイスやAmazonアプリで接続先誤動作の原因となる(それらではログインの入り口が日米共通で,アカウント情報と「Video Home Territory」の内部設定によってログイン先を切り替える仕組みになっている。)。
  2. 1で入力したメールアドレスに数字6桁のワンタイムパスワード (OTP) が届く。続くフォームにそれを入力して「Create your Amazon account」をクリックすれば完了である。

■プライム会員登録

 

 (1)プライム会員特典対象番組または(2)Prime Videoチャンネル対象番組を定額見放題で視聴するには,次のいずれかへの加入が必要である。

会員種別 費用 初回フリートライアル期間
(a)プライム会員 月額14.99ドルまたは年額139ドル 30日
(b)Prime Video会員 月額8.99ドル 30日
(c)Prime Student会員 月額7.49ドルまたは年額69ドル 6ヶ月

 

(a)プライム会員

 

 Amazon(日本)と同様,配送特典,Prime Music,Prime Video特典対象番組視聴などを含む総合プランである。

 プライム会員は,日本からのデジタルコンテンツ視聴目的には割高なので,加入方法の詳細手順は省略する。一言注意点を述べれば,プライム会員には,日本発行クレジットカード,日本住所使用で加入できるが(VPN接続不要),カード登録初回は高確率で「通常と異なる支払いアクティビティ検出」とみなされ,アカウントが保留になる(VPN接続しても検出を回避できない)。復活後は再度,カード登録すれば正常に利用できる(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。

 

(b)Prime Video会員

 

 (a)プライム会員から配送特典,Prime Music,Amazon Cloud Driveを除外した低額プランである。

 Prime Video会員には,それ単独での直接の登録はできない。非プライム会員かつ非Prime Student会員の状態で,有料Prime Videoチャンネルの登録と同時にかぎり,登録が可能である(Prime Video会員だけが必要なら,Prime Videoチャンネルはいったん登録後にフリートライアル期間内にキャンセルすればよい)。したがって,Prime Videoチャンネルの登録方法とともに後に解説する。

 

(c)Prime Student会員

 

 大学生・専門学生が登録でき,プライム会員特典を半額で利用できるお得なプランである。

 登録には,18〜24歳の年齢証明(身分証,免許証,パスポートで証明)か,学生証明(.eduドメインメールによる証明または各種書類による米国内大学在籍証明。日本の大学の学生用メールアドレスは「.ac.jp」ドメインなので学生証明に使えない)が必要である。Prime Studentの直接の申し込みページはこちら

Prime Student会員登録の裏ルート 米国Prime Student会員の学生証明に使用できる.eduドメインのメールアドレスが,eBayで13ドル程度で取引されている。そうしたメールアドレスは,しばらくたつと受信不能になるので,Amazonアカウントそのものに使用してはいけない。Prime Student会員登録時の学生証明にかぎり用いるのがポイントである。

 

■Prime Videoチャンネル登録

 

 Prime Videoチャンネル対象番組を視聴するためには,Prime Videoチャンネル登録が必要である。

 Prime Videoチャンネル対象番組を視聴しない場合でも,プライム会員特典対象番組を視聴する目的で低額なPrime Video会員(月額8.99ドル)に登録するためには,いったん何らかの有料Prime Videoチャンネルに登録する必要がある。有料Prime Videoチャンネル視聴が不要なら,Prime Videoチャンネル登録完了後にフリートライアル期間内にキャンセルすればよい。

