施工方法が違うと言っても基礎部分ですけどね。
数日間、富山を離れておりまして、
天気も良かったし時間もあったんで地元の公営墓地を見学に行きました。
ちょうど石材店さんが施工されていたところでした。
その施工方法を見て石材店さんと少し話をしたんですが、
少しやり方が違うなって思うところがありました。
地元石材店さんの施工
まず最初に「図1」を見て下さい。
外柵は黒の部分でGLより2寸ほど基礎は高くなっています。
施工の手順は
- コンクリート基礎に門柱・巻石を設置する
- 納骨室を設置する
- 笠石(一枚石)を設置する
- 玉石を設置する
- 砕石入れる。
- 生コン入れる
- 石を貼る
実際に見てたのは外柵と納骨室&笠石が設置された後からで
玉石を設置され砕石を入れられてる途中からでした。
「砕石入れてからどうするんですか?」
「生コン入れて石を貼ります。」
「モルタルじゃなくて生コンなんですか?」
「そうです。」
作業の邪魔をしてはいけないのであまり喋りすぎるのも良くないので
詳しい施工は聞けませんでしたが、
「どうやって貼石に勾配をつけるんだろう?」と思いました。
「モルタルは使わない。」と言われたので勾配が気になったわけです。
また生コン打ったら数日は施工が出来ないのでは?
とも思いました。
砕石入れてから転圧しないのかな?
とも思いました。
人が乗る部分だから墓石本体が乗る箇所ほど
強度を求められないってことですかね?
対しまして富山の施工は少し違っております。
富山の舞台(外柵)設置の施工
図は2つあります。
まず一般的な施工方法でほとんどこの方法です。
施工の手順は
- コンクリート基礎に門柱・巻石を設置する
- 隙間にモルタルを詰める
- モルタルで傾きを調整しながら石を貼る
- 納骨室を設置する
- 笠石(一枚石)を設置する
地元の石材店さんも富山でもGLより2寸ほど高く敷地いっぱいにベタコン打って
舞台・外柵の高さから貼石の厚さのちょっと手前の高さまでもう一度基礎を打ちます。
基礎は2回やることになります。
(地元石材店さんも同じ)
石を貼るときには敷地内にモルタルしいて
石を置きながらモルタルで少しずつ勾配を調整し
敷地内には雨水が溜まらないように
前後左右に雨水が流れ落ちていくように調整します。
それゆえモルタル使わないで最後に生コン入れてとは
どういう意味なんだろうという疑問が生じた訳です。
地元石材店さんは富山の施工方法を聞かれて
「信じられないですね。」
と言われてました。(笑)
私も思いましたが。(笑)
もう一つの施工方法です。
- コンクリート基礎に門柱・巻石を設置する
- 生コンを入れる(数日間~一週間ほど放置
- モルタルで傾きを調整しながら石を貼る
- 納骨室を設置する
- 笠石(一枚石)を設置する
「図2」の二回目の基礎をしないで門柱・巻石を設置した後で
生コンを入れます。
この施工方法は量販石材店では滅多に行いません。
もし私が自分の墓を建てるなら
「図3」の方法で施工して欲しいですね。
基礎2回(ベタコン一回、アンコ1回)
施工2回(舞台設置と石貼りで1回、墓石本体設置で1回)
アンコとは2回目の基礎打ちで、
貼石がちゃんと貼れるようにギリギリの高さまでコンクリートを打つのが望ましいです。
基礎2回(ベタコン一回、外柵設置後に1回)
施工2回(舞台設置1回、石貼りで1回、墓石本体設置で1回)
「図2」より「図3」の方が施工が1回増えます。
今までは「図2」も「図3」も施工費は変わらなかったんですが
これからは「図3」の施工に関しては少し施工費を余計に頂かなくてはならないでしょう。
石材店によっては石を貼ってから墓石本体設置を
1日でやってしまう事もあります。
良い施工とはいったいどのような施工をいうのでしょう?
地元石材店さんには
「雨の日には施工はしませんよね?」
と聞いたのですが
答えは
「もちろんですよ。」
でした。
当然ですよね。
良い施工かどうかを外観で判断するならば
- 雨の日には施工しない
- 雨が降っても敷地内の貼石には雨水が溜まらない
- 外柵&墓石本体が正確に水平が保たれている
- 石の貼り合わせ箇所(納骨室、外柵など)に段差がない
消費者が見落としやすいのは
「石の貼り合わせ箇所(納骨室、外柵など)に段差がない」
とは言っても段差の修正は施工直後でないと出来ません。
施主がずっと施工に立ち会い、
石の合わせる箇所を入念にチェックしなくてはなりません。
実際に施工中にやり直しを命じた場合、
同じ石材店の社員であってもあらかさまに嫌な顔をするんですよ。
良い職人が施工する、これがいちばん重要かと。
施工して1日建った場合、もう修正できません。
私が施工日には立ち会って下さい。
と言うのは
ちゃんと施工してるかを確認して欲しいからです。
仮に良くわからなくても施主がじっと見てたら
職人はキチンと仕事はするだろうと考えられます。
施工方法を聞いて十分に理解することが大切です。
みなさん、「図1」、「図2」、「図3」の施工方法でお墓を建てた場合
外観は全部同じなんですよ。