網代温泉 | My life is too absurd to be taken seriously.

網代温泉

底抜けの青空と、
キラキラ輝く海、
セミの合唱を背負った山々、
時折聞こえるヒグラシの声。

仕事に追われる都会を離れて温泉宿に来た。

檜木露天風呂に浸かりながら、
水平線と夏雲をぼんやり眺める。
湯船から出ている私の足を、
ジローがせっせと手入れをする。

泡立てた石鹸で、足指の間を丁寧にマッサージ。
かかとの角質は専用のヤスリで優しく擦りあげる。
丹念に温泉の湯を手で撫でるように掛けて仕上がり。
右足が終わると、同じ手順を左足にも。

うっとりと海と空を見ながら、寝そべるように温泉に浸かる私の足元で、ジローは黙々と私の足を30分ほど磨きあげた。

脳内が幸せドーパミンで満たされた。

今回の温泉旅行は全てジローの企画。
何て素敵なパートナー。

風呂上がりには、部屋のバルコニーでビールを飲みながら景色を眺めてお喋り。

大人のご褒美と夏休み。