きのう会社から駐車場まで歩いて帰る時、いきなり思い出した。

ヒグラシの声と、樹のゆれる音で。


小学校の頃、オヤジと赤坂池に釣りにいった。

それも週末になると必ずチャリを連ねていっていた気がする。

どんくらいだったかなぁ。池まで。25分くらいかかったかなぁ。

釣具屋で赤虫と練りエサを買って、コイを狙いに行ってた。


赤虫で釣れるのはクチボソだった。

いつもだいたいコイを狙って、練りエサとでかい針で待ってたんだけど、コイには相手にされずいつも小っちちゃい針と赤虫に換えてクチボソ釣ってた。


でも夏のある夕方、練りエサでがんばってた時ついにコイがウキを揺らした。

一気に竿を上げると、クチボソとは比べ物にならないすごい力で釣り糸が引っ張られた。

腕力のない自分をオヤジが手伝ってくれて、何分かの格闘の末、真っ赤なコイが釣れた。

初めてコイを釣った。

すごい感動だった。


いつだったんだろう、あれは。

小学校4年かそこらかなぁ。

夏休みの絵日記にすごい興奮して書いた記憶がある。


駐車場までの短い間に一気にノスタルジックな感情が込み上げてきた。