嬉しい報告 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

妻34歳(PCOS・左卵管狭窄)
夫38歳(精子無力症で運動率40%程)

私は結婚して早く子どもが欲しかったのと生理不順もあったため結婚後すぐに近くの産婦人科へ通い始めました。そこでPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と診断され、クロミッドによる排卵誘発しましたが排卵できず、しかも主人の精子無力症が判明し、このままではダメだと思いすぐに不妊専門病院に転院しました。

その後クロミッドとプレドニンで一度は排卵できたものの、その後半年間全く排卵できずにいたところ、先生の記事でインスリン抵抗性のことを知りました。身内に糖尿病の者がおり、私自身血糖値は正常ですがBMIも高かったため、これが原因では?と思っていたところ主治医からインスリン抵抗性の検査を勧められ、正常よりわずかに上回っていたためグリコランを服用することになりました。服用を始めて1ヶ月後、生理を来させてからクロミッドを服用して卵胞チェックをすると、半年ぶりに1つだけたまごが育ってくれていました。しかし、卵管狭窄していた左側だったことと主人の精子無力症のことを考え、主治医と相談の上体外受精に踏み切りました。

無事に成熟卵が1つだけ取れ、顕微受精となりましたが受精し、初期胚(2日目胚)を移植したところその1つが無事に着床して妊娠に至りました。現在10週を越えて赤ちゃんも元気いっぱいに成長してくれています。受精卵はフラグメントも多かったので大丈夫かな?でもこの一つに賭けるしかない!との思いでしたが、本当に奇跡的にも全てのタイミングがいい方向に動いて新しい生命を授かることができたことに感謝と感動でいっぱいです。

結婚後早い段階で不妊専門病院に転院したこと、思い切ってタイミング・人工授精を飛ばして体外受精に踏み切ってよかったです。また、先生のブログで様々な知識を得ることができて本当によかったです。このまま赤ちゃんが順調に成長して出産できるよう頑張っていきたいと思います‼︎