  1. (準備)米国発行とみなされるカード楽天バーチャルプリペイドカードUS Unlocked。おそらくRevolutWiseでも通用する[未確認])の会員となる。
    楽天バーチャルプリペイドカード使用時の注意点
    • 楽天バーチャルプリペイドカード利用の前提となる楽天カードの申し込みには,住所等の事実を正確に申告すること。ここで米国住所等に偽装する意味はない(してはいけない)。
    • 楽天バーチャルプリペイドカード購入時には,海外VPN接続は解除すること。さもないと,楽天カードの不正検知システムに無駄に疑われる危険が高まる。
    • 楽天バーチャルプリペイドカード購入時には,カードの券面の名前をAmazon Prime Video(米国)への登録と一致させること。
    • 楽天バーチャルプリペイドカード購入時には,住所や電話番号はそもそも要求されない(だから,住所照合での不一致を回避できるのである)。
    • 楽天バーチャルプリペイドカード購入後,それを本記事のような海外サイトに頻繁に使用していると,次回以降の楽天バーチャルプリペイドカード購入時に,エラー(エラーコード 910G97)が出てカード購入を制限される場合がまれにある。楽天カードのサポート窓口の営業時間内にオペレーターとのオンラインチャットで,「楽天バーチャルプリペイドカードの購入でエラーコード 910G97が出て購入できませんでした。本人なので制限解除をお願いします。」と入力すればよい。少しのやりとりの上,1時間ほどで解除される。
  2. 米国をロケーションと指定してVPN接続する。
  3. 何らかの有料Prime Videoチャンネルの紹介ページを表示し(例としてCrunchyrollチャンネルはこちら),「More details」をクリックする。
  4. 「Continue」(今すぐ始める)をクリックする。
  5. (未ログインならログインを経由して)プランを選択する。Crunchyrollの場合は通常「Fan」プランでよい。
  6. 「Add a Payment Method」(お支払い方法を追加)に米国発行とみなされるクレジットカード(楽天バーチャルプリペイドカードやUS Unlocked)を入力し,「Add your card」(カードを追加)をクリックする。
  7. 請求先住所となる米国住所(転送サービス[たとえばスピアネットShipito]で無料発行したもの)を入力し(Phone numberは国番号+81を前付加した日本の携帯番号でよい),「Use this address」(この住所を使用)をクリックする。
    転送サービスの住所を推奨する理由 ここで登録する米国住所は,Amazonの配送データベースに実在する米国住所であれば,本来どこでもよい(住所ジェネレーターによる適当すぎる架空住所は,登録からはねられる)。
     それにもかかわらず,転送サービスの発行する住所を推奨する主たる理由は,虚偽の住所申告に対しての善良な一般人の罪悪感への配慮である。転送サービスの発行する住所は,あたかも海外における私書箱だから,まさに自分の住所であり,虚偽申告ではない,と自他を納得させやすい。もっとも,私のように開き直った不良自由人にとっては,どうでもよい配慮である。ホテルでもApple本社でもお好きなように。
     ちなみに,転送サービスの多くは売上税 (Sales Tax) が発生しないオレゴン州に所在している。その点では経済的利点もある。
     もちろん,実際に転送サービスを利用してAmazon(米国)の豊富な商品を個人輸入してもよい。
  8. 「Continue」をクリックする。
  9. (Prime Video会員(月額8.99ドル)に会員種別を変更したい場合)「Prime member-ship」をクリックし,「Prime Video (monthly)」を選択して「Continue」をクリックする。

     ↓
  10. 確認画面で「Start your free trials -- Pay later」をクリックすれば完了である。
日本発行クレジットカードへの登録変更 Prime Videoチャンネルへの登録時こそ,米国発行クレジットカードの使用が要求されるが,登録成立後は日本発行クレジットカードへの変更が可能である。ただし,日本発行クレジットカードの初回使用では,高確率でアカウント保留になり,復活対処が必要となる(「5.アカウント保留と復活方法」参照)。

 

4.個別課金番組のレンタル・購入

 Prime Video会員やPrime Videoチャンネル登録に使用した特殊なクレジットカードのうちUS Unlockedは,個別課金番組のレンタル・購入にもそのまま使用できる(楽天バーチャルプリペイドカードは使用できない)。

 

 しかし,それにはそれなりの手数料が余計にかかる。通常の日本発行のクレジットカードが利用できれば経済的である。
 かといって個別課金番組のレンタル・購入には,日本発行のクレジットカードを直接的には使用できない。ではどうするか。いったんAmazonギフト券(米国)を購入し(日本発行クレジットカードを使用できる),それを自分のアカウントに適用する,という手順で,間接的に使用すればよいのである。

 

 個別課金番組のレンタル・購入のための実際の条件は以下のとおりである。

(ア)Amazonギフト券購入時の支払い方法(日本発行クレジットカード)に使用する「Billing Adress」(請求先住所)がその支払い方法の会社への登録住所(通常は日本の住所)に一致すること(これを満たさないと「異常なアクティビティが検出された」等の理由でアカウント保留になる危険が高まる)。

(イ)レンタル・購入時「Your Payments」(お客様の支払い方法)に使用する住所が米国であることAmazonギフト券の場合は,規定の住所が米国であること

(ウ)レンタル・購入時の「Your Payments」(お客様の支払い方法)に米国発行以外のクレジットカードの登録がないこと

 

