Q　妊娠初期にNTを指摘され、胎児ドックでは他に異常みられず染色体のリスクは低くでました。中期には、脈絡膜膿瘍が指摘され、後期で5cmの胎児卵巣嚢腫がみつかりました。胎児診断の先生からこれだけ何らかのシグナルを出してるから、もしかしたら染色体の転座など小さな異常があるかもしれない、羊水検査してみますか？と言われましたが、しませんでした。卵巣嚢腫は捻転や破裂を起こさずに生まれてきてくれたのですが、生後自然縮小せずに手術となりました。卵巣は温存し、嚢腫のみをとりました。
卵巣嚢腫については主治医と意見が合わずに苦労しました。私自身が不妊症で苦労したので、出来るだけ卵巣を残してあげたかったので、出産時のストレスから捻転や破裂の危険があると思い、帝王切開を希望しました。しかし、そのような理由で帝王切開は出来ないと言われました。結果、回旋異常にて帝王切開になりましたが、これで良かったと思ってます。
また、出生後に赤ちゃんの卵巣の手術を勧められ、自然縮小を待てないか、また、外から水を抜くだけで終わらないかと相談しましたが、すぐに水が溜まるだけだと言われました。私も産後で頭が働かずにそのまま手術をすることとなりました。生殖医からみて、このようなケースはどういう風に考えますか。また、将来的に卵巣機能への影響は大きいでしょうか。

 

A　胎児卵巣嚢腫は滅多にない疾患ですが、子供も大人も同じ考え方です。生まれたばかりの赤ちゃんにとって5cmはかなり大きな腫瘍と言えるので（大人では少なくとも15cm相当）、自然縮小は見込めないと思います。どのように手術をしたかは記載されていませんので不明ですが、担当医の判断通り、早めに囊腫の部分だけ摘出しておいた方が良いと思います。チョコレート囊腫以外でしたら、将来的に卵巣機能への影響は少ないものと考えます。20歳になってからAMHの採血を行なってみてください。24.5歳がAMHのピークであり、それ以下でも以上でも少なくなりますが、20歳頃でほぼAMHのピークが確定します。

 

下記の記事を参照してください。

2014.4.23「☆卵巣嚢腫の取り扱いについて」

2013.6.16「☆☆☆AMHは年齢とともに低下しません⁈」

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。