意味の無い人生 | My life is too absurd to be taken seriously.

意味の無い人生

たぶん、私の人生は半分終わった。
マサシと別れて。
そんなわけないだろうが、そういう気分だ。
残りの時間は、たかってくるハイエナの餌。
シングルになったと聞いた矢先に、私から何かしら貪ろうとする。
私にはもう何もないのに。

私の誤算は、ここまで心が痛むと知らなかった。
ボロボロだ。

昨夜、引っ越し祝いの銀座で。
帰りがけに水商売の勧誘に声をかけられた。
胸のなかで何か限界だったものがプツリと切れた。

その男を必死にさせた。
何件も銀座をはしご。
シャンパンを何本も空けた。
最後は銀座で年老いていった人達にかこまれ、チークダンスをしながらキスをした。

可愛い顔をしていたけど、金でギラギラしたそのクラブオーナーを傷つけてやりたかった。
せめて一瞬だけでも失望させたかった。

できるだけ男の孤独を救うような言葉を囁き、期待の光を彼の眼の中に確認して、丁寧にとびきりのキスをして、トイレに行くふりをして帰ってきた。
外は朝だった。

明日は成り行きでデートを期待する別の男とホテルのラウンジで飲む。
きっとまた私は昨夜と同じゲームをする。
心が晴れることは無いのに、こんなときに近寄ってくる男達がただただ私をイラつかせる。