 日本発行クレジットカードを個別課金番組のレンタル・購入に利用するための手順を時系列で示すと,次のとおりである(VPN接続不要)。システムが共通するAmazon(日本)での訳語を"()"で付している。

  1. [初回のみ]【アドレス帳への米国住所の登録&規定の住所設定】
    「Your Addresses」(アドレス帳)を開く。

     ↓
    米国住所を登録し(Prime Video会員やPrime Videoチャンネル登録時などにすでに米国住所を登録済みならそれをそのまま利用する),「Set as Default」既定の住所に設定)。
  2. [初回のみ]【アドレス帳への日本住所の追加】
    「Your Addresses」(アドレス帳)に1の住所はそのままに,「Add Address」(新しい住所を追加)をクリックする。

     ↓
    日本の住所(次の手順3.の日本発行クレジットカードの会社に登録した住所。英語表記)を入力し,「Add address」(住所を追加)をクリックする。

     ↓
  3. 【日本発行クレジットカードの登録】
    「Your Payments」(お客様の支払い方法)をクリックする。

     ↓
    「Add a payment method」(支払い方法の追加)をクリックする。
    ※図の例ではPrime Videoチャンネル登録に使用した特殊なクレジットカード(楽天バーチャルプリペイドカード)がすでに登録されている。これをAmazonギフト券(米国)の購入にもそのまま使用できるが,同カードは海外サイト使用時には特別な手数料がかかるので,以下ではあえて通常の日本発行クレジットカードを追加する。

     ↓
    「Add a credit or debit card」(クレジットカードまたはデビットカードを追加)をクリックする。

     ↓
    日本発行のクレジットカード情報を入力し,「Add your card」(カードを追加)をクリックする。

     ↓
    「Billing address」(請求先住所)が米国住所となっている。これでは日本発行クレジットカードのカード会社への登録住所と一致しない。「Change」(変更)をクリックする。
    ※ここで誤って米国住所のまま「Save」(保存)するとアカウント保留の危険が高まる。

     ↓
    手順2で「Your Addresses」(アドレス帳)に登録済みの日本の住所を選択し,「Use this address」(この住所を使用)をクリックする。

     ↓
    「Billing Address」(請求先住所)に日本の住所が登録されていることを確認し,「Save」(保存)をクリックする。

     ↓
  4. 【Amazonギフト券(チャージタイプ)のチャージ】
    「Your Account」(アカウントサービス)の「Gift cards」(Amazonギフト券)をクリックする。

     ↓
    「Reload Your Balance」(Amazonギフト券(チャージタイプ)をチャージする)をクリックする。

     ↓
    Amazonギフト券(チャージタイプ)購入ページが開く。
    後の個別課金(レンタル・購入)に必要な額を入力し,「Buy Now」(今すぐ購入)をクリックする。

     ↓
    Amazonギフト券の支払いに使用したい日本発行のクレジットカードを選択し,その下の「Please tell us the currency of your card」(クレジットカードの通貨を教えて下さい)の項目を選択し,「Use this payment method」をクリックする。
    「Card currency」(カードの通貨。ここでは日本円)を選択すると,Amazonが注文額の中に為替手数料を含め,ドル建て「U.S. Dollar (USD)」を選択するとクレジットカード会社が引き落とし時に為替手数料を追加する。カード引き落とし時の合計費用は手数料率しだいだが,私が試したかぎりでは,ドル建て「U.S. Dollar (USD)」が若干安く済んだ。

     ↓
    確認画面で「Place Your Order and Pay」(注文を確定)をクリックする。通常,5分程度でギフト残高が追加される。
    ※これが日本発行クレジットカードによる初めての注文である場合,高確率でアカウント保留になる。その対策は「5.アカウント保留と復活方法」参照。
  5. 【日本発行クレジットカードの全削除】(←最重要ポイント)
    「Your Account」(アカウントサービス)の「Your Payments」(お客様の支払い方法)をクリックする。

