Q&A1783 卵胞が揃わないことで、、、 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2回採卵チャレンジしましたが、どちらもサイズがバラバラで揃いませんでした。医師には『揃わない体質』と言われました。2017.11.9「Q&A1636 初めての採卵結果に意気消沈」の記事を読み、早速、通院している病院のほうに問い合わせしてみました。

回答としては『体外受精においては、採卵数が多く、その中の成熟卵子数が多く、媒精した結果として受精卵数が多く、そのうち良好形態の分割胚が多く、そこから胚盤胞(特に形態良好なもの)が多くできることが目標です。このために多くの卵胞が発育してくれることが目標ですが、通常に選択する卵巣調節刺激(long法・short法・アンタゴニスト法)と、通常の方法では困難と考えられる方に提案する低刺激法(クロミッドCC法・レトロゾールAI法:どちらも隔日程度にhMG注射を追加)があります。低刺激法では、発育する卵胞数は 少なく、また排卵してしまうリスクがあります。当院では、その方に合った、その周期にあった卵巣刺激方法を個別にお勧めしています。詳細は、診察医にご確認ください』と、返ってきました。

私は、松林先生がこの記事でおっしゃっているのは、アンタゴニスト法にクロミッドを加える、ということと理解したのですが、低刺激法のことなのでしょうか。こちらの方法を試したいのでリプロに通いたいですが、現実生活を考えると無理です。

 

A 私達が行っているのは、連日の注射に連日のクロミッドを加え、アンタゴニストを使う方法です。低刺激は、クロミッド連日に、注射を1〜2回打つ程度ですから、全く異なる方法です。
 
私は、排卵抑制の方法をO O法と呼ぶのではなく、使用薬剤と排卵抑制の両方を併せて呼ぶのが良いと思っています。クリニックによって、同じ表現が異なる方法を意味することがしばしばあるからです。
 
なお、卵胞を揃える必要はありません。これが現在の最新の方法であり、卵胞が揃えるべきであるというかつての常識は否定されています。
 
なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。