     ↓
    削除したいクレジットカードの「Edit」(編集)をクリックする。

     ↓
    「Remove from wallet」(Amazonウォレットから削除する)をクリックする。

    ほかにも日本発行クレジットカードの登録があれば,同様に削除する(楽天バーチャルプリペイドカードも削除する必要がある)。これにより,支払い方法は「Amazon Gift Card」のみの状態となる。
    アカウント保留からの復活の副効果としての削除不要 日本発行クレジットカードの初回使用時には高確率でアカウントが保留される。ところが,アカウント保留の原因となった日本発行クレジットカードを,アカウントの復活後のアカウントのお支払い方法(復活時点でカードは登録削除されている)に再度,登録すると,その後,特殊な扱いになる現象がある。
     「(ウ)レンタル・購入時の「Your Payments」(お客様の支払い方法)に米国発行以外のクレジットカードの登録がないこと」という条件を充足するために,本来は,日本発行クレジットカードはレンタル・購入時には削除しておかなければならないはずである。ところが,アカウント保留の原因となった日本発行クレジットカードは,レンタル・購入時にも存在していてかまわないのである。アカウント復活にあたり,「このカードはお支払い方法に存在していてOK」というフラグが立てられるのだろう。
     この手順5ではアカウント保留の原因となった日本発行クレジットカードはダメ元で削除せずに,次の6.個別課金番組のレンタル・購入を試すとよい。うまくいけば,カード削除&追加という煩雑な作業を省略できる環境が実現する。
  6. 【個別課金番組をレンタル・購入】
    チャージ残高があるかぎり可能。チャージ残高が不足したら,手順3.〜5.を再度実行すればよい。
    Gmailのエイリアスの利用(その2)〜カード削除&登録の繰り返しの面倒を避ける工夫 Amazonギフト券残高がなくなるたびに,レンタル・購入に使うAmazonギフト券を購入するために日本発行クレジットカードを登録し,すぐに個別課金番組のレンタル・購入のために同カードを削除する,という繰り返しが面倒な場合,この手間を軽減する工夫がある。
     レンタル・購入専用のAmazonアカウントを別に用意すればよいのである。アカウントAで(チャージタイプではなく)Amazonギフト券(Eメールタイプ)を購入し,レンタル・購入専用のアカウントBにそのギフト券を登録すればいいのである。こうしたアカウントの使い分けにはGmailのエイリアスの利用が有効である(「Gmailのエイリアスの利用(その1)」を参照)。たとえば,次のような使い分けが良案である。
    Amazonアカウントに
    使用するGmail
    用途
    ○○@gmail.com Amazon(日本)
    ○○+amznus@gmail.com Amazon(米国)
    ・プライム会員特典視聴
    ・Prime Videoチャンネル視聴
    ・Amazonギフト券(Eメールタイプ)の購入
    ○○+amznusppv@gmail.com Amazon(米国)
    ・個別課金(レンタル・購入)視聴

 

5.アカウント保留と復活方法

 Amazon(米国)は,日本発行のクレジットカードが初めて注文に使用された場合に,「アカウントで通常と異なる支払いアクティビティが検出された」とシステムが判断し,高確率でアカウント保留となる(VPN接続しても回避できない)。

 デジタルコンテンツ視聴を目的とする本記事との関係では,プライム会員加入,Amazonギフト券(米国)購入などの機会に該当しやすい。これに対して,Prime Videoチャンネルの登録や個別(レンタル・購入)課金では,そもそも日本発行クレジットカードを使用できないので該当しない(Prime Videoチャンネル登録成立後の変更では該当しうる)。

 アカウント保留になってもあわてる必要はない。それも織り込み済みの手順の一つとして冷静に対処すればよい。


▼アカウント保留時のログイン画面

▼アカウント復活に必要な書類

 アカウント復活には,以下の内容を含む請求明細書の添付が必要とある。

  1. 氏名と請求先住所
  2. 電話番号 (請求明細書に記載されている場合)
  3. カード番号の下4桁

 請求明細書を用意できるならそれに従えばよい。しかし,用意できない場合もある。いまだ取引履歴がなく請求書が発行されていない,バーチャルカードやナンバーレスカードで通常のカードの典型的な表示とは異なる,など。

 

 それでも大丈夫。Amazon(米国)が要求する,それぞれの事項について,次のような書類で代替できる(経験済み)。Amazonへの登録情報が英語表記であるのに対し,提出書類は通常は日本語表記だが,証明のための照合にあたって支障はない(Amazonが有能なのかザルなのか)。

  1. 氏名と請求先住所
    →マイナンバーカード,免許証,健康保険証などの表画像
  2. 電話番号 (請求明細書に記載されている場合)
    →添付不要
  3. カード番号の下4桁
    →カード面の写真。またはサポートアプリやサポートウェブの番号表示のスクリーンショット画像

 オプションのコメント欄に次のように英語(ウェブ翻訳でもして)で注記すれば確実である。

「私のカードは,バーチャルカード(ネームレス・ナンバーレスカード)です。だから,私はサポートアプリのスクリーンショット画像を送信します。私の氏名と住所は,日本の公的証明書で証明します。」

 送信後,24時間以内に返答がある。私の場合は書類提出から10分もしないうちにアカウントが復活した。

 

6.視聴方法

■パソコン

  1. (1)プライム会員特典視聴:視聴時には,米国をロケーションと指定してのVPN接続が必要である。

    (2)Prime Videoチャンネル視聴:視聴時には,米国をロケーションと指定してのVPN接続が必要である。
    VPN規制への対抗方法 (1)プライム会員特典視聴または(2)Prime Videoチャンネル視聴にはVPN接続が必要だが,Amazon Prime Video(米国)は,他の動画配信サービスと比較してもVPN接続への規制が厳しい。無料VPNによる視聴はほとんど規制にかかるし,有料VPNであってもしばしば規制にかかる。規制にかかった場合は再生ボタンの代わりに次のように表示される

     この状態になったら,VPNサーバーの変更を試みるとよい。希望地域内のVPNサーバーをしらみつぶしに試せば,規制を回避して正常に視聴できるVPNサーバーが見つかる可能性がある(それでも見つからない場合,VPNサービス会社のサポートに連絡すれば,善処が早まる可能性がある)。
     規制と規制回避はイタチごっこである。ひとたび規制回避できたからといって,その状態が永続する保証はない。しばらくして規制されたら,また別のVPNサーバーを探索すればよいだけである。少なくとも大手の有料VPNサービス(ExpressVPNやNordVPN)なら,Amazon Prime Video(米国)(やNetflix(米国))に関するかぎり,常にどこかしらのVPNサーバーは規制回避できているはずである。それこそが彼らのユーザーのメイン需要だから。

    (3)個別課金(レンタル・購入)視聴VPN接続不要で日本国内から視聴可能である。非プライム会員が(1)(2)対象番組をレンタル・購入(必ずしも可能とは限らない)して視聴する場合も同様である。ブラウザで視聴する。

■iOS端末・Android端末

 

 Prime Videoアプリ自体は日米共通だが,そこに米国Amazonのアカウント情報を入力しても,多くの場合,強制的に日本Amazonにログインされてしまう(そのアカウント情報に合致する日本アカウントの有無に無関係。米国VPN接続でも回避できない)。

 これは,Amazonアカウントの「Video Home Territory」という内部的な設定が「日本」に設定されているせいである。これをユーザー自らが「米国」に設定するための条件は完全には不明である。ただ,少なくとも米国Amazonでプライム会員(Prime Video会員,Prime Student会員を含む)に登録すれば,「米国」に設定変更される(しかし,それには当然,その会員費用がかかる)。

 また,米国Amazonのカスタマーサポートのチャットで申告して「Video Home Territory」を「米国」に設定変更してもらうことも可能である。ただし,カスタマーサポートによる「米国」への設定変更には,請求先住所を米国とするクレジットカード(楽天バーチャルプリペイドカードで通用する)がYour Payments(お客様の支払い方法)に登録されている,という条件が必要である。チャット開始前にその登録は済ませておくこと。

カスタマーサポートとのチャット文例  チャットの冒頭で,次のような文章を英語で送信すれば,話が早く済む。
 「私がこの米国アカウント ( ○○@××.com ) で iOS の Prime Video アプリにログインすると、日本の Prime Video (amazon.co.jp) にログインします。私のアカウントのパスワードは日米で異なるのに。 類似事例に対する様々な対処(再起動、端末使用言語と地域のUSへの変更など)は、無効でした。「Video Home Territory」が日本に設定されているのが原因のはずです。私は頻繁に日米を行き来するので、「Video Home Territory」を米国に設定変更してください。

 

 ともかく,条件を整えて,Prime Videoアプリで米国Amazon Prime Videoを視聴するには次のようにする。

  1. [初回のみ]日本のApp StoreでAmazon プライム・ビデオアプリ(iOSAndroid)をインストールする。
  2. [初回のみ]Amazon.com(米国)のアカウントでアプリにログインする。
    ※最初から「Video Home Territory」を「米国」に設定したければ,初回ログインは,次のような条件を整えた状態で行うとよい。(1)請求先住所を米国とするクレジットカード(楽天バーチャルプリペイドカードで通用する)をYour Payments(お客様の支払い方法)に登録しておくこと(カスタマーサポートによる設定変更で要求されたことから)。(2)端末の使用言語を英語,地域を米国とすること(サポートフォーラムでの類似事例回答参照)。
  3. 以降はパソコン1.と同様。ただし,アプリで視聴する。

 Prime Videoアプリでの視聴ができない場合,FirefoxのPCサイトモード(右上三点メニューから切り替える)で視聴するとよい。

 

■Fireタブレット・Fire TV

  1. [初回のみ][設定]-[マイアカウント]で,Amazon.com(米国)のアカウントを登録する。
    ※ただし,iOS端末・Android端末のPrime Videoアプリと同様,Video Home Territoryの問題が発生する可能性がある。対処方法はそちらを参照。
  2. 以降はパソコン1.と同様。ただし,内蔵アプリで視聴する。

 

7.ダウンロード方法

■ダウンロードの意義

 

 本来日本では視聴できない番組を日本で視聴できるだけでも,従来に比べれば格段の前進である。これをさらに進め,ダウンロードしてMP4ファイル+字幕ファイルとして手元に保存すると利便性が大きく向上する。次のメリットがある。

※ここでいうダウンロードは,Prime Videoアプリの機能としてのアプリ内部へのダウンロードのことではない。Prime Videoアプリのダウンロード機能は,専用形式であり,汎用性がなく,様々な制約があって用途が限られる。

  • 視聴時にVPN接続不要となる。
  • オフライン視聴可能となる。回線品質の影響を受けずフルHDで安定的に視聴できる。モバイル端末でもパケットを消費しない。
  • 配信終了後視聴期間終了後解約後にも視聴可能。
  • モバイル端末でも再生速度可変になる(Prime Videoアプリは速度変更に対応していない。パソコンでなら,Google Chrome拡張機能Video Speed Controller を導入することで再生速度可変となるが,Chrome拡張機能はモバイル端末では動作しない)。
  • 英語CC字幕をテキストファイルとして閲覧したり形態素解析単語出現率調査に役立てたりできる。
  • 別途入手した日本語字幕ファイルとあわせて,英語音声+日本語字幕や英語音声+日英同時字幕の環境を実現できる。
  • NASや外付けHDDに置いて,Fire TVでテレビの大画面で視聴できる(公開記事「Fire TVのすすめと裏ワザ集」参照)。
  • コレクション欲求を充足する。

■動画

 

ソフト名 対応OS 価格
(1)StreamFab Amazon ダウンローダー Windows・Mac 月額5,520円,1年9,660円,無期限12,420円
(2)RedFox AnyStream Plus Window・Mac・Linux 1年109EURまたは2年125EUR
(3)CleverGet Windows・Mac 月額2,899円,1年5,774円,無期限13,574円
(4)Amazon Video Downloader Windows・Mac 1年7,980円,無期限14,980円
(5)Free Amazon Prime Download Windows 年額14.99ドル

 Amazon Prime Video(米国)を視聴できる状態(契約形態に応じてVPN接続するなど)で実行するだけである。ちなみに,いずれのソフトもAmazon Prime Video(日本)でも動作する。

 (1)(2)はサポートフォーラムでの議論と更新対応が活発で信頼できる。グレーなソフトを売りながらも技術と商売へのプライドがある。

 (1)〜(4)は安定的に動作するが,高額。シリーズ番組では1話目での解析結果を2話目以降に転用する仕組みのため,1話目が特殊仕様なときに正確なダウンロード指定ができない場合がある(画質にこだわらない人にはあまり影響ないが)。

 (5)は,低額だが,動作が繊細で,認識失敗やダウンロード中停止で,手動でやり直す必要がしばしばある。一方で,1話ごとに動画を解析するため,(1)〜(4)でダウンロードできない番組が(5)でなら正確にダウンロードできる場合がある。

 

■字幕

 

Amazon Prime Videoの字幕をダウンロードする方法」参照。

 

 なお,CrunchyrollチャンネルのEngslish CC字幕は,ほぼすべてが表示タイミングが徐々に早まる設定ミスの状態にある(バンプ映像分の5秒ほど完全にズレている設定ミス頻発は論外として)。ダウンロードした字幕ファイルをSubtitle Editの一括変換機能のオプションで「速度を調整」100.1%とすると,タイミングがピタっと合う。

▼Subtitle Editの一括変換オプション